家族旅行の帰途、家族に散々文句を言われながらも、ゆいレールが近年延伸した区間である首里~てだこ浦西間を乗りつぶしてきた時の顛末です。
念願だったゆいレール完乗へ
沖縄到着後、本島北部のホテルに数日滞在し、レンタカーで那覇空港に戻ります。その途中にちょっと寄り道をして、2019年に延伸開業した「ゆいレール」の首里~てだこ浦西に乗車することにしました。てだこ浦西駅は沖縄道の西原ICから5分ほどと近く、しかもパーク&ライドを促進するためか駅前には大型の駐車場も整備されており、クルマでの訪問は容易です。もっとも、周辺道路はつい最近整備されたようで、行き来の際は若干迷いました。レンタカーのカーナビには駅周辺道路の情報はまだ収録されていない可能性が高く、スマホの地図アプリなどを頼りにした方がいいでしょう。
何とか駐車場にレンタカーを停めるも、運悪く外は突然のスコール。荷物から折り畳み傘を引っ張り出すなどすったもんだの上(結局、駐車場から駅までは屋根がつながっていたので不要だったのですが)、ようやく駅にたどり着きました。まだまだ駅周辺は開発途上ということもあり、あまり利用者はおらず改札口は閑散としています。
前回来たときは、改札機は県内独自のICカード以外非対応だったのですが、今回はSuicaなど全国の交通系ICカードが使えるようになっていました。県外からの観光客の利用もかなり多いはずなので良いことだと思います。
ホームに上がると、駅の屋根はまるで銀座線渋谷駅のような弧を描いていました。時刻表を見ると、日中は概ね10分おきの運転のようです。区間列車はなく、全列車が那覇空港とてだこ浦西を単純往復するダイヤが組まれています。
進行方向の線路を見ると、すぐにトンネルになっています。モノレールのトンネルは多摩都市モノレールや東京モノレールでも見られますが、国内では比較的珍しいです。一方終点側の線路はすぐ途切れています。今の所延伸構想は特にないはずですが、線路を延ばすことは可能そうです。
ゆいレールに乗車するも、まさかの連絡で落ち着かず
列車は2両編成で、那覇空港の南方の豊見城市にある「DMMかりゆし水族館」のラッピング車両でした。同様のラッピングの車両は複数あるようで、一大勢力になっていました。京急や大阪モノレールと同じく、運転台の後ろには「かぶりつき席」があり、空いているのでここを確保。運転士さんのかりゆしウェアが沖縄らしいですね。
てだこ浦西を出発した列車は、いきなりトンネルをくぐった後は市街地を進み、浦添前田、経塚、石嶺と停車します。…とここで思わぬメールが。帰りに乗る羽田行きの便が機材不具合のため1時間20分遅延予定、しかも使用機材もボーイング777-200から787に変更とのこと。羽田到着見込みが22時頃と非常に遅い時刻になってしまったのも困りものですが、モニタ付きの新型シート装備の777-200から、ただの787に変わってしまったのもショック。
入念に指定しておいたはずの座席も機械的に再配置されてしまったので、家族で作戦会議をしながら再指定したりしているうちに、気付けば首里に到着。那覇空港~首里間は既に乗車済みですので、あまり意識することもないままゆいレールの乗りつぶしは完了してしまいました。
首里では5分ほどで折り返しの列車が来るので、改札を通過するとすぐに折り返して再入場。「何ですぐに戻っちゃうの?」と家族に訝しまれながらも生返事をして、ホームへと戻ります。ホームからは以前は首里城の屋根が見えたはずですが、当然ながら今回は見えませんでした。
程なくやってきた列車でてだこ浦西へと戻ります。帰りはちゃんと車窓を見ようと目を凝らしましたが、終点近くまで普通の住宅街が続き、おもろまち~首里間の車窓と大差ないかなという気がしました。
今回は家族を引き連れており、しかも途中思わぬ知らせもあってバタバタの道中となってしまいましたが、長らく懸案となっていた区間を完乗できました。これで2022年10月時点での未乗区間は、先月開業した西九州新幹線のみとなりました。
迷走の上、ボーイング787で帰路へ
再びレンタカーに乗り、カーナビの古い地図情報に振り回されつつも西原ICから沖縄道に復帰。那覇市内で沖縄そばを食べたり、レンタカーを返したりしたものの、飛行機の遅延のため時間が余ってしまいました。そこで急遽那覇市内に出てみようということになり、再びゆいレールに乗って県庁前で下車。コロナ禍で土産物店や飲食店の閉店が相次ぎ、シャッターが目立つ国際通りを歩きます。汗だくになりながら10分以上歩き、古めかしい商店街を抜けて牧志公設市場にたどり着きました。今は建て替え中とのことでプレハブ店舗での営業でしたが、極彩色の魚介類や豚の顔面がそのまま売られたりして、見て歩くだけでも楽しいところでした。
その後空港に戻り、お土産を購入。私自身は旅に出ても土産を購入することはほとんどないのですが(そんな暇があったら少しでもスケジュールを詰め込む性質なので)、家族はえらく時間をかけて細々と買い込んでおり、最後は乗り遅れるんじゃないかというぐらいのぎりぎりのタイミングで荷物検査を通過する羽目になり大いに焦りました。
そんな訳で大変慌ただしい搭乗となってしまいましたが、私は運よくバルクヘッド席に座れた上、夏の繁忙期にもかかわらず隣の2席は空席。(おそらく、前便に振り替えた客が多かったのでしょう)ゆったり身体を伸ばすことができ、大変快適なフライトとなりました。しかし、1時間20分の遅延は回復せず、羽田にランディングしたのは21時45分で、手荷物を受け取ったのは22時15分頃。慌てて飛び乗った京急で1890形(平日朝夕のウィング号で使用するためデュアルシートを搭載した車両)に遭遇しましたが、もはや写真を撮る元気もありませんでした。。
沖縄滞在中何をしていたかについては別途記事にしたいと思います。
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