【現地レポート】大阪万博・東ゲート&夢洲駅の混雑度・所要時間・西ゲートとの比較

先日大阪万博を訪問した筆者が、主に関西地方以外から初めて訪問しようという方のために、交通アクセスについて知っておきたいポイントをご紹介します。

関西地方以外からの万博訪問者向けにアクセス方法を解説

2025年4月13日、大阪万博がいよいよ開幕しました。筆者は現在関東在住なので蚊帳の外といった状況ですが、関西地方は万博一色で大いに盛り上がっているようです。

筆者は関西で生まれ育ち、1970年大阪万博の伝説を散々聞かされてきたので(実体験はしていない)、今回の万博もぜひ一度は行っておきたいと思っていました。この手のイベントは開幕直後が一番空いているのが常なので、開幕から一週間後の日曜日(4月20日)に日帰りで訪問してきました。

関西地方ではテレビ等で散々報道されているはずですし、お住まいの場所によって事情も異なると思いますので、このページでは主に関西地方以外から万博を訪問しようという方向けに会場へのアクセス方法を解説したいと思います。

東ゲート・西ゲートでアクセス方法が異なる(チケット購入後変更可)

大阪万博公式サイトのチケット購入画面より

大阪万博公式サイトでチケットを購入もしくは日付指定を行う際、来場時間帯と入場ゲート(東ゲート・西ゲート)を選択することになります。ゲートの違いを、「会場の入口が違うだけなんでしょ」と思われている方もいるかもしれませんが、実は入場するゲートによって大阪市内からのルートが全く異なります

チケット購入後でもゲートの変更は可能ですが、直前になると早い時間帯の入場枠が埋まってくるので、遅い時間帯枠しか取れない恐れがあります。また、現地到着後に会場外で別のゲートに移動することはできません。チケット購入の際にどちらのゲートを利用するかよく考えておきましょう。

なお、帰りはどちらのゲートを利用しても良いので、近い方のゲートから退場してしまって大丈夫です。なお筆者は行き返りとも東ゲートを利用したため、以下西ゲートに関する記載はネット情報を参考にしています。

各ゲート使用時のルート&標準所要時間

大阪メトロ公式サイトより

まず、西ゲートは周辺に鉄道駅はなく、シャトルバスでのみアクセス可能です。バス路線は梅田や新大阪・空港発着のものもありますが本数が少なく予約制で、大半のバスはJRゆめ咲線の桜島駅発着となります。

「桜島」といわれても関西以外の方はピンとこないでしょうが、すぐ隣にUSJの最寄り駅(ユニバーサルシティ)があり、USJ客向けにかなりの列車本数が確保されています。一部の電車は大阪駅から直通する上、新大阪からの直通電車(エキスポライナー)も運転されています。

大阪から桜島への所要時間は約15分、新大阪からは20分前後で、これにバスの所要時間15分と乗り換え時間が加わります。ちなみに桜島~会場間のバスは基本的には先着順の乗車ですが、8~10時台は事前予約者優先となるそうです。

一方、東ゲートは目の前に大阪メトロ中央線の夢洲駅があります。新大阪・大阪・なんば・千里中央などから御堂筋線に乗り、本町駅で乗り換えれば容易にアクセス可能です。ちなみに、関西空港からは南海電車でなんばに、大阪空港からはモノレールで千里中央に出ることができます。(関空からはJRの関空快速で弁天町に出る手もあります)

梅田・なんばから夢洲までの所要時間は約30分、新大阪からだと40分弱です。

西ゲート・東ゲートそれぞれのメリット・デメリット

9時時点でのゲート前の行列。長さは20mぐらい

以上の説明を見て頂ければわかる通り、西ゲート使用の際は途中電車からバスに乗り継ぐ必要があり、東ゲートと比べて面倒です。しかし、西ゲートは輸送力がバスのみと乏しい分利用者が少なく、ゲート入場時の手荷物検査待ち時間が少ない傾向があるそうです。(ちなみにゲートの広さは東西ほぼ同じぐらいでした)

例えば、筆者は8時50分に夢洲駅に到着し、9時前に東ゲート前の手荷物検査待ちの列に並びましたが、入場できたのは9時30分過ぎでした。ネット上の口コミを見る限り、西ゲートだと待ち時間は半分ぐらいだったそうです。

