快速「マリンライナー」で四国へ~2階建てグリーン車・指定席を乗り比べ&八栗ケーブルに乗車

快速「マリンライナー」の指定席とグリーン車で岡山から高松まで往復しました。高松からはことでんに乗り、「八栗ケーブル」を乗りつぶしてきました。

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平日夜のマリンライナーは意外な混雑

岡山20:13発→高松21:07着 マリンライナー61号

岡山駅で新幹線を下車すると、隣のホームには700系「ひかりレールスター」が停車していました。今のところ特に廃車の噂は聞こえてきませんが、N700系ですら初期車は姿を消しつつある中、700系はいつまで残るのでしょうか?

在来線ホームに向かい、四国へと渡るべく快速「マリンライナー」に乗車します。マリンライナーは岡山県内での通勤通学需要が大きく、20時台と(地方都市としては)遅い時間帯ながら普通車はほぼ満席状態でした。こんなこともあろうかと、「e5489チケットレス」で指定席を確保しておきました。料金はチケットレスだと330円とお安く、岡山から四国方面へ行く際は「保険」として購入しておくとよいでしょう。

指定席は2階建て車両の1階なので眺望は期待できませんが、どうせ夜なのでまあいいでしょう。座席はJR東日本の2階建てグリーン車のシートそっくりでした。

岡山から1時間ほどで高松駅に到着です。隣のホームには、205系そっくりな7200系が停車していました。東日本の205系は消滅寸前ですが、こちらの7200系はVVVF改造も行われまだまだ活躍しそうです。そして、品川駅北の車両基地でお昼寝しているのをよく見かける285系「サンライズ瀬戸」も、発車を待っていました。

高松築港21:30発→瓦町21:34着 ことでん琴平線

高松駅からことでんの高松築港駅まで少し歩き、2010年以来久々にことでんに乗車します。この時間帯は列車の本数が少なく、発車まで15分近く待たされました。2つ先の瓦町まで乗車し、駅近くの宿に泊まります。

高松駅より近代的?ことでん瓦町駅

翌朝、八栗ケーブルに乗車しに行くためことでんに乗車します。八栗ケーブルの最寄り駅は志度線の八栗駅なのですが、駅からケーブル乗り場は2kmも離れており、途中バス路線は一切ありません。駅前にタクシー会社はあるものの、朝早いのでタクシーがいるかどうかは微妙な所です。

最悪、ケーブル乗り場まで2kmの上り坂を歩かねばならないのですが、前日の門司港での疲弊っぷりを思い出すとできれば避けたいところです。とりあえず、駅から歩いたとしてもケーブルの始発(7時半)に間に合うような列車を選び、乗車することにしました。

瓦町6:28発→八栗6:50着 ことでん志度線

列車に乗る前に、少しだけ瓦町駅を観察してみます。瓦町は琴平線・志度線・長尾線の3路線が集まる駅で、大きな駅ビルも建っており、県内ではJR高松駅と並ぶターミナルです。自動改札機や行先表示板がずらっと並ぶ姿をみると、いかにもターミナルだなと感じられます。

3路線のうち志度線の乗り場はメインの改札口からやや離れており、動く歩道で繋がっています…が、この時は節電のため停止してしまっていました。

志度線は車両規格が他線と比べて小さく、規格がちょうど合う名古屋市営地下鉄東山線や名城線で使用されていた車両を改造して使っています。

瓦町を出てしばらく走ると、「屋島の戦い」で有名な屋島山の脇を通過します。この角度から見ると頂上部分が出っ張っており、何かを思わせるような形状になっています。ちなみに、屋島にもかつてはケーブルカーがありましたが、2004年に営業を終了しています。

さらに進んで、レトロな駅舎の八栗駅に到着です。書き忘れていましたが、ことでんは交通系ICカードが使えるので、モバイルSuicaで下車します。

八栗ケーブルへのアクセスは?

