ANAインターコンチネンタル東京「カスケイドカフェ」の「旅するブッフェ ~東南アジア紀行~」の実食レポート!(2022/6)

当サイト初の「食レポ」

6月のとある土曜日、虎ノ門ヒルズから東京BRTに乗る前に、溜池山王にあるANAインターコンチネンタル東京というところで昼食を摂りました。

このホテルには以前仕事で来たことがあり、その時一階にある「カスケイドカフェ」というビュッフェレストランの前を通りました。その時は時間もなく入店することはなかったのですが(結局アークヒルズにある「陳麻婆豆腐」に行った記憶が)、雰囲気も良さそうで一度来てみたいなと思いました。そこで、暇のできた土曜の昼下がりに一人でふらりと訪れた次第。

交通系サイトを標榜する当サイトとしては本来食レポは守備範囲外なのですが、一応ANAの関連事業ということでいいことにしましょう。(最近はIHGの影響力が強いみたいですが) それに、いつもの旅行記と比べどれくらいアクセス数が稼げるかも気になりますし。

「カスケイドカフェ」ってどんな所?

ANAインターコンチネンタル東京は、銀座線の溜池山王駅から長い地下通路を歩いて地上に出たところにあります。アークヒルズの再開発と同時にできたので開業は1980年代のはずで、結構歴史あるホテルです。その1階フロントの前に「カスケイドカフェ」があります。写真のように吹き抜けの広い空間にあり、一見かなり面積も広いのですが、実は半分ほどのスペースはラウンジになっていて、アフタヌーンティーの準備の最中でした。店名に「カフェ」という名前が入っているので一応ドリンクや一品料理のみも注文も可能なようですが、ほぼ100%のお客さんがビュッフェを召し上がっていました。

土休日のランチビュッフェは正価だと大人一人6215円となかなかのお値段なのですが、あの手この手を使って4000円強まで抑えることができました。ランチにはちょっと遅い13:30スタートということで入場待ちの人はほとんどおらず、店内も比較的空いていました。実は一番気になっていたのが、「この手のビュッフェに一人でやってくる客なんているんだろうか」という点でしたが、入ってみるとやはりカップルや女性グループが多いものの、中年の男性一人で来られている方も数名おられたので、中年のおっさんである筆者は一安心しました。

席に通されるとシステムについて一通り説明を受けます。デザート時にコーヒー、紅茶を無料で頂ける以外はドリンクは有料とのこと。ドリンクのせいで食べられる量が減るのは困るので、ドリンクは頼まず水のみで挑むことにしました(貧乏性)。最近はコロナ対策でオーダービュッフェの形式を取るところもあるようですが、こちらの店は店員さんがマスクをしている以外はコロナ前と何ら変わらず、客がトングで直接料理を取る方式になっていました。

カスケイドカフェさんのような高級なビュッフェはたいてい月替わりでテーマを決めており、今回のテーマは「旅するブッフェ ~東南アジア紀行~」とのこと。料理をどれくらいテーマに「寄せる」かは店次第ですが、ここカスケイドカフェはテーマにがっつり寄せる派のようで、アジア料理がずらりと並んでいるようです。それでは、早速お料理を取りに行くことにしましょう。

いざ、食レポ

一巡目は冷菜を取ってきました。この手の高額なビュッフェーって和洋中様々な料理が揃っているのが一般的ですが、このお店は見ての通り東南アジア系のお料理ばかりです。一番上から時計回りに、「テンペ」というインドネシア独自の食材の煮物、豚挽き肉、ナス、くらげの冷菜、コールドチキン、タコやムール貝などシーフードの和え物、トマトとクリームチーズの冷菜。どれもアジア風のスパイスの効いた本格的なお味です。

次は、タイ料理でおなじみの青パパイヤのサラダ(ソムタム)。これは民族衣装を着たお姉さんがその場で野菜や調味料を配合してしあげてくれるというもの。食べてみると唐辛子が丸々一本入っていて、めちゃくちゃ辛い… 本場のソムタムは激辛料理だというのをすっかり忘れていました。辛い料理が苦手な方は唐辛子を抜いてもらった方がいいでしょう。

次にとってきたのが、前のターンに取り忘れた生春巻きと、各種温菜(汚い盛り付けですみません)。左上はトムヤンクンで、こちらはやや辛さ控えめで食べやすかったです。あとは豚、鶏、海鮮の煮込み料理各種ですが、どれも大きな具材がごろごろ入っており、さすが高級ホテルのビュッフェは違うな、と感じさせてくれます。特に豚肉2種はとても美味しく、余裕があればリピートしたかったほどです。

