北九州の夜景の名所・皿倉山ケーブルカーに乗る~乗り場へのアクセス方法&GWの混雑状況は?

夜景の名所として知られる北九州市の皿倉山ケーブルカーに乗車しました。山上からの景色や、ケーブルカー乗り場へのアクセス方法をご紹介します。

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皿倉山ケーブルカーは夜景の名所

皿倉山ケーブルカーは、JR八幡駅の南方にある皿倉山展望台へのアクセス路線です。以前は帆柱ケーブルとも呼ばれていましたが、近年は皿倉山ケーブルカーとして案内されているようです。今回、ケーブルカーを含めた鉄道全線完乗を目指すべくやってきました。

この手の観光用ケーブルカーは、ハイキング客や寺院への参拝客を相手にしているものが多く、夕方になると店じまいしてしまうものがほとんどです。しかし、皿倉山展望台は夜景の名所として有名らしく、ケーブルカーも夜遅くまで営業しています。神戸や函館・長崎のように、都市近郊に急峻な山があることが夜景の名所となるための条件ですが、北九州もこれに該当しているようです。北九州というと海沿いの工業地帯というイメージが先行しがちですが、意外な一面もあるんですね。

アクセス方法は選り取り見取り

ケーブルカーの乗り場の最寄り駅はJR八幡駅ですが、やや距離があるため八幡駅からシャトルバスが運行されています(平日は夜間のみ)。黒崎や枝光、八幡からの路線バスもありますが、バス停からケーブルカー乗り場までが急な坂となっており(後述)、あまりお勧めはしません。

加えて、本数が少ない上に期間・曜日限定ではあるもののスペースワールド駅前の「ジ アウトレット北九州」やJR小倉駅から無料シャトルバスが運行されています。

そして、意外なところでは小倉~博多間を運行する西鉄高速バスの一部路線が至近の「高速皿倉山ケーブル」というバス停を通ります。夜間の博多方面行きはやや本数が少ない(逆方向は多いが)のと、小倉からだと距離の割に時間が掛かる(45分)のがネックですが、これもアクセス手段として使えます。

このように、皿倉山ケーブルカーはかなり交通手段に恵まれている方だといえるでしょう(四国の八栗ケーブルなんかは公共交通機関ゼロでしたし…)。乗り継ぎなどを考慮した結果、筆者は「ジ アウトレット北九州」からのシャトルバスで向かうことにしました。

シャトルバス、まさかの貸切

スペースワールド駅で下車し、しばらくショッピングモールを見物した後、19時50分発のシャトルバスの乗り場に向かいます。時間が遅いこともあってモール内も閑散としていましたが、バス乗り場にも誰もいません。結局、他の客が現れることのないまま発車してしまいました。

バスは都市高速の下をくぐりつつ、ケーブルカー乗り場に向かいます。最初は平坦な道でしたが徐々に坂が急となり、最後の方はつづら折りの急坂を登ってケーブルカー乗り場に着きました。

「皿倉山ケーブルカー」の地元での知名度がどれほどのものなのか、余所者にはよく分かりませんし、バスのガラガラ具合を見ると全然客が居ないんじゃなかろうかとすら思っていました。ところが乗り場前の駐車場は満車に近く、カップルを中心にケーブルカーを待つ客は結構いました。どうやら地元客を中心に盛況のようでほっとしました。

山上は大盛況、大行列

山麓20:10発→山上20:16着

ケーブルカーは本来20分おきに運行されるようですが、この日は多客のためか増発されており、程なく山上行きの便に乗ることができました。車両はヨーロッパ製の比較的新しいもので、前面がガラスの一枚板になっており優美な車体です。

高度を上げるにつれ、北九州市内の夜景が見えてきました。スマホで撮影した画像のため見づらいですが、若戸大橋や八幡製鉄所、その奥の関門海峡までも見渡すことができます。函館や神戸に比べると知名度こそ低いですけど、北九州の夜景もなかなか素晴らしいです。いつかまた昼間にも来てみたいと思いました。