八栗駅で下車すると、駅前のタクシー会社にはタクシーの姿が! 朝早いですが乗車OKとのことで、ケーブル乗り場まで乗せてもらいます。これで山登りの必要が無くなり、ずいぶん楽になりました。

八栗登山口7:30発→八栗山上7:34着 八栗ケーブル

ケーブルカー乗り場は、建物は古いながらも見た目は奇麗にリニューアルされていました。建物内は小さいながらも土産物店が併設されています。ただ、朝7時台と早すぎるためか客は誰一人おらず、開店準備をしている店員さんしかいません。

駅前から今来た道を眺めると、八栗駅周辺はかなり下の方に見えました。ここを歩いてくるのは大変だったでしょうね。

駅でしばらく待ち、7時半発のケーブルカーに乗ります。昨日のラクテンチケーブルと同じく、非常にレトロな車体が健在でした(ちなみに車体は1664年製とのこと)。乗客はお遍路の姿をした人と、山上のお寺の関係者と思われる女性と筆者の3人のみでした。ケーブルカーで4分間登ると八栗山上駅に到着です。

八栗山上7:45発→八栗登山口7:49着 八栗ケーブル

八栗ケーブルは、第85番札所の八栗寺へのアクセス路線です。せっかくなのでお参りしていこうかと思ったのですが、本堂までは参道を少し歩く必要があるため、次のケーブルが発車する15分後までに往復するのは難しそうでした。途中の大師堂でお参りして、駅に戻ります。

山から下りるケーブルカーの乗客は流石に私一人でした。今回は平日の早朝ということで乗客は非常に少なかったのですが、始発が早めの時刻に設定されているということは、土休日などは朝からそれなりに賑わうのでしょうか。

八栗8:15発→瓦町8:37着 ことでん志度線

ケーブルカーを下車し、今度は八栗駅へと歩きます。駅への道はずっと下り坂なので歩きやすく、20分ほどで到着しました。通勤通学客で賑わう(といってもそれほど激しい混雑ではないのはうらやましい)志度線に乗って瓦町へと戻ります。

瓦町では少し時間があったので、朝から営業しているうどん屋さんで讃岐うどんを食べた後、バスで高松駅に向かいます。

マリンライナーグリーン車の乗り心地は?

高松9:52発→岡山10:48着 マリンライナー20号

昨日の夜に四国に上陸したばかりなのですが、あっけなく9時52分発のマリンライナーで四国を後にします。JR四国は交通系ICカードが使えないエリアが多いのですが、JR西日本と接する高松エリアのみ使用可能です。

その他、「スマえき」という四国独自のQRコードベースの乗車券が使えるようで、改札機にQR読み取り機が設置されていました。今回は四国島内で完結する乗車を行わなかったため、残念ながら使用する機会がありませんでした。

高松駅構内には、国鉄時代の塗装を再現したキハ185系「うずしお」が停車していました。ヘッドマークに「アンパンマン」マークが入っていることからもわかるとおり、中間車には「アンパンマンカー」が連結されていました。

「アンパンマン列車」はJR四国のアイデンティティのような存在となっているようで、「マリンライナー」グリーン車の通路にもミニチュアが展示されていました。

行きはマリンライナーの指定席を利用したので、帰りはグリーン車を利用することにしました。シートピッチや座席のサイズはほとんど変わりませんが、グリーン車の方がシートの枕部分を中心にボリューム感があります。リネンには「MARINE LINER」のロゴが入っていますが、経年のためかやや印刷が薄くなっています。

列車は坂出を出ると予讃線(写真左下から中心部)と分かれ、多度津方面からの線路(写真中央部から右へ)と合流します。このあたりの線形は京葉線・武蔵野線の西船橋あたりのデルタ線とそっくりですね。

デルタ線を過ぎると四国を離れ、瀬戸大橋へと突入します。瀬戸大橋は将来四国新幹線を敷くためのスペースが確保されているといわれており、線路の脇には妙な空きスペースがあります。

与島
櫃石島

瀬戸大橋は瀬戸内に浮かぶいくつかの島を跨ぐように建設されており、中でも与島や櫃石島は大きいため、もう本州に着いたのかと一瞬勘違いするほどです。これらの島を通過する際は騒音規制があるようで、やや速度を落として進みます。瀬戸大橋を渡り終え、児島を過ぎるとあとは岡山近郊の田園や住宅地を走り、岡山駅に到着です。

岡山10:58発→新大阪11:43着 のぞみ16号

今回、高松~岡山間は「e5489チケットレス」、岡山~新大阪間はエクスプレス予約(e特急券)を利用しました。両方とも高松駅の「みどりの券売機」で発券しました。マリンライナーグリーン車のチケットレスは割引が一切ないのですね…

「のぞみ」で岡山から新大阪に移動し、今度は一転して北近畿・天橋立へと向かいます。

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