【関門トンネル人道】フェリー・徒歩・新幹線…関門海峡を別手段で三度渡ってみた

徒歩で関門海峡を通過できる「関門トンネル人道」と、海の眺めが素晴らしい「関門連絡船」を使って、関門海峡を往復してきました。

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関門トンネル人道へのアクセス方法は?

別府から小倉へと戻ってきましたが、本州へ戻る新幹線の発車まではまだ2時間ほどあります。そこで、以前から気になっていた「関門トンネル人道」を通ってみることにしました。

関門海峡を越える手段は、新幹線・在来線・クルマ・フェリーと複数ありますが、自動車用の国道トンネルと並行して人道も掘られており、徒歩で超えることも可能です。本州から九州・四国・北海道へ徒歩で渡れるのはここと「しまなみ海道」しかなく、貴重な存在です。

ただ、人道の入り口は駅から遠く、アクセスが難しいのがネックです。門司港側の入口は駅から2km程、下関側はもっと離れているのでバスでないとアクセスは困難です。下関駅まで鉄道で行き、バスに乗り換える手もあったのですが、今回は景色を満喫するため門司港から(人道入口に近い)唐戸へ渡るフェリーを使うことにしました。

小倉16:17発→門司港16:31着

という訳で、まずは下関から門司港へ向かいます。やってきた列車は新型の821系でした。実車を見るのは初めてでしたが、側面窓が妙に小さく、車両前面にずらりとLEDが並ぶデザインは非常に奇抜で、思わずぎょっとしました。

ちなみにこの車両の所属は熊本で、遠く小倉までやってきたようです。821系は熊本周辺のほか筑豊本線でも運用があり、一日数回は門司港まで乗り入れてくるとのこと。

821系で関門海峡沿いを走り、門司港へとやってきました。門司港駅ホームのレトロな屋根や、大正時代に建てられた駅舎は健在でした。駅前のレトロな建物群も眺めたかったのですが、時間が無いので次の機会にします。

一度目の海峡越えはフェリーで

門司港16:50発→下関(唐戸)16:55着 関門連絡船

門司港駅の近くから、唐戸へ渡る関門連絡船が出ています。船のサイズはそこまで大きくなく、100人程度が乗ると満席になるぐらいのサイズです。2階はオープンデッキになっていて、こちらで海を眺める人も多くいました。

このあたりの海峡の幅は1.5km程で、すぐ脇にある関門橋の眺めが白眉です。乗船時間は5分ほどで唐戸に到着です。唐戸は市場があるところで、釧路の和商市場などのようにちょっとした観光地となっています。筆者は以前一度来たことがあり、魚屋で買ったフク刺しを食べたことを覚えています。

唐戸→御裳川 サンデン交通

唐戸は複数のバス路線が集まっており、トンネル入り口に近い御裳川(みもすそがわ)というバス停を通る路線も複数通っています。すぐにやってきたバスに5分ほど乗り、関門橋のほぼ真下にある御裳川に到着です。

関門海峡はかつての「壇ノ浦の戦い」の舞台であり、それを記念して源義経・平知盛の像が設置されています。平知盛は平家の敗北を確信すると「見るべき程の事は見つ」との言葉を残し、錨を抱いて入水したことで知られています。

関門トンネル人道を通って二度目の海峡越え

2つの像の脇に、「関門トンネル人道」の下関側入口があります。入口には重厚感のあるエレベーターのドアがあります。自転車も複数台乗れそうな大きめのエレベーターに乗ることしばし、地下トンネルに到着します。

エレベーターの先の広場は意外に広々としています。早速、門司方面に歩き始めます。もう時間が遅いためか歩いている人は多くなく、健康増進のために散歩している地元の人が目立ちます。

まるで成田空港から東成田駅に向かう通路のような、変化のない長い通路を5分あまり歩くと、ようやく山口県と福岡県の境界が現れました。

そこからさらに歩き、12分ほどで門司港側の出口へと歩き切ることができました。出口の建物は下関側とよく似ていますが、幹線道路に面していた下関側と違い、こちらは民家から離れていて静かな場所です。

トンネル出口から門司港駅までの徒歩で疲弊…

トンネル入口から駅へはバス路線もあるのですが、1時間に1本しかなく、しばらく待たされることになるため、徒歩で駅に向かいます。道の途中では関門橋や、2011年に一度乗ったことのある門司港レトロ観光線の線路を見ることができました。

しかし、ここ2日間、ろくに寝ることもなく慌ただしく活動してきた疲労感が一気に押し寄せてきてしまいました。足に力が入らず、歩く速度が全然上がりません… 結局、門司港の市街を30分近く歩いて、這う這うの体で門司港駅に戻ってきました。この後も過密日程が続くのですが、不安を覚えざるを得ませんでした。

三度目の海峡越えは新幹線「みずほ」で

門司港18:10発→小倉18:23着

門司港から小倉まで乗るのはごく普通の813系…かと思いきや、ドア周りのクロスシートが撤去され、異常に広々としています。混雑を緩和するために(というか、減車しても積み残しが出ないように)こういう改造をしている車両があるとは聞いていましたが、実際に見ることになるとは…

小倉18:39発→岡山20:04着 みずほ608号

小倉駅に戻り、いよいよ九州に別れを告げる時が来ました。小倉からは再び「みずほ」に乗り、今度は岡山へと向かいます。2時間かけて往復した関門海峡を新幹線は一瞬で通り過ぎ、1時間半ほどで岡山に到着です。

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