【7月20日放送】テレビ東京「ローカル路線バス乗り継ぎの旅W 第3弾 伊良湖岬~善光寺」正解ルートを大予測

7月20日放送予定のテレビ東京「ローカル路線バス乗り継ぎの旅W 第3弾 伊良湖岬~善光寺」の正解ルートを大胆予測します。

注:本記事は番組のネタバレ要素を多々含んでいますので、視聴前のネタバレを避けたい方は以下の記事を読まないことを強く推奨します。

ローカルバスを題材とした貴重な番組

最近、すっかりテレビを見る機会が減少した筆者ですが、テレビ東京の「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」シリーズは開始間もない頃から視聴しており、派生番組も含めて毎回チェックしています。番組好きが高じて、実際にバス旅の真似事をしたこともあります。

近頃は鉄道趣味が市民権を得てきたおかげか「鉄ちゃん向け」の番組はやたらと目にしますが、地方の路線バスに着目した番組は稀で、非常に貴重な存在です。なので、出演するタレントさんの言動よりも、主に全国各地の路線バスの情報に着目して見ています。

この度、「ローカル路線バス乗り継ぎの旅W 第3弾」が7月20日(関東地区)に放送されることが発表されました。ルートは愛知県の伊良湖岬から長野県の善光寺で、3泊4日で旅するそうです。番組放送後にバスルートを検証しているサイトはいくつかあるようですが、放送前に検証しているところはあまり無さそうなので、本サイトにてルートを予想してみることにしました。

本サイトはコタツ記事というか、ネット上で調べた情報のみで記事を作ることはしないのを身上としているのですが、本記事に関しては完全に机上で調べた情報のみで構成していますので悪しからず。繰り返しになりますが、以下の内容は番組のネタバレ要素を多々含んでいますので、視聴前のネタバレを避けたい方は以下の記事を読まないことを強く推奨します。

ルートを大まかに予想する

予測してみようと思い立ったはいいものの、この番組のルールというか条件設定は回によって微妙に揺らぎがあり、開始時刻が毎回異なるほか、旅を行う曜日も一定していません。すべての可能性を想定するのは不可能です。

よって、伊良湖岬のフェリーターミナル前にある「伊良湖岬」バス停を朝7時に出発し、善光寺のほど近くにある「善光寺大門」バス停にゴールするものと仮定します。また、4日間の日程はすべて平日と仮定します。

まず、伊良湖岬から豊橋まではルートがつながっています。上記の仮定の下では以下のルートで進むことになるのは間違いないでしょう。

伊良湖岬7:23→7:40保見(田原市)7:44→豊橋駅前9:17

問題は豊橋から長野県までのルートです。主要な国道や鉄道路線沿いに行くものと仮定すると、松本までは以下のようなバリエーションが考えられそうです。

© OpenStreetMap contributors

  • ルートA:長良川鉄道ルート(名古屋→美濃白鳥→ひるがの高原→高山→松本)
  • ルートB:高山本線ルート(愛知県のどこか→美濃太田→下呂→高山→松本)
  • ルートC:中央西線ルート(愛知県のどこか→中津川→塩尻→松本)
  • ルートD:飯田線ルート(豊橋or浜松→飯田→辰野→塩尻→松本)
  • ルートE:富士山西側ルート(静岡→富士宮→甲府→塩尻→松本)
  • ルートF:富士山東側ルート(静岡→三島→箱根→河口湖→甲府→松本)

ですが、各ルートとも色々と問題があります。まずAは、以前は岐阜から美濃白鳥まで路線バスでつながっていたのが一部高速バスに移行し、長距離に渡ってルートが途切れています。同様にBは美濃太田~下呂、Cは木曽福島~奈良井が途切れています。どちらも過去の放送で無理やりバスで移動していましたが、非常に苦労していた記憶があります。

また、Dは意外にも愛知県から飯田までの山間部はつながるのですが、飯田から先がダメで、過去にもこのルートを通った記憶はありません。E,Fはそもそも遠回りですし、浜名湖超えや薩埵峠(清水と富士の間)、山梨・長野県境など、番組にも何度か登場した難所が目白押しです。

