【湘南モノレール】1日フリーきっぷ「Webチケット」の使い勝手は?~湘南エリアの全駅を訪問

湘南モノレールの「1日フリーきっぷ Webチケット」を使って全駅を訪問してきました。JRや京急の各駅も巡り、全駅訪問を達成しました。

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湘南モノレール「Webチケット」の使い勝手は…

相模線より東、かつ京急逗子線より南の湘南エリア(筆者定義)の全駅訪問を目指している筆者、江ノ電に続いて湘南モノレール・JR・京急の駅も訪問してきました。

まずは湘南江の島駅から湘南モノレールに乗ります。湘南モノレールにも1日フリーきっぷがあり、紙のきっぷの他にも「Webチケット」があるとのことなので、筆者は「紙よりWebを」の精神でWeb版を購入しました。

購入手続きを済ませるとQRコードが出てきたので、江ノ電同様てっきりこれで改札を通過できるかと思いきや、改札機にQRコードの読み取り機はついていません。駅員さんに聞いてみると、「大船駅で紙のきっぷに引き換えないとダメ」との無情の宣告が… よくよく考えると、江ノ電はEMotという小田急系の決済サイトを利用していたのに対し、湘南モノレールは「アソビュー」という日本各地の遊園地などの電子チケットを扱うサイトを利用しており、QRコードで改札を通れるはずはないですね。

このように筆者の確認の甘さが主原因で、610円のチケットを引き取るために江ノ島から大船までの運賃320円を別途支払う羽目になってしまいました。で、大船駅に到着すると、有人窓口で何やら複雑な手続きの後、ようやく紙のチケットが出てきました。…Webサイトには「並ばず買える!Webチケット」との表記がありますが、少なくともこれは語弊を招くというか誤っているので修正を求めたいところです。

このような状況なので、どうしてもクレカやPayPayで決済したいという人や、アソビューのクーポンを使いたい人以外、Webチケットの利用はお勧めしません。普通に券売機で買った方が早いです。中小私鉄の「オンラインチケット化」の実態を垣間見せられた気分でした。

ちなみに湘南モノレールは江ノ電同様集札をしていない駅も多いので、フリーきっぷを改札機を通す機会もそんなに多くありません。なので紙の切符でも特に問題ないでしょう。

日本でも数少ない「懸垂式モノレール」の乗り心地は?

そんな湘南モノレールですが、なかなか個性的な路線でして、終点の湘南江の島駅は5階建てビルの最上階が乗り場となっています。地形の関係でそうなっているのですが、最上階には展望デッキもあって、先ほど乗ってきた江ノ電の踏切がはるか下に見えます。

そして、一番の特徴は日本でも数少ない懸垂式モノレールである点でしょう。しかも車輪はゴムタイヤなので(外からは見えませんが)、加速・減速は非常に鋭いです。湘南の起伏に富んだ地形を豪快に飛ばす姿は迫力があります。地面から突き出した鋼製の柱でレールとプラットホームを支える構造になっているため、列車進入時はホーム全体がやや揺れます。

なお、車内からは足元の様子はほとんど見えないため(前面展望もあまりよくありません)、乗ってしまうと「懸垂式」を実感することはほとんどできません。高所恐怖症の人には逆に安心、でしょうか。万一の落下事故などを防ぐためか、車両間の貫通路が閉鎖されているのも特徴です。

湘南モノレールは全線単線なので、駅の前後には「ポイント」がちゃんとあります。駅の下からだと、鉄輪式の線路でいうところの「トングレール」のようなもので方向を切り替えているのがよく分かります。そして、プラットホームは人間以外の荷重を支える必要がないため、人が立ち入らない部分は金網が張られているだけで、下が丸見えです。

沿線は湘南町屋駅の前に三菱電機の大きな工場があって、従業員の乗降が目立ちます。それ以外は両端駅以外基本的に住宅街で、江ノ電と違って観光客の姿も多くありません。沿線住民と三菱電機のための路線、と言ってしまってもいいぐらいではないでしょうか。

片瀬山駅
目白山下駅のホーム端より

途中の片瀬山駅は住宅街の道路とたった10段ほどの階段でつながっていたり、目白山下駅は駅のすぐ横がトンネルになっていたりと、「モノレールの駅」というイメージからかけ離れた駅も多いです。

湘南モノレールは朝から晩まできれいに7.5分間隔での運転で、運転本数は多いので愚直に1駅ずつ下車を続け、1時間余りかけて全駅を巡ることができました。

湘南エリアのJR各駅を巡る

別の日に、未訪問だったJRや京急の駅も別途訪問しました。平屋建の木造駅舎や構内踏切が残る北鎌倉駅、駅前で釣れたての鮮魚を売る逗子駅、「希望の轍」の発車メロディが流れる茅ヶ崎駅と、どこも鎌倉・湘南の気風が感じられました。

静かな駅ながら超個性的・京急神武寺駅

構内踏切
米軍専用改札口

そして、京急の神武寺駅は静かな住宅街にある地味な駅ながらなかなか個性的でした。まず、京急では今や貴重な構内踏切を備えているのも目を引きましたが、構内を通る線路3本のうち1本はJRと同じ狭軌でした。これは金沢八景駅付近にある総合車両製作所からJR逗子駅への新車搬送用の線路で、使用頻度が低いことから錆が浮いています。

また、これは筆者も来てみるまで存在を知らなかったのですが、駅裏手にある米軍の住宅エリア専用の改札口(関係者以外は当然ながら入れない)が構内踏切の奥にありました。これは日本国内ではほとんど例がないはずです。

湘南(筆者定義)の全駅を訪問

これで、湘南エリアの全駅訪問を達成しました。こうやって駅名標を見ると、湘南モノレールだけはフォントからデザインまで見事にバラバラですね。

ちなみに片瀬山駅は地元の湘南ベルマーレとコラボし、「片瀬山→勝たせ山→勝ち点3山(Jリーグでは1勝すると勝ち点3がもらえるので)→GET3山」ということでGET3山という愛称がついているそうです…ネットで調べるまで全く意味が分かりませんでした。

そしてJRは全駅に、湘南モノレールは一部の駅にエキタグがあるので、これも集めてきました。江ノ電にも一応ありましたが、設置駅が少ないうえ、柄も駅のスタンプとは異なる独自のものでした。

【2024/7/13追記】江ノ電もつい最近全駅エキタグに対応したようです。あと少し早ければ…

ちなみに江ノ電は近年まで多くの駅にリアルスタンプがありましたが、今は藤沢・江ノ島・長谷・鎌倉の4駅にしかないそうです。

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