アジア料理もだいぶ飽きてきたので、次はローストビーフを取ってきました。グレイビーソースとホースラディッシュ、ヨークシャプディング代わり(?)のクロワッサンを添えています。どんなものかと思って食べたら、このローストビーフがめちゃくちゃ美味しかったです。火の通し方が絶妙で柔らかく、脂の部分も癖がなくとろけるようです。ロットによる差はあるのかもしれませんが、今回食べた分に関してはローストビーフの専門店にも負けないレベルなのではないかと思いました。

あまりに美味しかったので、口直しのフォカッチャと共に2回分もお替りしてしまいました。

肉のおかげでだいぶお腹が苦しくなってきましたが、取り逃したご飯ものや麺類を味見程度に取ってきました。左上はラクサで、あらかじめ茹でられた麺に自分でスープをかける形式になっています。本場のはチリやココナッツミルクが入ってドロッとした汁なのに対し、こちらのはややあっさりしていましたが、エビや肉がごろごろと入っているのはさすがです。

左下のグリーンカレーは容赦ない辛さの本格派で、これまた厚切りのチキンがどっさり入っています。ご飯もジャスミンライス(タイ米)が炊いてあるほか、もち米も用意してあるようでした。今回は食べませんでしたが、カレーは他にもマッサマンカレーがありました。

右側はフライドホッケンミー、ミーゴレン、ナシゴレン。ホッケンミーは漢字で書くと「福建麺」で、中国から持ち込まれた料理のため醤油ベースの味付けになっています。ビュッフェ台には目玉焼きも用意されていて、ナシゴレンと一緒に盛り付けると現地風になりそうです。

サラダを食べた後(写真なし)、ようやくデザートに移ります。左上から順にチーズケーキ、抹茶ムース、エッグタルト、ココナッツケーキ、ドライマンゴーなどなど。概ね想像通りの味ですが、チーズケーキはクリーミーでなかなか美味しいです。アイスコーヒーと一緒にいただきました。

デザート第二弾はパイナップルケーキ、マンゴームース、タピオカココナッツなど。お腹が限界で取れなかったのですが、他にカオニャオ・マムアン(甘いもち米にマンゴーを乗せたもの)やゼリービーンズ、キャンディーもありました。これであらかたのメニューは制覇したはず。

感想

上にも少し書きましたが、筆者の過去の経験ではこの手の高級ビュッフェってお寿司、天ぷら、中華、ステーキ…といった具合に多様なジャンルの料理が用意されていて、個々の味はいいんだけど結果として何を食べたのか印象に残らない、とパターンがほとんどでした。一方、こちらのお店はローストビーフと一部のデザート以外は特定のジャンルの料理に絞り込まれており(筆者が訪れる直前までは地中海料理の特集が行われていたようです)、インパクトは抜群でした。いずれの料理も本格派の味付けで、食材も肉や魚介がふんだんに使われていて流石ホテルビュッフェ、と思えるものばかりでした。

もっとも、チリ・ナンプラー・ココナッツミルク・パクチーといった東南アジア独特のスパイスをこってりと使ったクセの強い料理が多く、万人には受けないビュッフェかもしれません。筆者はシンガポールに何回か行ったことがあり、ローカルフードもそこそこ食べ慣れているので問題ありませんでしたが、その手の料理が苦手な人はつらいかもしれません。上記の通りローストビーフが美味しいので、アジア料理が苦手な方はローストビーフをひたすら食べまくる、という作戦もありかもしれません。

また、アジア料理が好きな人であっても、似た味付けの濃いい料理が続くので若干食傷気味になるのは否めないところです。中華系とか、ちょっと毛色の違う料理も用意して頂けるとありがたいかな、と思いました。タイガービールやシンハーなど現地のビールも有料で用意されてるみたいなので、料理オンリーではなくビールを挟みながら料理を頂くと旅行気分を味わえていいのかもしれません。

いずれにせよ、値段相応の価値のあるビュッフェだと思いますので、ぜひ行ってみてはいかがでしょうか。私も料理のテーマが変わったらまた行ってみたいです。

(7/18追記)

6月時点では確か、「旅するブッフェ ~東南アジア紀行~」が9月末まで続くことになっていたはずなのですが、その後料理内容に変更があり、8月からは「旅するブッフェ ~北海道紀行~」に変わってしまようです。(ランチはアジアと北海道の折衷のような内容になるとのこと) アジア料理が不評だったのか、はたまた近年の食材値上げのあおりなのかは分かりませんが、個人的には結構気に入っていたので残念です。

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