と、主要鉄道沿いのルートはどれも行き詰ってしまいました。一方、このエリアを通過する際に何度か救いとなったのが飛騨高山周辺のバス路線です。高山周辺は何故か長距離路線が健在で、ぱっと思いつくだけでも松本、神岡(ともに平湯温泉経由)、下呂へと路線がつながっています。となると高山経由が良さそうな気がしてきました。

さらに調べると下呂から中津川までは路線がつながっているほか、豊橋の北の新城から恵那地方までもバスがつながっているようです。新城から恵那までの間は意外にも豊田市域が多くを占めていて、豊田市のコミュニティバスが充実しているのが救いとなっているようです。豊橋から新城へはバスの本数もそこそこあるので、Bの変形版である「豊橋→中津川→下呂→高山→松本」というルートで行けそうです。

次に、松本から長野へのルートも考えてみました。

© OpenStreetMap contributors

  • ルートA:大糸線ルート(松本→信濃大町→白馬or小川村→長野)
  • ルートB:犀川ルート(松本→明科→信州新町→長野)
  • ルートC:篠ノ井線ルート(松本→明科→聖高原→長野)
  • ルートD:上田ルート(松本→鹿教湯温泉→上田→屋代→長野)

このうち、B,Cは途中長くルートが途切れています。Dは以前番組で通っていた記憶もあるのですが、途中えらく厳しい峠がありますし、上田から屋代も乗り継ぎが面倒だったような…

一方、Aも松本から信濃大町まではかなり苦しいのですが、途中の池田町というところに南北方向のコミュニティバスがあり、これが活用できそうです。加えて、信濃大町~小川村~長野(図のA’のルート)は路線が繋がっています。このうち信濃大町~小川村は高速バスの下道区間を利用することになりますが、過去の放送でも下道区間は利用していた実績があるのでおそらく大丈夫でしょう。

これで、苦しいながらもなんとかルートが繋がりました。

豊橋から長野まで、最速ルートは?

では、豊橋から長野まで本当に4日でたどり着けるのかを検証してみましょう。まず、豊橋からは以下のような乗り継ぎが可能です。

豊橋駅前10:15→11:48新城市民病院12:22→13:33田口(設楽町)16:00→16:41稲武(豊田市)17:10→17:35押山(豊田市)20:24→20:51岩村駅前(恵那市)

このように、途中長時間の待ち時間を挟みつつも明知鉄道岩村駅まで乗り継げます。夜21時に岩村で宿が見つかるかは謎ですが何とか宿泊するとして、問題は翌日です。岩村から先、12kmほどバスが途切れてしまいます。幸いルートは岩村川という川沿いで高低差は少ないので、頑張って早起きして歩いて頂き、東鉄恵那車庫からバスを乗り継ぎます。

岩村→(徒歩12km)→東鉄恵那車庫(恵那市)8:20→9:01中津川駅前10:05→11:07加子母総合事務所(中津川市)13:22→13:58下呂駅前15:00→16:29高山濃飛バスセンター16:40→17:40平湯温泉(高山市)

このように割と順調に乗り継げるのですが、問題は高山から先です。以前は松本への直行バスを番組でも使っていた記憶がありますが、今はこれが全席指定制となっており、番組ルール的に使用NGだと思われます。よって平湯温泉でバスを乗り継ぐ必要があります。平湯温泉から先はバスが終了しているので2日目は平湯温泉に泊まり、翌日再スタートします。

平湯温泉(高山市)7:30→7:40中の湯(松本市)8:03→8:49大野田(松本市)→(徒歩2km)→八景山公民館(松本市)10:53→11:20梓橋(松本市)

平湯温泉から上高地に向かうシャトルバスで安房峠を超え、中の湯からアルピコ電鉄の新島々に向かうバスに乗るのですが、新島々の少し手前であえて下車します。そして、2kmほど歩くと大糸線の梓橋駅に向かうバスに乗れ、かなりショートカット可能です。…こんなルート、初見で気付けと言われてもまず無理でしょうが、実は新島々まで行って電車沿いに2駅先の波田まで歩いても同じバスに乗れます。

