【3/18開業!】東急・相鉄新横浜線で「初物」づくしの旅~一番列車に乗ってみた

初物3:新横浜駅4番線発の相鉄新横浜線列車(各停海老名行き:新横浜→西谷)

新横浜駅に着くと既に時刻は6時で、この頃になると各地から鉄道ファンが集結して駅構内はかなりの賑わいとなってきました。しばらくホームで様子を眺めていると、南北線からやってきた急行新横浜行き(メトロ9000系)、相鉄線から来た急行渋谷行き(相鉄20000系)が次々とやってきます。乗り入れ車種が多く、見ている側もだんだん混乱してきました。

そんな中、少し気になったのがホームドアの挙動です。車両のドアを閉めてもホームドアがなかなか閉まらなかったり、何度も開閉を繰り返すような動作をしたり… 乗務員の方も慣れない設備と車両に戸惑っているのかもしれません。

そんな中、行先案内板に気になる表示があることに気づきました。普段は相鉄から東急への直通列車が発着する4番線から、始発の海老名行きが発車するようです。相鉄から新横浜にやってきた列車は大半が東急に直通しますが、早朝や深夜のごく一部の列車のみ新横浜で折り返します。その際、4番線に入線してそのまま折り返すようです。(上下線に挟まれた中線は東急からの折り返し列車のみ使用)

しばらく待つと、本来は目黒線直通に使われる相鉄21000系がやってきました。開業後初となる4番線発の海老名行きに乗車し、今度は西谷に向かいます。

初物4:東急車使用の相鉄線横浜始発列車(快速湘南台行き:西谷→二俣川)

西谷で下車し、しばらく待つと横浜駅始発の快速湘南台行きがやってきました。相互乗り入れに絡まない列車なので当然相鉄車が来る…かと思いきや、やってきたのはまさかの東急車。しかも、東横線に新たに投入されたQシート(指定席車両)を2両連結しています。もちろん、Qシートに乗ってみました。ロングシート状態ではありますが、シート背面が大きく肘掛けもあって快適です。

そういえば、東急東横線車両の「快速」表示もこれが初でしょうか。(もしかしたら東上線で表示実績があるかも)

東急車の横浜駅乗り入れは、平日はわずか1往復しかありませんが、土休日は10往復ほど存在するようです。これには東横線・目黒線に乗り入れる各社の車両事情が絡んでいそうです。相鉄の車両が副都心線和光市・三田線西高島平・埼玉高速鉄道浦和美園まで乗り入れるのに対し、東京メトロや都営・埼玉高速鉄道の車両は相鉄には乗り入れできません。そこで、相鉄車両を他社で使用した分を「相殺」するため、東急の車両が相鉄線内で「アルバイト」をしているものと思われます。

初物5:東急3000系使用の相鉄線横浜行き列車(各停横浜行き:西谷→横浜)

二俣川でもしばし列車を観察します。新横浜線内は鉄道ファンだらけで車内の写真を撮るなどし放題といった雰囲気でしたが、二俣川まで来ると鉄道ファンよりも普通の用務客の方が多くみられるようになってきました。二俣川は本線といずみ野線の合流地点で、横浜方面・新横浜方面・JR直通の三方向への列車が入り乱れるので足元の表示も賑やかです。車両編成や行先によって女性専用車の設定が異なるようで、なかなか複雑なことになっています。

そうこうしている間にも東急3000系・埼京線E233系と、様々な会社・様々な行先の列車が続々とやってきます。やはりダイヤは複雑ですが、基本的には二俣川で海老名からの特急といずみ野線からの各停が、西谷では横浜行きと羽沢横浜国大方面への列車が相互に接続すると考えておけば良さそうです。

西谷へ移動し、7時1分発の各停横浜行きに乗車します。この列車も相鉄線内完結ながら東急車が使われており、目黒線用の3000系がやってきました。(営業列車としてはこれが相鉄横浜駅への初乗り入れのはず)「東急の車両だから新横浜方面に行くのだろう」と高を括っていると乗り間違いの恐れがあるので、要注意ですね。横浜駅に向かう途中の星川駅には、3000系が2本ほど留置されていました。どうやら相鉄線内で夜明かしするようです。

やがて、相鉄横浜駅に到着。乗ってきた列車は回送となり折り返すようです。

東急目黒線のおススメ車両は?

余談ですが、東急3000系は南北線との直通開始時(2000年)に導入された車両で、新しい車両が多い東急の中ではどちらかというと古株です。しかし、中間の4・5号車は相鉄との直通開始に際して新たに作られた車両で、内装は最新の2020系に準拠していて、椅子の掛け心地も少し良い気がします。新旧の車両の内装を見比べてみると、違いは一目瞭然ですね。3000系より新しい5080系に関しても、中間の2両は最近作られた車両なので、目黒線で新車に乗りたければ8両編成の4・5号車を狙ってみるとよいでしょう。

新旧の車両の端部を見比べると、車体断面・雨どいの位置・窓と車端部との間の幅・窓の形状などが大きく異なるのが分かります。こうして20年以上も年齢の異なる車両が1つの編成を組むのはかなり異例なことです。

この日は横浜まで来たところで一旦退散しましたが、この後乗務員の不慣れや多客によりダイヤが乱れ、一時は30分ほどの遅れが出ていたようです。「副都心線開業時のように連日数十分の遅れが出るのでは」との危惧が当たってしまった形ですが、翌日以降はほぼ平常通り運行できていたようで安心しました。

新綱島駅探訪

まだ開業フィーバー冷めやらぬ翌週、今度は東横線渋谷駅から新横浜線に直通する急行に乗車してみました。やってきた列車の行先は「西谷」。海老名や湘南台はまだしも、西谷は東急線ユーザからの知名度は高くなさそうであり、一瞬戸惑う客も多そうです。

東横線は渋谷~中目黒間と、多摩川付近以外は直線区間が多く、急行は停車駅こそ多いものの結構なスピードでひた走ります。渋谷から新横浜まで、所用30分弱で到着です。隣のホームには、のっぺりとした前面形状が特徴的な都営6500系が停車中でした。

新綱島まで折り返して、駅構内を観察してみます。それほど特徴があるわけではないですが、駅構内が2つのトンネルの継ぎ目になっているらしく、トンネル名を示す「綱島トンネル」という看板が掲示されていました。駅の外に出てみると出口は小ぢんまりとしており、その隣で新しいビルが建設中でした。駅としての体面が整うにはもう少し時間が掛かりそうです。

新綱島を出て、東横線の綱島駅まで歩いてみました。あえて駅名を分けていることからもわかるとおり、両駅の間は微妙に距離があります。綱島に来るのは初めてでしたが、意外と古い街のようで駅前の道路は狭く、バスターミナルも高架下の狭いスペースに無理やり設置されていました。

東横線で武蔵小杉に出て、今度は目黒線の急行に乗車します。やってきたのは相鉄21000系。目黒線自体はちょくちょく乗っている路線ですが、慣れない車両で乗車すると何だか新鮮です。21000系は新製からまだ間もない上、椅子も柔らかくなかなか快適な乗り心地でした。

武蔵小杉から10分ちょっとで目黒に到着。列車は目黒を出て、西高島平に向けて出発していきました。こうやって相鉄の車両が地下鉄に続々と乗り入れるようになり、「神奈川県央の私鉄」というイメージだった相鉄と都心部との距離感がぐっと縮まった気がします。

コメント

タイトルとURLをコピーしました