ケーブルカーを降りると、今度はスロープカーに乗り換えて頂上に向かいます。このスロープカーは法律上はエレベーター扱いで、鉄道事業法による鉄道路線ではない(=乗りつぶし対象ではない)のですが、一応乗っておくことにします。

ケーブルカーに比べて車体が小さく(大型のロープウェイぐらいの収容力しかない)、しかも搬器が一台しかなく本数が少ないため乗車待ちの行列ができていましたが、何とか直近の便に乗ることができました。

3分ほどで頂上に到着。展望台の屋上から再び夜景を眺めます。皿倉山山頂は電波の送信に好都合なようで、テレビやラジオ各局の電波塔がずらりと建っていました。

シャトルバス、今度は満席

山上20:40発→山麓20:46着

夜景見物もそこそこに山麓へ戻ろうと思ったのですが、どうやら下山客のピークに当たってしまったようで、スロープカー乗り場は長蛇の列となっており、かなり待つ必要がありそうです。ゴールデンウィークの休日ですし混雑するのはある意味当然ですが… 山上は予想以上に寒いですし、何より宿泊地の博多に速く着きたいので別の手段を探します。

展望台周辺を見回すと、ケーブルカー駅へ続く道がありました。恐る恐る歩いてみると、これが結構な山道で、しかも途中から街路灯が無くなってしまいました… 仕方が無いのでスマホのライトで足元を照らし、転ばないようおっかなびっくりしながら山道を下ります。10分近く歩いて駅に着いた時にはほっとしました。

私が駅に着く直前にも山道を歩いたカップルがいたようですが(「遭難するかと思った」と言っていた)、ヘッドライトや懐中電灯などの装備なしに歩くのは危険なのでお勧めはしません。

行きとは違う青い車両で下山し、八幡駅行きのシャトルバス乗り場に向かいます… が、何とバスは通路までぎっしり満員で、とても乗れそうにありません。そもそもマイクロバスなので道路交通法の関係上通路には乗れないらしく、係員は乗客に降りろと言っていましたが、いかんせん客は外国人なので言葉が通じず揉めています。オーバーツーリズムの弊害をここ北九州で見ることになるとは思いませんでした…

次のシャトルバスは20分も後ですし、運悪く他のバスもしばらく来ないタイミングだったため、諦めて八幡駅まで歩くことにしました。まずは幅3mほどの遊歩道を下ります。これがとんでもない坂道で、登りだとうんざりしただろうと思いますが、下るのはあっという間でした。

あとは10分少々歩いて八幡駅に到着です。距離は大したことなかったのですが、途中全くといっていいほど人とすれ違わなかったため、岡山の無人の工場地帯を歩いた時以来の寂しさというか恐怖感を感じました。

八幡は北九州市内としてはどちらかというと静かな駅です。遠目から見ると立派な駅ビルが建っているように見えましたが、よく見ると立体駐車場でした。時刻は21時を過ぎましたが、これから博多へと向かいます。

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コメント

  1. 八幡市民 より:

    八幡の夜景は満喫できましたか?
    因みに、アウトレットから出るシャトルバスが下を通過するのは都市高速道路でなく国道3号線バイパスです。
    また、ケーブルの山麓駅から八幡駅まで徒歩10分少々で着く方はかなり早足だたと思います。
    シーズン中は昼夜を問わず八幡駅方面のシャトルバスは混雑しますので時間に余裕を持つか、少し歩いて高速バスの利用がお勧めです。

  2. rail20000 より:

    コメントありがとうございます。

    >ケーブルの山麓駅から八幡駅まで徒歩10分少々で着く方はかなり早足だたと思います。
    ケーブル駅近くの急坂をダッシュしたりしていたので、普通の方は10分少々では着かないと思います。下りは15~20分、上りは20~30分ぐらいは見ておくのがいいと思いました。

    >八幡の夜景は満喫できましたか?
    本文に書いたとおり、ケーブルカー乗車が目当てで行ったのですが、夜景は函館に負けないぐらい素晴らしかったです。函館はオンシーズンとなると滅茶苦茶混みますしね…
    北九州に観光で行かれた方はぜひ行ってみて欲しいと思います。

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