で、梓橋駅から篠ノ井線の明科駅付近まで13km歩きます。もう少しまともなルートが見つかればよかったのですが、筆者の調査能力ではこれが限界でした。で、明科駅近くの押野というバス停から池田町コミュニティバスで大町市との境の正科北まで移動し、信濃大町駅まで7kmちょっと歩きます。信濃大町に着くのはどう頑張っても19時ごろでしょうが、もうバスがないので信濃大町で3日目は終了です。

梓橋→(徒歩13km)→押野(安曇野市)17:00→正科北(池田町)17:16→(徒歩7km)→信濃大町

そして最終日、信濃大町から長野までの特急バスは予約不要で、途中の小川新田までは下道を進むので小川新田まで乗車、そこから路線バスに乗れば善光寺まで直行できます。

信濃大町駅前8:20→8:52小川新田(小川村)10:12→11:07善光寺大門

このように、何と最終日の午前中にゴールできました。

別案も考えてみる

徒歩少なめプラン

あるいは、3日目は梓橋~押野間の適当な場所に泊まり、押野から朝一番のバスに乗れば大町市のコミュニティバスに乗れ、歩く距離を減らせます。その場合のプランは以下の通りです。

押野(安曇野市)7:53→8:07五丁目(池田町)→(徒歩1.5km)→正科(大町市)9:2910:01信濃大町駅前11:00→11:32小川新田(小川村)12:12→13:07善光寺大門

これで、4日間トータルの歩行距離は30km程度に抑えられそうです。(それでも多いですが…)

犀川経由プラン

一方、4日目は明科から池田町ではなく犀川沿いの生坂村のコミュニティバスに乗る手もあります(松本~長野間ルートBに相当)。こちらははむしろ途中13kmの歩きが発生してしまいメリットは薄いですが、時間には余裕はあるので昼食を摂りつつゆっくり歩いてもゴールできます。犀峡高校からゴールの善光寺は一本のバスでたどり着くことができ、劇的ゴールとなることでしょう。(犀峡高校からのバスは下記の便以前にもあるので、もっと早くゴールすることも可能)

明科駅前(安曇野市)7:55→8:27古坂(生坂村)→(徒歩13km)→犀峡高校(長野市)18:59→19:55善光寺大門

松本経由プラン

とはいえ、実際には上記の通りに梓橋から直接明科方面に向かうのはハードルが高そうで、情報収集のため一旦松本駅に出ることになる予感もします。梓橋から2,3km歩けば松本駅へのバス路線がありますし、最悪全部歩いても6km弱で到達できます。その場合、最終日は松本駅から以下のように乗り継げば良さそうです。

松本駅アルプス口9:15→9:39平瀬川西公民館(松本市)→(徒歩11km)→明科駅前(安曇野市)12:50→正科北(池田町)13:15→(徒歩7km)→信濃大町駅前16:10→16:42小川新田(小川村)17:12→18:07善光寺大門

一日目出発遅めプラン

当初、初日の出発時刻を朝7時と仮定しましたが、これが最大9時半までずれ込んだとするとその後の乗り継ぎが変わり、稲武と下呂に宿泊して3日目の夕方に梓橋に着くことになります。その後は梓橋から明科(押野)まで直接歩くか、何らかの手段で松本駅に向かうことで、上記いずれかのプランに収束するはずです。

【7/20追記】実際の放送では伊良湖岬9:48のバスに乗っていたので、このプランが正解ルートでした。

中央西線プラン

2日目の朝9時に中津川に到着後、高山に迂回するというトリッキーなルートを使わず、素直に中央西線沿いを経由して塩尻から松本に抜けた場合(豊橋~松本間ルートCに相当)、一応3日目のうちに松本にたどり着けるようです。ただし、23kmもの歩きが発生してしまう上、大桑村・木曽町内は本数の少ないコミュニティバスを何度も乗り継ぐ必要があり難航が予想されます。

