北九州エリアでは、自由席特急券を車内で購入すると事前購入した場合に比べて200円が加算されてしまいます。ホーム上の券売機で事前に購入しましょう。
夜の鹿児島本線で、まずは折尾へ
八幡21:16発→折尾21:26着(区間快速)
21時過ぎに八幡駅に到着し、再び鹿児島本線に乗って博多を目指します。直近の区間快速に乗ると、ちょうど折尾で特急「にちりんシーガイア」を待避するため、折尾から特急に乗ることにしました。
特急は折尾の手前の黒崎にも停まるので、黒崎で乗り換えてもいいのですが(実際、乗換案内アプリで調べると黒崎乗り換えのルートが出ました)、高架化で様子の変わった折尾駅の様子を見てみたかったので折尾で乗り換えることにしました。
ということで、折尾~博多間の自由席特急券を買おう…かと思ったのですが、八幡駅のみどりの窓口は既に店じまいしてしまっていました。券売機では八幡発の特急券しか売っていないし(指定席券売機は設置なし)、まあ車内で買えばいいやと考えてスルーしました。実はこれが大きな誤りだったのですが詳細は後ほど。
かつての折尾駅は浜川崎駅と並んで、ホーム間の乗り換えの際に一旦改札を出て公道を通らなければならないという変わった駅で、古びた駅舎やレンガ積みの地下通路も印象的でした。しかし、15年ぶりに訪れると様子は一変、折尾駅で直交していた筑豊本線と鹿児島本線が並行に引き直され、もはや元の様子が想像すらできないレベルで変化していました。
本当は駅をじっくり観察したいところですが、乗り換え時間はわずか3分しかなく、しかも区間快速と特急は別のホームに停車するので急いで乗り換えます。
特急「にちりんシーガイア」の最終区間に乗車
折尾21:29発→博多22:03着(にちりんシーガイア)
「にちりんシーガイア」は、宮崎空港から博多まで400km以上を6時間かけて走破する列車で、1日1往復の貴重な存在です。かつての特急「にちりん」は博多から南宮崎まで1日に何本も走っていましたし、南宮崎を通り越して西鹿児島(鹿児島中央)まで行く列車もあったくらいですが、相次ぐ区間短縮で今のダイヤに落ち着きました。この傾向はJR他社も同様で、「にちりんシーガイア」は今や昼行特急では最長距離なのだそうです。
そんな貴重な列車ですが自由席はガラガラで、先頭車はほぼ貸切状態でした。宮崎から博多は高速バスでも4時間半しか掛からないですし、JRも新八代で新幹線とバスを乗り継ぐルートを推奨しているぐらいなので、通しで利用する人はほぼいないでしょうね…
使用されている787系は元々シックな色合いの内装で、照明も控えめであるため車内は薄暗く、どことなく「夜汽車」の雰囲気が漂います。
北九州~博多間の特急券、車内購入だと200円高い
折尾を発車するとすぐに車掌さんが巡回しにきたので、特急券を購入します…が、お値段は800円とのこと。「あれ、JR九州の特急ってもっとお手軽な料金で乗れたはずでは」と思って慌てて確認すると、2022年4月に料金制度が大きく変わったようです。従来より特急料金が引き上げられた上、北九州エリアでは自由席特急券を車内で購入すると事前購入した場合に比べて200円高くなることに。
◎特急列車の車内で特急券をお買い求めになる場合の料金について
門司港または行橋~博多間の特急列車(特急「かいおう」を除く)車内で同区間内の自由席特急券をお買い求めのときは、通常の料金に200円を加算した金額で発売いたします(こども半額)。
ちなみに、門司港・小倉~博多間の自由席特急券を事前購入した場合の料金は25キロまでで500円、25キロを超えると600円です。25キロを超えると上限はないため、八幡の券売機で博多までの特急券を買っておけばよかったのでした。
折尾駅では慌てていて全然気づきませんでしたが、北九州エリアの特急停車駅には写真のような自由席特急券券売機(何だかラーメン屋の食券販売機みたいですね…)が新たに設置されており、ここで特急券を事前購入しておかなければならなかったようです。
鉄道旅行サイトを運営していながら料金改定を知らなかったのは要反省ですが、このようなローカルルールの変更まではなかなか机上のリサーチでは把握しきれないのも事実。やはり実際に乗り歩いてみると、色々と気付きがあるものです。
そんなことを考えているうちに列車は闇夜を疾走、30分あまりで博多に到着しました。もう22時を回っていますが、九州の中心地だけあってまだまだホーム上の人出は多いです。
博多駅で「ななつ星」に遭遇
そして、隣のホームにあの「ななつ星in九州」が停車しているのを発見し、様子を見に行きます。車内のブラインドは全て閉められていて中の様子はうかがえませんが、博多まで客を運んだあと車両基地へ戻る途中なのでしょうか。艶やかに光るマルーンカラーの車体と、金色の装飾がよく目立ちます。
しばらくすると、DF200を先頭にどこかへと出発していきました。「ななつ星」を使用したツアーは非常にお高く、暇も予算もない筆者が乗る機会は今後もなさそうであり(もしあったとしても海外とかに行きたいし)、実物を見ることができたのは非常にラッキーでした。
時刻も遅いし、もういい加減ホテルに向かいたいところですが、今日はまだもう一つミッションが残っています。
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