過去に5回ラスベガスを訪問した筆者が過去に撮り貯めた写真を掘り起こし、代表的なカジノホテルの見所を一挙に紹介していきます。
ストリップ通りのカジノホテルを南から北へ一挙紹介
ラスベガスはやはり日本から遠いうえに近年の円安&物価高で訪問客が減っているのか、一連のラスベガス記事のアクセス数はどれも低調でしたが、総仕上げとしてストリップ通りのカジノホテル(+著名なショッピングモール)を南から北へとすべて紹介してみたいと思います。
以下、ご参考までにモノレールの駅にあったストリップ通りの地図を掲載します。


なお、写真は2024年以前のものも流用していますが、特記したもの以外は2024年現在も様子はほぼ変わりません。
ラスベガスのカジノホテルの基礎知識に関しては以下の記事の前半部分をご覧ください。
ストリップ通り南エリアのホテル・ショッピングモール
北エリアのホテルの情報をご覧になりたい方はこちらのリンクからどうぞ。
Mandalay Bay, Four Seasons, Dalano


ストリップ通りの南端に位置しており、ラスベガスらしい金ピカの外観が特徴的なホテルです。空港の滑走路に近く、着陸する機内からもよく目立ちます。南端ということで他のホテルへの徒歩アクセスがあまりよくないのが難点ですが、Excalibur方面への無料モノレールを使えばMGMやNew York New Yorkといった他のホテルのすぐ近くに出られますので、うまく活用したいところです。モノレールの乗り場はカジノフロアに直結しており、非常に使いやすいです。
館内は他のホテルほど個性は強くないものの、南国のリゾートを意識しており、中庭にはヤシの木が多く植えられています。その奥には広大なプールが広がっていて、館内のレストランエリアからも目に入ります。奥の方にはサメなどを飼っている有料の水族館もあります(訪問したことはないため詳細不明)。
この水族館などのあるエリアにはラスベガスでも屈指の巨大なコンベンションセンターやアリーナがあります。日本でいえば幕張メッセなどと肩を並べるほどのサイズですが、これでもラスベガスNo.1ではない (北の方にあるコンベンションセンターの方が広い)というから凄いです。
館内の一部(1階の一部区画と高層階)はFour Seasonsという別ホテルになっています。ここは日本などのFour Seasonsと同じくラグジュアリーな雰囲気で、カジノの喧騒とは別世界のようです。一度ここの上層階にあるステーキハウスに行ったのですが、高級店らしい厳粛な雰囲気でした。
この他、Delanoというホテルも併設されていますが、これはフロントデスクのみが分かれているような状態で、Mandalay Bayの別館のような位置づけです。(客室はDelanoの方がちょっと奇麗らしい)
後述するLuxorとの間は通路でつながっており、ちょっとしたショッピングモールとなっています。特筆すべきような店はないですが、移動の際はここを歩くと便利です。
Luxor


ラスベガスのカジノホテルの中でもインパクト抜群なのがこのLuxorです。巨大な真っ黒いピラミッドの壁面は全て客室となっており、ピラミッドの内部からは客室への通路がびっしりと張り巡らされている様が見えます。通路の手すりの高さは日本のマンションなどと同じく1mほどしかなく、人やモノが落ちてこないか若干心配になるほどです。夜間になるとピラミッドの頂上からは光が放たれ、空港に着陸する飛行機からでもよく分かります。
ピラミッドの底面は1Fがフロントやカジノ、2Fが劇場やレストラン、地階がバフェとなっています。 ピラミッド内は王墓の中のように薄暗く、古代エジプトの遺跡を再現した巨大なオブジェがそこかしこに配されていて、見て歩くだけでも楽しいです。
このようにピラミッド内の客室は珍しい構造なのですが、実は横にある新館(こちらはごく普通のビル構造)の方が新しく、客室も広いようです。 私はこの新館に一度宿泊したことがありますが、確かに室内はそこそこ新しく、シャワールームにはバスタブもついていました。

ピラミッドの手前には巨大なスフィンクスが置かれていて、その足元がモノレールの駅との間の通路となっています。オブジェは作り物とはいえ、ディテールまで凝った造りで感心してしまいます。
Excalibur

ファンタジーの世界に出てくる中世の城をテーマとしているExcaliburですが、 周辺ホテルに比べ若干年季が入っているためか、内部はやや古ぼけた感が否めません。城の屋根の色もけばけばしく、お世辞にも高級感があるとは言えないですね…
館内の店舗もファストフード店、大衆レストランばかりで特筆すべきものはあまりないですが、地下には子供向けのゲームセンターがあります。ラスベガスのカジノは子供の立ち入りが禁じられているので、子連れにはありがたい施設です。Circus Circusにも似た施設がありますが、Excaliburの方がストリップ中心部からのアクセスが良いため利用しやすいでしょう。なお、お隣のLuxorとは動く歩道を介して繋がっています。


