【シンガポール】チャンギ空港の名所・ジュエル(JEWEL)を訪問~名物・巨大屋内滝の営業時間にご用心

チャンギ空港のジュエル(JEWEL)は、その大胆な建物の構造から瞬く間にシンガポールを代表する観光地となりました。施設の概要をご紹介します。

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シンガポール・チャンギ空港は「世界一」

シンガポール・チャンギ空港は4つのターミナルからなる巨大空港で、シンガポール航空をはじめ多数の航空会社の路線が乗り入れ、東南アジアのハブ空港として機能しています。加えて、構内には無料の映画館や植物園があるなど、乗り継ぎ利用者の便を図った快適な空港として知られています。調査会社が行う「世界の空港ランキング」的な企画で毎回上位にランクインするなど、世界的にも評価が高い空港です。

そのチャンギ空港に2019年、「ジュエル」(JEWEL)というショッピングモールができました。途中にコロナ渦を挟んだので日本人はまだ未訪の方が多そうですが、ガラス張りの巨大なドーム内に庭園を配し、天井からは巨大な滝が流れるというシンガポールらしい斬新な造りで、一気にシンガポールの新名所となりました。

シンガポール旅行の実質最終日(翌日は朝の飛行機で日本へ戻るので)、ジュエルをじっくり観察すべくMRTに乗ってチャンギ空港へと向かいました。この行程を現地在住の方に話したところ、「(帰国便搭乗前に見れば十分なので)わざわざ行かなくてもいいんじゃない?」とも言われましたが、わざわざ行った価値はありました…という話は後述。

空港ターミナルからジュエルへの行き方

MRTを乗り継ぎ、シンガポール島の東部にあるChangi Airport駅へとやってきました。この駅は京急の羽田空港第1・第2ターミナル駅と似たような構造になっており、ターミナル2とターミナル3の間にまたがるように設置されています。地下ホームの上部には両ターミナルをつなぐ歩道が設置されており、ガラス張りになっていてまるで巨大な背骨のようです。

チャンギ空港ではJALはターミナル1、ANAはターミナル2を使います。そのため、これまで来たことのなかったターミナル3を通ってみることにしました。入口には”Enjoy the great indoors”と、自信ありげなフレーズが書かれています。

ターミナル3は2008年開業と新しく、新しい建材を使った建物内は見て歩くだけでも面白いです。一角には巨大なアート作品も飾られていて、流石は世界一の空港だけのことはあります。

そのターミナルの一角にジュエルへの連絡通路があります。チャンギ空港は4つのターミナルからなり、LCC中心に発着するターミナル4以外のターミナル1~3はジュエルを介して通路でつながっています。ジュエルはどちらかというとターミナル1に近く、ターミナル2や3からは通路を5分ほど歩く必要があります。

ジュエル内のテーマパーク「キャノピーパーク」へ

ジュエルの建物内に入るとまず、真ん中を貫く巨大な滝とそれを取り巻く緑の庭園が否応なく目に入ります。画像だとわかりにくいですが滝は5フロア分を貫いており、かなりの迫力があります。

ジュエルの上層部は「キャノピーパーク」という、庭園や子供用のアトラクションを配したテーマパークになっています。まずはそちらに行ってみました。

写真の上部を横切るのが「CANOPY BRIDGE」

エスカレーターで5階に上がると、そこにはかなり高さのある木が。これが屋内、しかもビルの5階だというのだから驚かされます。フロアの一角には、滝の方に大きく張り出したガラス張りの通路「MASTERCARD CANOPY BRIDGE」があります。滝が間近に見られそうですが、入場料は一人13.9S$とお高く、断念…

ひとまず、花園の中を歩いています。このフクロウのオブジェは花でできているんだろうか? 色とりどりの花が咲き誇っていて、やはりビルの5階とは信じられません。

せっかくここまで来たので「WALKING NET」というアトラクション(一人18.9S$)に入ってみることにしました。ここは複数の巨大なハンモックからなる空間で、それらを同じくハンモック製の通路がつないでいます。

写真では見えにくいですが、ネットの下は一部下層階まで吹き抜けで、はるか下の方が見えるためなかなかスリリングです。ただ、ふわふわしたネットを歩いていると足腰への負担が半端なく(体重の軽い子供は平気なのでしょうが)、30分ほどの滞在後はすぐには立てない程でした。ここでの下半身へのダメージは後々響きました…

ジュエル下層部を観察

次に、中層部へ降りてみます。中層部はブランド品店や東急ハンズなどが入居するショッピングモール、それにシンガポールの有名レストランが入居しています。

そして、そこからさらに下の地階には、滝の水を受けるための受け口が設置されています。受け口は直径数メートルもの巨大なガラスパイプになっていて、ここを眺めるのも楽しいです。地階には、市中と同じようなスーパーやフードコートもあり、トランジット時でもシンガポール市内に行くことなくお買い物ができます。

トラムでターミナル2へ

一通り見終わったところで、ターミナル1からターミナル2に向かうトラムに乗ってみました。トラム自体はごく普通の車体でした。ちなみに、何種類かあるトラムのうちにはターミナル2と3を結ぶものは、滝のすぐ脇を通ります(ただしジュエルでは下車できない)。滝を眺めるためのちょっとした名所になっているそうです。

やってきたターミナル2には、ちょっとユニークなオブジェがありました。かつて海外の空港に設置されていた巨大な「パタパタ」(プラスチック板を回転させて行き先などを表示させるもの)をモチーフにしていて、ボタン操作に応じて様々な絵を表示します(この時表示しているのはマーライオン)。決まったパターンだけではなく、個人の顔をカメラで読み込んで表示することもできましたが、流石に解像度が低すぎて顔には見えない代物になってしまいました。

そして翌朝、滝に来てみたら…止まってる!?

そして翌日、日本へ帰国するために朝のチャンギ空港に来たら、滝が流れていません。注意書きを見ると、月曜から木曜は朝11時、金曜から日曜・祝日は朝10時にならないと始まらないとのこと(2024/4時点)。我々は11時の飛行機に乗る予定だったので、この日滝を見ることは不可能でした。やはり、前日のうちに来ておいた意味はあったのです。

という訳で、搭乗前もしくはトランジットのついでにジュエルを見物する方は、営業時間に十分気を付けてください。滝が無くてもショッピングモールとしては機能していますが、やはり画竜点睛を欠く状態になってしまいますので。

出国手続きはキオスクであっさり済み、エアサイドをうろつきます。例によって他の面々の長い買い物に付き合わされたためゆっくり眺める暇もありませんでしたが、このような巨大な花のようなオブジェも設置されています。言うまでもないですが、免税店の方も非常に充実しています。

チャンギ空港は、エアサイドに入る際はパスポートのチェックのみで手荷物検査はありません。各ゲートの手前に検査場があり、飛行機への搭乗前に検査を行うことになります。他の空港では見たことがなく、どうしてこういう造りになっているかは謎ですが…

ターミナルの中心部からゲートまでは、長い長い通路を歩きます。羽田も運が悪いとそこそこ歩かされますが、チャンギはそれ以上で、ゴールが全く見えない通路を延々と歩かされます。

長い通路の突き当りのE8が、帰りの便の出発ゲートでした。遠い外国で「ANA」の文字を見ると、旅が終わってしまうんだという寂しさと、ホッとする気持ちが入り混じった何とも言えない気分になりますね。

これで、長々と書いてきたシンガポール旅行記はおしまいです。あとは、現地で食べた料理の数々と、現地フードコートでの注文方法などを番外編としてご紹介したいと思います。

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