2017/12/22
東京6:32発〜盛岡8:45着 はやぶさ1号
盛岡9:35発〜大館12:27着
一年で最も日の短いこの時期、朝6時過ぎの東京駅はもちろん真っ暗である。
ここから朝一番の「はやぶさ」に乗って、盛岡へ向かう。ホームで毎度おなじみのはやぶさ・こまちの切り離しを眺めた後、
いわて銀河鉄道の乗り場へ。ここから、2009年に乗り損ねた花輪線に乗る。
花輪線に乗るのは実に2002年以来だ。その時はまだキハ58が活躍していたし、
盛岡〜好摩間もまだJRから分離されていなかった。
停車しているキハ110の2両編成に乗り込むと、車内は案外若い客が多い。
盛岡を発車すると、地方の幹線としては珍しく頻繁に停車する。
3セクに移行後、途中駅を増やしたからのようで、若者が次々に下車していく。
好摩に着くころには、車内の客は1両あたり5、6人にまで減った。
好摩を出てJR花輪線に入ると、列車は西に進路を変え、雪原の中を進む。
大更、平館、松尾八幡平を過ぎると、高原地帯に入る。
植生も変わってきて、白樺の木が目につくようになってくる。
また、積もっている雪も増えてきた。小屋の畑などは駅名標が雪に半分埋もれている。
高原地帯を過ぎ、列車は荒屋新町に到着。病院通いだろうか、お年寄りが何人か乗ってきた。
ところが、この駅で行き違うはずの列車が倒木にぶつかったとかで、遅れているらしい。
結局30分ぐらい待たされただろうか。この後の乗り継ぎは余裕があるので特に問題なかったが。
その後は再び険しい山の中を進み、ようやく平野にたどり着くと鹿角花輪に到着する。
ここからは米代川に沿って淡々と進む。珍しいスイッチバック式の途中駅である十和田南を過ぎ、終点の大舘に到着。
列車は盛岡を出てすぐ以外は空いており、ただでさえ列車本数の少なくなった花輪線の先行きに不安を感じてしまった。
大館14:00発〜東能代14:39着 つがる4号
大館駅では時間が余った。そこで、大館の有名な駅弁「鶏めし」の製造元である花善の本店が駅前にあるので、行ってみる。
2階はちょっとしたギャラリーになっていて、駅弁にちなんだ展示がいくつかあるほか、ガラス越しに製造場を眺めることができる。
1階はレストランになっていて、できたての鶏めしを膳に盛った定食を頂くことができた。
大館からは奥羽本線に少しだけ乗って、海沿いの東能代に向かう。
やってきた車両は、東北本線の特急「はつかり」「つがる」から奥羽本線に転じたE751系だった。
これに久々に乗車し、引き続き米代川沿いに下って東能代へ。
東能代15:13発〜新青森19:14着 リゾートしらかみ5号
新青森19:44発〜東京23:04着 はやぶさ38号
東能代でも30分弱待ち時間があるが、ここは能代の市街から離れていて、駅前には商業施設も何もない。
小さな駅売店を眺めて時間をつぶし、ようやくやってきた「リゾートしらかみ」に乗り込む。
列車はシーズンオフだからか空いていた。東能代で進行方向が変わるので、周辺の座席を自分で方向転換した。
リゾートしらかみはJR東日本では古株の観光列車で、根強い需要があるためか近年では新車も導入されている。
その1つが今回乗車したHB-E300系「青池」編成で、ハイブリッドエンジンを使用しているため走行音も静かである。
近年になって、さらに新しい車両が導入され、こちらには複数種類の地酒を楽しめるバーもあるらしい。
リゾートしらかみといえば、津軽三味線演奏など車内イベントも充実していることで知られているが、
今回は遅い便だったためイベントは特になかった。
そこで、今回はあきた白神駅で積み込まれる「晩酌セット」という弁当を予約しておいた。
これは、日本酒(いわゆるカップ酒)とハタハタ、いぶりがっこなど地元の食材を使った料理がセットになったもので、
入手には事前の電話予約が必須である。日本酒で少しいい気分になりながら車窓を眺める。
詳細は2009年の旅行記に記したので割愛するが、
今回は深浦到着時にはだいぶ暗くなり、千畳敷あたりでは完全に真っ暗になってしまった。
真っ暗な中をひたすら走り、五能線の終点の川部に到着。ここから列車は奥羽本線をいったん南下して弘前に停車後、
折り返して青森まで北上するという変わった経路をとる。
弘前からは、わざわざ指定席券を購入して通勤ライナー代わりに利用する地元客もいるようだった。
新青森からは、最終の「はやぶさ」で東京に戻る。東京に着くと23時を回っており、さすがに疲労を覚えた。