筆者が2018年に宿泊した際は客室はリノベーションされていて、バスタブはなく眺望もいまいちながら居住性は悪くなありませんでした。 周辺のホテルに比べ宿泊代も安めなので、ホテルではシャワーを浴びて寝るだけと割り切ればコスパは悪くないと思います。
New York New York


テーマはその名の通りニューヨークで、マンハッタンにそびえる摩天楼を無理やり繋いだような外見が斬新です。そして壁面には名物のローラーコースターが走っていて、客の絶叫が常に響き渡っています。このコースター、けっこう夜遅くまで営業しており客室への騒音は大丈夫なのだろうかといつも思います。
そのほか、ホテル外部には自由の女神やブルックリン橋といったニューヨークの名所も再現されており、記念撮影する客が絶えません。ちなみに、自由の女神の後ろの建物はグランド・セントラル駅と思われます。
カジノは吹き抜けの大空間になっていて、開放感のある造りになっています。余談ですが、このホテルはExcaliburとMGM Grandに面していて、いずれも歩道橋でつながっていますが、歩道橋を利用するためにはカジノフロアのすぐ脇を通らねばならない造りになっています。移動のために通り過ぎるつもりが、カジノに吸い込まれてしまう人も多いでしょう。

カジノの脇にはチョコレートでおなじみのHERSHEY’Sのショップがあり、巨大なチョコレート製の自由の女神が飾ってありました。
MGM Grand


かつては客室数が世界最大であったという巨大ホテルで、入口にそびえるシンボルのライオン像と玉虫色のような独特な色の外観が特徴的です。かつては本物のライオンも室内で飼っており、ガラス越しに眺めることもできましたが、現在はいなくなってしまいました。
ホテル内の劇場ではシルクドソレイユの常設ショー”KÀ”も行われており、日本人観光客が訪問する機会も多いでしょう。

ホテルのサイズに比例してカジノも広大で、しかも細長い作りとなっているので、入口から一番奥まで歩くだけでも相当な時間を要します。しかも、カジノの奥にあるモノレール乗り場のあたりまで店舗が立ち並んでおり、全貌を把握するだけでも一苦労です。館内は広大かつ方向感覚を見失いやすいので、目的の店や施設に向かう際は地図をよく確認したうえで、迷子にならないよう気を付ける必要があります。
ホテルの奥の方には例によって広大なコンベンションセンターやプール、アリーナが並んでいます。特にアリーナはボクシングなど格闘技の世界戦がたびたび行われ、ラスベガスは知らなくてもMGMの名前は知っているという人も多いのではないでしょうか。
Park MGM

かつてはMontecarloという名前で、それほど特徴のないオーソドックスなホテルでしたが、近年大改装が行われてPark MGMという名前に変わりました。このホテルは健康志向を売りにしているようで、ラスベガスでは珍しいことにカジノを含めた全館が禁煙となっています。タバコの苦手な方は、ここのカジノでプレイしてみるといいかもしれません。


ホテルの入口には、EATALYというイタリア風のフードモール・ショッピングモールがあります。ここからカジノを抜けた先にはBelaggioへ向かう無料のモノレールがありますが、正面入り口から乗り場まではかなり遠いのが難点です。

このホテルとNew York New Yorkの間はちょっとした公園になっていて、ここを西に歩くとT-Mobile Arenaというラスベガス屈指の巨大なアリーナがあります。 公園は夜になると派手なイルミネーションがなされているほか、写真のような現代的なオブジェもいくつか置かれていて、一見の価値があります。
Cosmopolitan, ARIA, Crystals


かつてはPark MGMから北のPlanet Hollywoodあたりまでは間にホテルのない「空白地帯」だったのですが、2010年頃にその空白を埋めるように出現したのがCosmopolitan, ARIAといったホテル群と、Crystalsというショッピングモールです。
この頃になると従来のようなアイデア勝負のテーマホテルは流石に食傷気味になってきたせいか、これらの施設には他のような目立った特色はありません。白色LEDや大面積のガラス窓など、近年の建築物にありがちな構造が目を引くぐらいです。写真のCosmopolitanなどはシンプルな真四角の構造で、あまり面白味はありません。しかしストリップ通りに面しているので交通の便は良さそうはあります。


一方、Ariaは半円形を組み合わせたような建物の構造は優美ですが、ストリップ通りからはやや距離があり、間にCrystalsを挟むような形となっています。Crystalsは内部構造が結構凝っており、眺めて歩く分には面白かったですが、 中のショップは高級ブランド店が多く、庶民が気軽に買い物するようなところではない印象でした。
Planet Hollywood


