シンガポールを代表する観光地であるマーライオン公園やオーチャード、各宗教の寺院を、地下鉄(MRT)を使って巡ってきました。
“元”がっかり名所・マーライオン公園は朝から混雑
シンガポールの名所といえば真っ先に出てくる「マーライオン」。かつてはその名に反し、設置場所が海から遮られた場所にあったことなどから「がっかり名所」と言われていたそうです。
しかし、今はマリーナベイサンズなど高層ビルが望める海沿いに移転し、周囲が公園として整備されたことから「がっかり名所」の名を払しょくすることに成功しています。
シンガポール観光2日目の朝、「スイソテル ザ スタンフォード」を出て徒歩でマーライオン公園に向かいます。「エスプラネード」という劇場の前を過ぎると、川の向こうにマーライオンが見えてきました。
思えば前回来たときはマーライオン像が工事中だったため、この像を見るのも随分久しぶりです。まだ朝早いにもかかわらず像の周辺は観光客でごった返していて、人気の程が伺えます。
そして、像の後ろ側には「ミニマーライオン」がひっそりと建っています。一方、公園のすぐ近くの売店には何故か「やきいも」が… このクソ暑い中やきいもを買う人がいるんだろうかというのがそもそも疑問ではありますが、シンガポール人の日本文化へのリスペクトは相当なもののようで、日本のチェーン店や日本式のパン屋などが幅を利かせていました。
ビクトリアシアター、国立博物館からボートキーへ
マーライオン公園から内陸寄りに移動したところにあるのが「ビクトリアシアター」です。白亜の建物に芝生の広場という、欧米風の建築様式が特徴です。
ビクトリアシアターの裏手にあるのが「ナショナルギャラリー」(国立博物館)です。シンガポールを含む東南アジアの美術品や歴史に関する展示のほか、キッズ向けの遊具コーナーもあります。入館料は20S$(2024年時点)で、入館無料だった韓国の国立博物館に比べるとお高めですが、展示品は入館料に見合った充実度ですし、何より暑い日中でも涼めるというメリットもあります。
館内は2つの古い建物をつなぎ合わせた構造となっていて、展示室はクラシカルなのに間の渡り廊下は超近代的というギャップのある造りとなっています。建物の一部は元最高裁判所で、当時の法廷が保存されているスペースもありました。
さらに橋を渡って、シンガポール川の南沿いにやってきました。ここから西向きの川沿いには、「ボートキー」という歓楽街が広がっています。この時は午前だったので閑散としていましたが、流石は今のシンガポールだけあって店舗はどれも清潔そうでした。
ボートキーを抜けて南に進むと、もじゃもじゃと緑の枝が生えた謎のビルが…最近シンガポールではSDGs的な観点からかこういうのが流行っているようです。この建物はホテルで、中に入ってちょっとだけ涼ませてもらいました。
伝統的ヒンズー寺院・スリマリアマン寺院
さらに南下したところ、「チャイナタウン」と呼ばれるにあるのが、シンガポールで最も古い歴史を誇るというヒンズー寺院・スリマリアマン寺院です。ここは土足禁止ということで、入口で靴を脱いで入場します。
中にいるのは礼拝や儀式のために来た信者さんと、外国人の観光客がほぼ半々といった状況でした。入り口の門もヒンズー寺院らしく派手ですが、中の装飾もまるでお祭りでもやっているかのように派手です。
ヒンズー教は神様が何と数千種類もいるらしく、寺院の中には多種多様な神様がいろんな態勢を取っていて、細かく見ていくとなかなか面白いです。中には大きな建物の中に巨大な生首のような像が立っているだけのものもありました。
スリマリアマン寺院から数分進んだところに、真新しい中国系の仏教寺院がありました。チャイナタウンにはもっと歴史のある寺院もありますが、やや遠いのでこちらを見てみることにしました。
この寺は伝統的建築とは程遠い5階建てのビル構造で、中の仏像も妙に金ぴかでした。細かく観察していくと日本の仏教寺院との差は色々あって、なかなか興味深い所ではありますが、同行者がそろそろ体力の限界だということで早々に退散します。
