【シンガポールグルメ】ホーカー・フードコートの攻略法~各国の料理をリーズナブルに楽しめる

シンガポールでは都心部のショッピングモールにもフードコートがあり、アジア各国の料理を安く味わえます。フードコートでの注文方法をまとめました。

アジア各国の料理が楽しめるホーカー&フードコート

シンガポールはどちらかというとビジネスシティの印象が強く、グルメのイメージはあまり沸かないかもしれません。が、個人的にはシンガポール旅行の楽しみの半分くらいは食事だと思っているぐらい、料理は多種多様で値段の割に質も高いです。(最近は円安の影響で「安い」とは言えなくなってしまいましたが…)

もちろん普通のレストランも充実してはいるのですが、シンガポール独自の文化ともいえるのがホーカーと呼ばれるフードコートです。(ちなみに都心部のショッピングモールにあるものはホーカーとは呼ばず、単にフードコートと呼ぶことが多い)

フードコートは日本などどの国にもありますが、シンガポールのフードコートは他国に比べて非常に店舗の数が多く、多民族国家らしくマレーシア・インドネシア・タイ・ベトナム・インド・中国・韓国・日本といった各国料理の店が並び、どれを食べようか迷ってしまうほどです。

なお、ハンバーガーやピザなど西洋風の料理は何故かフードコートにはなく、独立した店舗となっていることがほとんどです。

都心部にも数多く存在・観光客の財布に優しい

オーチャードのアイオン
ラッフルズシティ

そして日本と大きく異なるのが、フードコートが郊外部のみならず都心部の高級寄りなモールにもある点です。例えばオーチャードのアイオンやシティーホール駅直結のラッフルズシティ、そして日本人観光客が必ず行くであろうマリーナベイサンズや、チャンギ空港のジュエルにもフードコートがあります。

ジュエルの紹介はこちらから

都心部の店は地元民向けのホーカーよりはやや割高らしいですが、それでも地元の方も数多く利用しており、完全な観光地価格という訳ではありません。なので食費をセーブしたい観光客にとってはありがたい存在です。

ちなみに筆者は地元民向けのホーカーにはほとんど行ったことがなく、都心部との価格差がどれほどなのかはよく分からないというのが正直なところです。(そんな状態でシンガポールグルメについて語るのも本来おこがましいのですが…)よって、以下の記述は主に都心部のフードコートに絞って書かせていただきます。料理の注文方法などはホーカーもほぼ変わらないはずです。

設置場所は地下が多い

アイオンの地下1階から地下4階を眺める
マリーナベイサンズのフードコート(写真奥)は地下2階に

日本のショッピングモールのフードコートは入口に近い1階にあることが多いですが、シンガポールは地下にあることが多いです。マリーナベイサンズは地下2階に、そしてオーチャードのアイオンは何と地下4階と深い所にあります。もちろん例外もあるので、事前に場所をよく確認しておきましょう。

衛生状況は昔よりは改善

筆者が初めてシンガポールに行った20年前は、フードコートの衛生状態は日本に比べてよくなく、外国旅行の経験がそれまでなかったこともあり愕然としたものですが、今は劇的に改善され日本と比べてほぼ遜色ないレベルになってきました。

それでも、前の客の食べこぼしがテーブルに残っていることはたまにあるので、気になる人は除菌シートなどを持っていくとよいでしょう(シンガポールには日本でおなじみの「ダイソー」が多数出店しており、現地調達も可能)。

ちなみに、以前はどこの店にも下膳や清掃を行う係の人がいて、食べ終わった皿はそのまま置いていくルールになっていましたが、最近は下膳用の棚のようなものが設けられ、日本と同じく客自身が下膳を行うスタイルの所が増えています。

フードコートでの注文方法

シンガポールのフードコート内の店舗は特定の料理(中華麺、豆腐料理、ベトナム料理…等)に特化しており、店舗のスペースは幅3~5mと狭めになっています。その分店舗数は多く、大規模なフードコートの場合最低でも10以上の店舗が並んでいます。

店頭には店舗名が英語と中国語で記載してあるのですが、正直なところ店舗名だけでは何の店なのか分からないことが多いです。店舗の背面に貼ってある写真や、他の客が持っている料理の実物を見てどんなジャンルの店かを類推するしかありません。

どの店にするかを決めたら、あとは日本と同じく注文して会計をし(ほとんどの場合タッチ決済が利用可能)、料理ができたら席にもっていけばよいのですが、注文の方法が店によってまちまちで初めての方は戸惑うかもしれません。注文の流れは大きく以下の4パターンに分類できます。

