京成電鉄が主催する謎解きイベント「ナゾ解きした町電車旅2024」に参加しました。難易度や所要時間・注意点などを説明します。
京成電鉄初の本格的な謎解き企画
京成電鉄では、おそらく初めてとなる本格的な謎解きイベント「ナゾ解きした町電車旅2024」を12月10日まで開催しています。京成電鉄の一日乗車券(成田スカイアクセス線は乗車不可)がセットになった謎解きキット(3000円)とLINEを用いながら、京成線(支線も含む)の沿線各地を巡り謎を解き明かすというものです。謎解きキットは京成の主要駅で入手できます。
最近謎解きがマイブームとなりつつある筆者は「山手線謎めぐり」(以下「山手線-」と表記)、総武本線「古びた地図と忘れ去られた秘宝」に続き参戦し、無事エンディングまでクリアしてきました。(7月から開催されているイベントなのでかなり出遅れてしまいましたが…)
クイズやシナリオについてはネタバレ厳禁とのことなので極力直接的な言及は避けつつ、初めて参加する方や参加検討中の方向けに難易度、参加にあたって注意すべき点などについてご紹介したいと思います。「山手線-」とは開催期間が重複していることもあり、筆者のように「山手線-」クリア後に参加される方も多いと思いますので、本記事では「山手線-」と比較しつつ紹介していきます。
以下の記事ではクイズの内容およびストーリーに関する直接的な記述は行っておりませんが、間接的にヒントとなりうる内容を含んでいます。謎解きに関する情報を事前に一切見たくない方は、以下の文章を読まないことをお勧めします。
謎解きキットの価格(3000円)は妥当か?
まず、キットの値段が3000円というのは高く感じる人も多いかもしれません(筆者も最初はびっくりしました)。キットには京成全線の一日乗車券が含まれており、これが単体だと2000円する(ただし2024年は販売されていないようです)ので、謎解きの冊子等の値段も含めるとまあ妥当なところだと思います。ちなみに「山手線-」(本編)は乗車券は含まれていないものの1980円します。
謎解きキット自体はなかなか凝った作りで、「山手線-」と比べても見劣りしないと思います。ちなみに今回の謎解きを手掛けた会社は阪急・阪神・北急や京阪のイベントも手掛けているそうで、鉄道系謎解きの経験値は高いようです。
ところで、今回のキットは「山手線-」よりも一回り大きく、持ち手が付いているので直接持ち歩くことを想定しているようです。もっとも、21cm×27㎝とそこまで大きくはないので、カバンの中に格納することもできるでしょう(よほど小さなカバンでもなければ)。
キットには冊子といくつかの付属する紙片、そして沿線の飲食店での割引券なんかも含まれています。割引はそこまで大きくなく、10%引きとかドリンクサービスといったものが主ですが、機会があれば利用してみてください。
イベントの大まかな流れ&注意事項
本イベントでは、京成線のうち5駅(ある意味、6駅といえるかもしれない)を巡ります。時折LINE上でキーワードを報告しつつ謎を解いていくと、次に行くべき駅が分かるようになっています。
5つの駅のうち1~3番目の駅は、「山手線-」と同じく駅の外に出ていくつかのチェックポイントを巡る必要があります。中でも2番目と3番目の駅では、外歩きの途中でかなり複雑な「紙工作」をやる必要があります。特に3番目の駅は周囲に店舗もほとんどないところで細かな作業を強いられるので、飲食店に逃げ込むことも難しいです。
よって、1~3番目の駅については雨天時や夜間のプレイは非常に困難であると言っていいでしょう。一方、4~5番目の駅についてはほとんど駅構内で済むレベルなので、3番目の駅までで時間を費やしてしまっても大丈夫なようになっています。
「地理感覚&観察眼」が欠かせない
本イベントは「山手線-」と異なり、巡るべきチェックポイントは全て文章で指示されます。例えば「改札口を出て右側の階段を降り、正面の道を2つ目の信号までまっすぐ進む」といった調子で、以前参加した東京メトロのイベントに似ています。
よって「山手線-」の時以上に、文章を正しく読み取って正しく進むための「地理感覚」と、目当てのオブジェを見落とすことなく見つけ出す「観察眼」が必要となるでしょう。このあたりに自信がない人だと、想定以上に時間が掛かるかもしれません。
なお、説明文で時折「目の前の道をひたすら進め」というような指示が出てきます。「ひたすら」というのだから5分とか10分歩き続けるのかと思いきや、意外と2分ぐらいで目当てのオブジェが出てきて拍子抜けしました。逆に言うと、5分以上歩いても目当てのオブジェが見当たらない場合、見落としている可能性が非常に高いため元の地点からやり直してみましょう。
謎解きの難易度&所要時間は?
今回の謎解きですが、「山手線-」などのイベントに立て続けに参加したおかげで筆者の謎解き経験値が上がったためか、ヒントはほぼ見ずにクリアできました。(一番最後の謎だけは少しヒントを見てしまいましたが)
よって本イベントの難易度は、個人的な体感として言わせてもらうと「山手線-」とほぼ同じか少し易しいかなと思いました。先述した通り街歩きはやや難しいものの、謎そのものはそこまで無茶な難易度のものはなく、説明も懇切丁寧なので指示通りに解いていけば行き詰まる心配はあまりないでしょう。もちろん、どうしようもない場合はヒントや解答をLINE経由でもらうこともできます。
公式サイトによるとクリアに要する時間は5~6時間とのことです。途中の電車移動の距離はそれほど長くないものの、街歩きや謎解きにはそれなりに時間が掛かるはずで、5~6時間というのは妥当なところではないでしょうか。この先、日が暮れるのも早くなってきますし、一日で全クリアするつもりならなるべく午前中にスタートするのがよいでしょう。
付属の一日乗車券の使い道
先程もちらっと書きましたが、本イベントで巡る駅は京成線内でも割と東京寄りに偏っています。付属する一日乗車券は京成全線で有効で、つまり千葉や成田空港にまで行けてしまうのですが、本イベントでそこまで足を延ばす機会はなく(京成沿線居住の場合は除く)、若干もったいない気もします。
京成では東京都内のエリアが乗り放題となる「下町日和きっぷ」というフリーきっぷを530円で販売しています。先ほど述べた5駅のうち途中の2駅は千葉県側にはみ出しており「下町日和きっぷ」ではカバーできないものの、はみ出す部分の運賃を別払いしても1100円ほどで済みます。
なので、本イベントは「下町日和きっぷ」でクリアしてしまい、一日乗車券は成田など遠方へのお出かけに温存しておくという手もあるかもしれません。実は筆者も一日乗車券は温存し、今度京成線の駅巡りをする際に活用しようと思っています。まあそんなことを考える人はほぼいないでしょうが…
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