ただ、桜島から会場へのバスに乗るのにかなり待たされたとの報告もあり、結局どちらのゲートを通っても所要時間はトントンぐらいなのでは、という気も個人的にはします。

大阪メトロ中央線の混雑状況はそこまでひどくない

本町駅に掲げられた時刻表。朝夕は2.5分おきと高頻度で運転

各種報道を見ると、万博初日は夢洲駅が非常に混雑し、長時間に渡る入場制限が行われたそうです。もっとも、初日は飛びぬけて入場者が多かったうえ、有名アーティストのライブや急な天候悪化の影響で15時ごろに帰宅客が殺到したのが原因のようです。上記の時刻表を見て頂ければわかる通り、12時~15時台は列車本数がやや手薄だったのもまずかったのでしょう。

その後どうなったのかという報道は関東ではほとんどなく(運営の問題点ばかり指摘しまくる万博報道にそもそも問題ありな気もしますが)、筆者も不安を抱きながら地下鉄に乗りましたが、意外にも往復とも座って移動できるほど空いていました。

流石に弁天町あたりから先は立ち客も結構いましたが、「積み残し」だとか「入場制限」といった単語とは程遠いぐらい終始スムーズに移動できましたので、今後多少入場者数が増えたとしても大きな混乱はそうそう起きないのではないでしょうか。(…と書いていたら夜に中央線が1時間ほど止まり、帰宅客で駅が混乱したとの報道が。鉄道が完全に止まってしまうと流石にお手上げですね)

座っていくなら谷町線・谷町四丁目経由という手も

上記の通り筆者は混雑を警戒していたので、行きは御堂筋線ではなくあえて東梅田から谷町線に乗車し、谷町四丁目で中央線に乗り換えました。

結果的に地下鉄の混雑はそこまででもなく(平日はもっと混んでいるのかもしれないが)、本町駅の狭い乗り換え通路も割とスムーズに流れていたので杞憂に終わりました。もっとも、土日だと谷町四丁目から中央線に乗れば座れる可能性が高そうなので、高齢者や小さなお子様連れの場合はこのルートの方がよいかもしれません。

交通系ICカード・タッチ決済などが利用可能

青色の「IC・QR」と書かれたレーンのみタッチ決済で通過可能

大阪メトロでは交通系ICカードのほか、クレカのタッチ決済で改札を通過できます(一部の改札のみ)。もっとも、紙の切符を使う人がそもそも少ないためか、夢洲駅の券売機の行列もそれほど長くはありませんでした。

一部の「一日乗車券」は利用不可

デジタル乗車券|Osaka Metro
Osakametroの時刻表、路線、乗換案内等、総合情報サイト。大阪市交通局はOsaka Metro(大阪市高速電気軌道株式会社)としてリスタートしました。「大阪メトロ」「大阪地下鉄」ではなく「Osaka Metro」と覚えてください!

大阪メトロでは専用アプリもしくはサイトにて、QRコード方式のデジタル一日乗車券を販売しています。JRや私鉄と連携したものは数が多いため説明を割愛しますが、大阪メトロが26時間乗り放題となる「Osaka Metro 26時間券」は1100円で販売されています。

例えば新大阪から夢洲までの片道は430円なので、単純往復では元を取れず、途中梅田で途中下車すればようやく元が取れます。万博で疲れ切った状況で市内を巡ろうという気にはあまりならないでしょうから、無理に買わなくてもよい気もします。

一方、券売機で売られているカード式の「エンジョイエコカード」は平日820円、土日祝620円と安いですが、これは夢洲駅のみフリーエリア外ですので気をつけてください。

夢洲駅での待ち合わせは難しい

夢洲駅に着くと、東ゲートまでの通路沿いにものすごい数の警備の方が待っていて、立ち止まらずに前へ進むよう指示がありました。そのため駅周辺に滞留することは難しく、また待ち合わせ場所となるようなランドマークもないため、夢洲駅で待ち合わせをするのは難しいでしょう。よって中央線に乗車する前に合流しておくしかなさそうです。

帰りは東ゲートから夢洲駅までかなり歩く

東ゲートの前はサッカーコートよりも広い広大なスペースが広がっていますが、帰りはここを丸々一周するようなルートで駅に向かうことになります。そのためゲートから駅まで500m以上は歩くことになり、パビリオン巡りで疲れた体にさらに鞭を打つことになりました。特に猛暑日などは最後の最後でばててしまわないよう体力を温存しておきましょう。

夢洲駅に記念スタンプあり

万博会場には各パビリオンや参加国ごとに記念スタンプが設けられており、これを押して回る方を多く見ました。万博協会公認ではありませんが、実は夢洲駅にも記念スタンプがあります。設置場所は改札口の手前の券売機付近です。訪問の記念にぜひどうぞ。

完全な余談ですが、筆者は今回コスモスクエア~夢洲間に乗車したことで「全国の鉄道完乗」というタイトルを再び取り戻しました。

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