これは全く予想していなかったのですが、寺院を出て目の前にトムソン東海岸線のマックスウェル駅がありました。ちょうどこれからオーチャードの方に行こうとしていたところだったので、有難く利用することにします。まだ新しい線だけあって、車内は他線よりも空いていました。
まるで新宿?オーチャードを歩く
オーチャードは古くからの繁華街で、日本でいえば新宿通りや銀座通りのようなところですが、建物は日本より大きくて新しく、写真のアイオンというショッピングモールは地上4階から地下4階まである広大な建物です。ちなみに地下4階はフードコートになっています。
アイオンの横の茶色い建物は高島屋、その向かいにあるのはパラゴンというモールで、これまた非常に広いです。この後はお土産を求めてこの界隈を散々徘徊する羽目に…
巨大ショッピングモール・ビボシティ
続いてやってきたのは、オーチャードのずっと南にあるビボシティというところです。(ここまでの移動の経緯はこちらをご覧ください)ここは200m×300m四方の巨大なショッピングモールで、屋上は写真のような大きな池などのある庭園になっています。これがビルの上にあるというのだから驚かされます。
モールの一番南からはセントーサ島に向かう2両編成のモノレールが見えるほか、併設されたフェリーターミナルの発着案内も見ることができました。フェリーはシンガポール海峡の向こうのインドネシア・バタム島に向かう路線がメインで、国際航路なので入管施設もあるようでした。
館内のお店を巡っていると、何やら怪しげな商品を発見。どう見てもJR東日本や小田急電鉄の許可は取っていなそうな「バッタもの商品」ですね。シンガポールはこの手のコピー商品はだいぶ減りましたが、まだ残っているようです。
門前町が素敵・サルタンモスク
先ほどヒンズー寺院と仏教寺院を巡ったので、今度はイスラム教のモスクに行ってみることにしました。様々な宗教の寺院を巡り歩けるのも、多民族国家のシンガポールならではですね。という訳で、東西線のブギス駅にやってきました。
駅から歩いてやってきたのは「サルタンモスク」です。ここはお祈りの時間中は関係者以外入場できないなど開館時間が限られているため、公式サイトの下の方に書かれている案内を確認してから訪問するようにしてください。ど派手な内装だったヒンズーや仏教寺院と違い、イスラム寺院だけあって内装は至ってシンプルです。
モスクにはボランティアの方がいて、中の施設について色々と説明してくれました。
寺院の外は昔ながらのお土産物店が立ち並び、ちょっとした門前町のようになっています。小ぎれいなショッピングモールに飽きたらこういうところで買い物をするのも良いかもしれません。(案の定、連れは色々購入していて散々待たされました…)
駅前に戻り、「ブギスジャンクション」というモールに入ります。ここは、伝統的なプラナカン様式の建物(を再現したもの?)をガラス屋根でつないだ変わった構造になっています。その横にある「ブギスプラス」というモールは、非常に個性的な外観でシンガポールらしいです。
夜のマーライオン公園&ラッフルズホテルへ
その後、夜のマーライオン公園に来てみました。昼も良いですが夜景はもっと素晴らしいですね。観光客の数も昼間よりずっと多かったです。
公園でパノラマ写真を撮影してみました。右手にはラッフルズ・プレイス駅周辺のビル街、中央にはマリーナベイサンズ、左手にはプロメナード駅周辺のビル街が見えています。
最後にちょっと歩いて、ラッフルズホテルに来てみました。古くからある重厚なホテルで、静かな中庭に面して白亜の建物が建っている姿は一見の価値があります。この日は夜遅くて閉まっていましたが、オリジナルのグッズを売る店もあります。
これで中心部の名所はほとんど回ったので、あとは空港方面に足を延ばすことにします。
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