パターン1:メニュー表から選択

これが一番わかりやすいパターンです。メニュー表を見てどれにするかを選び、メニュー番号を伝えればOKです(メニュー名は発音が難しいマレー語や中国語の場合もあり、番号で伝えるのが無難)。

ただ、注文時に調理方法(FriedかGrilledか、辛さはどれくらいか、辛いソースをかけるか否か…等)を聞かれることもあり、ある程度の英語力が必要です。また、店員さん側も移民系で英語が流暢でなく、聞き取りにくいことも多々あるので要注意。

また、料理を渡されるカウンターの脇に数種類の調味料が置かれている場合もあります。直接ぶっかけるのは勇気がいりますし、たいていの場合小皿が用意されているのでそれを使ってちょっとずつ味変してみるといいでしょう。

ちなみに上記の写真は、インドネシアの「ペニャ」というナシゴレンに似たご飯料理の店で注文したフィッシュフライで、フライの脇にカレーソースのかかったご飯・卵焼き・サンバル(チリソースの一種)が添えられています。味の方は、魚がオイリーすぎて胃にもたれました…

パターン2:具材を自分で盛る

写真のように、店頭に食材(肉、魚介類、野菜)が積み上げられ、ここから客が自由に具材を選ぶパターンの店も多いです。選んだ具材を店員に渡すと調理法(炒め物か、麺か…等)を聞かれるので答えると、選んだ食材の重さを計測し、調理法+重さに応じて料金が決まる仕組みになっています。

上記の店では具材を渡すとその場で一口サイズに刻み、名物のラクサを作ってくれました。麺類の店では麺の種類(太麵か細麺か、中華麺かビーフンか…等)を聞かれることも多いです。

この店では選んだ具材をインスタント麺と炒めた料理をその場で作ってくれました。豆腐チゲのような料理に加工することもできるようです。

どの店も具の種類は非常に豊富で、中にはいったいどんな食材なのか想像もつかないようなものも混じっていますが、食べてみると案外美味だったりするのが楽しいです。

ただし、「一回の注文で〇g以上の具材を選ばねばならない」というルールの店もあるようです。筆者はそのことを指摘され、慌てて葉物野菜を追加したら繊維質の野菜だらけの炒め物になってしまいました…

パターン3:好きなおかずをチョイスする

主に中華系のお店で多いのが、ディスプレイに大量の総菜が積まれており、ここから何種類かを選んで盛り付けてもらうパターンです。日本にも「パンダエクスプレス」など似たシステムのお店がありますが、いかんせん料理にメニュー名すら書いておらず、頼みたいものをピックアップしてもらうのが大変そうです。それなりに英語力に自信のある人でないと注文は難しいでしょう。

パターン4:ドリンク・スイーツ専門の店

これもシンガポールのフードコート独特なのですが、フードコートの各店ではドリンクやデザート類は一切扱っておらず、1か所だけ存在するドリンク・スイーツ専用の店でのみ扱っています。ペットボトルに入った水やジュース、かき氷やフルーツなどのデザート類が買えます。

写真にある竹のようなものはサトウキビで、その場で絞ってジュースにしてもらえます。あまりクセはないですし、南国でないとなかなか飲めないので一度はチャレンジしてみてください。

初心者にお勧めの料理は?

シンガポールというか東南アジアの料理は辛かったり味付けが濃いものが多く、魚醤やココナッツなどクセの強い調味料も多用されているので、その手の料理に慣れていない人は口に合わないかもしれません。写真のサテーはシンガポール名物の1つですが、ソースにピーナッツが多用されていて、独特の風味があります。

そんな中、日本人の口に比較的合いそうなのはチキンライスでしょうか。日本でも最近はポピュラーになりましたが、塩茹でしたチキンとチキンスープで炊いたお米を組み合わせたシンプルな料理で、クセの強い調味料は使われていないので(各自でダークソイソースやチリソースなどを使って味変することは可能)、万人受けしそうです。

もっとも、コメは細長いインディカ米(いわゆるタイ米)なので、これがダメな人は厳しいですが。

ちなみに、チキンライスのチキンは日本だと茹でたものが一般的に知られていますが、現地ではローストされたチキンも併せて扱っていることがほとんどで、味に変化をつけることが可能です。

チキンライス以外だと、中華系(チャーハン、点心、中華麺など)は日本人でも慣れている料理なので比較的ハードルは低いはずです。

それでもダメな場合は…

「食べれそうなものが全然ない…」「現地の料理に飽きた」という方は、最悪日本のチェーン店に行くという手もあります。実はシンガポールでは近年日本食ブームが凄いらしく、写真に挙げたもの以外にも、ココイチ、ペッパーランチ、モスバーガー等々、多数の日系チェーン店を見かけました。たとえ現地の食事が口に合わなくても、おそらく困ることはないでしょう。

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