Consmopolitanとはストリップ通りを挟んで正面に位置し、両者は陸橋でつながっており行き来がしやすいです。Planet Hollywoodという名前からすると、ハリウッド映画をテーマにしたホテルかと思わせますが、客室以外のカジノフロアなどを見る限り特にハリウッドぽさは感じられません。夜間はお隣のParisと共に黄色い光で全面が照らされます。

このホテルの下層階は、Miracle Mile Shopsというショッピングモールとなっています。後述するVenetianのモールと同じく内部には川が流れており、面積もそこそこ広いです。ここはラスベガスの中心部にしては庶民的な店が多く、ファストフードや安めの食料品店、洋服店が並んでいます。
日本にも店舗がある中華チェーン店PANDA EXPRESSもあって、ラスベガス中心部としては安く食事をすることができます。また、入口付近にはハワイでもおなじみのABC Storeがあって、ばら撒き用のお菓子やキーホルダー、Tシャツなどが売られています。 飲み物や軽食も売られていて、滞在中の食糧調達に使えるでしょう。
Paris




その名の通りパリをテーマにしたホテルで、外部にはエッフェル塔に凱旋門、オペラ座が並び、向かいにあるBellagioに負けないほどのインパクトを放っています(ただし本物に比べるとサイズは小さい)。


中でもエッフェル塔は足の部分が天井を突き破ってカジノフロアにまで延びており、カジノからその様子がよく分かります。また、東京タワーなどと同じく時期によってライトの色が様々に変わるようです。

客室の角度によってはBellagioの噴水が見られる場合もあるかもしれず、予算的にBellagioが苦しい場合は、夜の噴水ショーを部屋から見られるParisを狙ってみるのもいいかもしれません。
パリ=美食の都ということで、レストランは結構充実しています。筆者はストリップ通り沿いの半屋外のようなところに設けられたレストランと、 エッフェル塔の上にあるレストランの2軒を訪れたことがありますが、いずれもBellagioの噴水を見ながら食事ができました。特に後者は、前菜から肉料理までの一品ずつにお勧めのワインが決められていて、ワインと共に味わうというコースでした。流石に全部のワインは頼まなかったものの、非常に満足できました。

この他、バフェ(食べ放題レストラン)もシーフードの種類が多く、デザート類もクレープがあったりして充実していました(ただし訪問したのが20年近く前なので、今は色々と変わっていると思います)。
ラスベガスのバフェはローストビーフやカニ、 更には寿司など世界各国の料理も当たり前のように出てくる豪華なものが多いですが、悩ましいのが1ピースのサイズが大きいこと。 ローストビーフや朝食のオムレツをお店の人に取り分けてもらうと、ずっしりとしたサイズのが出てくることが多いです。ケーキも日本のバイキングの1.5倍ぐらいのサイズ(しかもベタ甘)だったりして、あまり多くの種類が食べられないかもしれません。
Horseshoe
Bellagio


ストリップ通りのほぼ中間に位置し、ラスベガス観光の中心となるホテルです。また、人気のシルクドソレイユのナイトショー”O”の会場でもあります。ホテルの名前はイタリアの保養地にちなんでおり、内装はオーソドックスな欧州の高級ホテルに準じています。
まず、建物正面にある巨大な湖に驚かされます。幅は200m、奥行きは100mほどもある巨大なもので、 ここで定期的に行われる噴水ショーはストリップ周辺では最も目立つアトラクションとなっています。音楽に合わせて、100基以上の噴水が様々な方向に最大10mほどの水柱を上げる姿は迫力があります。 昼間もいいですが、やはりライトアップがなされる夜の方が圧倒的に美しいです。

ストリップ通りから、湖の横の歩道を数分(湖が巨大なので、見た目以上に時間がかかる)歩くと、正面入り口に着きます。入ってすぐのところにあるフロントロビーの天井には、ベネチアングラスを使った花弁が大量に飾られています。



その横にはシーズンごとに作り変えられるフラワーガーデンがあります。無料施設の割には本格的なもので、是非見ておきたいところです。2018年に訪問した際は日本をテーマにした飾り付けがなされていましたが、日本人からすると「本当にこれ日本なの?」と疑いたくなるようなオブジェも混じっていたのはご愛敬。
そのほか、ホテル北側のCeasers Palaceに面した入口から、中央部のカジノにかけて、高級店が立ち並ぶ小規模なショッピングモールがあります。なかなか庶民には入りづらいお店が多いです、ガラス張りの天井から光が差し込む雰囲気はよく、一度は歩いてみるとよいでしょう。
Bellagioより北のホテルの紹介は次のページに続きます。
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