中津川駅前9:55→10:20馬籠(中津川市)10:55→11:30南木曾駅→(徒歩8km)→阿寺橋(大桑村)13:07→14:01木曽病院(木曽町)14:44→14:54黒川渡ダム(木曽町)→(徒歩3km)→木曽駒入口(木曽町)16:19→16:35巴淵(木曽町)→(徒歩10km:途中どこかで宿泊)→権兵衛橋(塩尻市)8:00→8:59塩尻駅13:05→13:53倉村(松本市)→(徒歩2km)→寿台東口(松本市)15:21→松本バスターミナル15:43

「一日目出発遅めプラン」に示した通り、一日目に田口までしか行けなかったと仮定しても、上記ルートで三日目のうちに松本まで行くことも可能なようです。(その場合二日目は阿寺で宿泊)

上田経由プラン

よくよく調べると、松本から鹿教湯温泉を経由して上田まですんなり出られるようで(松本~長野間ルートDに相当)、この方が信濃大町を回るよりも徒歩が少なくて済みそうです。

松本バスターミナル9:30→10:19鹿教湯温泉11:01→12:11上田駅→(徒歩2km)→信州上田医療センター(上田市)14:26→15:18坂城駅→(徒歩5km)→戸倉駅16:26→16:51屋代駅17:00→17:25松代駅17:30→18:04長野駅東口18:20→18:27善光寺大門

鹿教湯温泉発着のバスは平日限定ですが、土休日は「上田松本直行バス」なるものが運転され、上田に12:10に着けます。なお、日曜はその先のコミュニティバスが全然なく、詰み確定になってしまいます。

長野~信濃大町~扇沢間を走るアルピコ交通バス

以上、机上のプランをあれこれ書いてみましたが、こんなルートを事前情報なし・スマホなしで見つけるのは厳しそうですし、仮に筆者がやれと言われても全く自信がありません。番組上では案内所や乗務員に聞き込みをしつつ試行錯誤で進むことになると思われ、ゴールできるか否かはぎりぎりの勝負になりそうな気がします。

もっとも、筆者の見落としている思わぬルートで案外すんなりゴールできるのかもしれません。どんな結末となるのかを楽しみにしようと思います。

【7/20追記】実際の放送をざくっとですが見てみました。豊橋→東岡崎(泊)→どんぐりの湯(稲武)→飯田(泊)→南木曾とジグザグに進み、3日目は塩尻の手前の奈良井までしか到達できませんでした。最終日は奈良井から松本駅に出て「ぐるっとまつもとバス」(筆者は存在に気づいていませんでした…)などで北上し、生坂村に入り犀川沿いに進みましたが、信州新町(犀峡高校)からの最終バスに間に合わず断念となってしまいました。

一番のポイントだったのは豊橋駅での行き先のチョイスでしょうか。田口に向かうか岡崎に向かうか迷って結局岡崎を選択してしまいましたが、田口に向かっていればその日のうちにどんぐりの湯(稲武)までたどり着け、翌日朝のうちに押山を経て岩村まで出ることができていたはずです。そこから恵那市内まで12km歩き、中津川・馬籠を経て妻籠から現実ルートを辿っていれば3日目のうちに松本までたどり着けていたでしょう(高山経由でも可)。そうすれば、最終日は信濃大町・生坂村・鹿教湯温泉のいずれを経由したとしてもゴールできていたと思われます。

実際の放送での一日目出発時刻を見たうえで改めて考えると、歩行距離を最も抑えられ、極端な早起きをせず、かつ営業所での聞き込みなどの情報で無理なく導き出せる正解ルートは、「伊良湖岬→豊橋→田口→どんぐりの湯(泊)→岩村→恵那→中津川→下呂(泊)→高山→平湯温泉→梓橋→松本(泊)→鹿教湯温泉→上田→屋代→長野」かなと思います。これなら4日間の徒歩を計25kmくらいに抑えられるはずです。

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