堺旧港から、万博会場最寄りの夢洲桟橋へのフェリーを利用してみました。万博入場時には専用ゲートを利用でき、ほぼ待ち時間ゼロで入場できました。
魔が差した??突発的にチケット購入
筆者は連休谷間の平日・9月22日(月曜日)に東京から日帰りで大阪万博を訪問してきました(通算11度目)。…いや、前回訪問時にパビリオンは全て巡り尽くしましたし、「見るべきほどのことは見つ」と碇知盛の台詞を吐くぐらい満足感はあったのですが、案の定しばらくすると万博禁断症状(?)が出てきて、時折チケットサイトをチェックするなどしていました。
しかし、9月に入り閉幕が近づくにつれて予約が殺到、9月中頃には全ての予約が埋まるという事態に。これはもう無理だなとほぼ諦めていたのですが、訪問2日前の土曜日にたまたま用事があって朝早く起き、何の気なしにチケットサイトをチェックしてみると、ログイン待ちが凄いことになっているのを発見。
どうやら、2日前の朝に解放される西ゲートの入場枠を狙っている人が多いようです。(前は8時ごろだったのですが、サイトの混雑が激しくなってきたため最近になって7時に繰り上がった模様) で、何となく西ゲート10時の枠を狙ってみると、何と予約が取れてしまいました。
そこで慌てて予定を変更、本来行く予定だった「山手線謎めぐり」続編を急遽前倒しして終わらせたり、往復の交通手段を確保したり、等々…
西ゲートへのアクセスは、辛うじて予約しておいた(払い戻し手数料不要なので)桜島駅からのシャトルバスを当初使うつもりだったのですが、前日になって堺旧港から夢洲桟橋へのフェリーに空きが出たのでこれまた急遽予約、前々から乗りたかったフェリーで訪問できることになりました。
こんな経緯で突発的に訪問を決めてしまったため、パビリオンの事前予約はゼロ、しかも会場内はかつてない混雑で、大したことはできそうにありません。それでも楽しかった万博との最後の別れのつもりで訪問してきました。
フェリー船内はミャクミャク&ナウルくんだらけ
ところで、フェリーの出発する堺旧港とはどこなのか筆者もよく知らなかったのですが、調べてみると南海堺駅からすぐ近くのようです。ちなみにフェリーの出発地は他に2つあって、JRユニバーサルシティ駅近くのユニバーサルシティポートや、JR野田駅などから結構歩いたところにある中央卸売市場前港を発着する便もあります。


という訳で久々に南海電車に乗って堺駅へ。ホームの南端から南口へ出て、川沿いの遊歩道を歩くと5分とかからずに乗り場に到着しました。広々とした護岸沿いにミャクミャク柄の派手な船が停まっているのですぐにそれと分かります。


船内に入ると、至る所に大小さまざまなミャクミャクがいるほか、シートにはなぜか大量のナウルくん人形が置かれ、座席を占拠しています。船は2階のデッキも解放されていてこちらに座る人も多いからか、1階客室の座席は7割程度の利用率(ナウルくん除く)でした。船内には一般客だけでなく、旅行会社のツアーの方も多く乗っているようです。
なお、予約時に送られてきたメールには「15分前に乗り場へ来ること」と書いてありましたが、実際には船の扉が閉まるのは出発時刻の1分前で、それまでに到着すれば問題ないようです。フェリーは9時ちょうどに港を出発、万博会場へと向かいます。


フェリーは堺旧港から西に進んで南港沖に出た後、ATCの横を通って会場へと向かいます。ATC周辺を除くと、周りはコンテナバースや埋め立て地ばかりなので、やや殺風景な風景が続きます。


それでも、デッキから眺める大阪湾はなかなか綺麗で、しばし万博の事を忘れて船の旅を楽しみます。そしてしばらく進むと、前方に大屋根リングが見えてきました。遠くからでもその姿はよく目立ち、改めて巨大な建造物だなあと実感します。
西ゲートへのタクシー大渋滞で混雑を実感


堺旧港から25分で、夢洲桟橋に到着します。桟橋は万博会場から離れたIR開発用地の脇にあり、周囲では盛んに工事が行われていました。ここからは数台のバスに分乗して会場へと移動します。
乗り場からしばらく進むと、桜島などからの路線バスが通る道路に合流しましたが、左側の車線は西ゲートに向かうタクシーで大渋滞しておりびっくり。どうやらタクシー降車場がボトルネックとなって渋滞しているようです。大阪港駅などからタクシーで西ゲートに乗り付ける方法はすっかり裏技として定着した感がありますが、この渋滞っぷりを見ると正直今はお勧めできません。

会場へ向かう車内では、このようなカードが配布されます。実は万博会場へのフェリーは、会期前半は利用が低迷しており(ほぼ貸し切り状態の日もあったとか…)、対策として「入場時に優先ゲートを割り当て」「入場券指定の時刻より1時間早く入場できる」という特典が設けられました。その特典を受けるにはこのカードが必要ですので、絶対に無くさないようにしてください。


渋滞するタクシーを尻目に、バスは9時35分ごろにターミナルへと到着しました。このバス乗り場を利用するのも今回が最後なはずなので、改めて全容を眺めてみました。乗り場は30以上もあり、これほど広大なバスターミナルというのも日本では今後もう現れないかもしれません。
フェリー優先入場の威力発揮!待ち時間ゼロで会場へ

バスを降りて西ゲート前を進むと、一般の入口とは別に「P&R専用入場口」と書かれた入口があります(一応、小さい文字で「夢洲浮桟橋」と書かれているがあまり目立たない)。ここで例のカードを渡すと、フェリーとパークアンドライド利用者専用の入場ゲートに進めます。


大混雑の一般ゲートとは対照的に専用ゲートはガラガラで、何とたったの2分で通過できてしまいました。しかも筆者は10時の入場券を持っていたにもかかわらず、「1時間早く入場できる」という特典のおかげで9時40分にはゲートインできました。
これまでこの入場ゲートでは全身ずぶ濡れになったり、30度越えの炎天下で50分待たされたりと散々な思い出しかなく、筆者にとっては鬼門のような存在でしたが、ここをたった2分で通過できるとは…「神だ!神過ぎる!」と心の中で叫んでしまいました(声には出していません)。もうちょっと早くこの便利さを知っていたら、毎回これで来たかった…
このように神としか言いようがない夢洲桟橋へのフェリー、お値段が2000円~2800円(出発地による;復路は半額)とややお高いうえ、残念ながら会期末まで全便売り切れとなってしまっていますが、上にも書いた通り時折キャンセルも出ますので諦めずに公式サイトで空席を探してみて下さい。
また、パソナが運営している淡路島からのフェリーは9/24時点では空いている日が多いようですので、兵庫県南部や徳島県にお住まいの方は利用してみてはいかがでしょうか。
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