意外と難しい「朝から京料理」
「ひかり533号」で朝8時に京都に着きましたが、次の列車までは少し時間があります。せっかく京都に来たので、ちょっと豪華な京料理でも食べたいところですが、いかんせん朝からその手の店はやっておらず、かといってトーストとコーヒーなどという朝食を摂っていては京都に来た意味がありません。
何とか朝食で京料理を、と思って色々調べたところ祇園のやや南に良さそうな店を見つけました。そこで、まずは駅前バスターミナルから市バス206系統に乗り、清水寺などの近くの「清水道」バス停に向かいます。バスはすぐ来ましたが、通学客で混んでいるので立って行きます。この系統は混雑が激しいためか、他社の一般的なバスよりも座席を減らし立席スペースを増やした車両が投入されています。
バスは烏丸通、七条通、東山通と進んでいきますが、途中の信号待ちが妙に長く、乗降客も多かったため、結局京都駅から清水道まで本来15分の所20分かかりました。秋の紅葉シーズンなどはもっと凄まじいのでしょうが。
高級店をリーズナブルに利用
清水道バス停から西に歩くと、昔ながらの住宅街が立ち並んでいます。建仁寺の南のこのエリアは古くは「六波羅」と言われ、鎌倉幕府の六波羅探題(鎌倉からの出先機関のようなもの)が置かれていたといいます。今でも「六波羅蜜寺」というお寺が残っており、その名をとどめています。
そんな閑静なエリアを歩いていると、4階建ての立派なホテルが現れます。これが目的地の「ホテル ザ セレスティン京都祇園」のようです。中に入ってみると、ロビーは半地下構造になっていて、狭苦しい京都の市中にいるとは思えないような広々とした造りになっています。
その一角に「八坂圓堂」というお店があり、主に宿泊客向けに和食ビュッフェを提供しているので、これを利用することにしました。この手のホテルの朝食ビュッフェって大抵は宿泊客以外でも利用できるらしいのですが(宿泊者に比べて割高に設定されていることも多い)、今はコロナ禍等の影響もあり宿泊者以外は断っているケースもあるようで、事前に確認しておいた方がよいでしょう。私は幸い入店でき、事前に3300円を支払って着席します。ちなみに「八坂圓堂」の本店は天ぷら屋さんで、夜は1万円を超える高級店らしいです。
室内に入ってみると、一人なのは私だけで、あとは熟年のご夫婦か女性連ればかりでした。このホテル自体、ターゲット層をやや高めにしているのでしょう。しばらく待つと、メニューの一覧を書いた紙を渡されました。今はコロナ禍でオーダービュッフェの形式を取っているため、必要なメニューにチェックを入れるように言われました。「少々時間が掛かるかもしれません」とのことでしたので、ここは一気に注文してしまおうということで、とりあえず上段の和食メニュー全てにチェックを入れて提出してしまいました。
その後、唯一客がセルフで取る形式で残されているご飯・味噌汁・クロワッサン(写真なし)・ドリンク類を取りに行きます。余談ですがこのお茶(京都辻利のものらしい)とミカンジュース、パンも美味しかったです。そうこうしているうちに、案外早くお料理が到着しました。
大きめのお盆2枚にてんこ盛りにされた大量の料理が到着、流石に頼みすぎだったか・・・ 食べ切れるのか大いに不安になりましたが、こうなったらとにかく頑張って食べるしかないので、気合を入れて食べ始めました。
まず、天ぷら専門店ということで天ぷらが非常においしいですね。油の風味がよく、全然べたつかないのは流石専門店の技です。天ぷら二種の他に蕎麦の上に鱧の天ぷら、そして天むすもあり、更にはトルティーヤで海老天と野菜を巻いた珍品もありました。それ以外の、だし巻き卵や各種煮物、シューマイや角煮といったおかずもおいしいです。デザートにわらび餅とフルーツ、ヨーグルトを食べ、食後のコーヒーを飲んで大満足でした。
うまく使えば快速移動 京阪+JR奈良線で六波羅から京都駅へ
帰りはバスの混雑に辟易としたので、五条通まで南下し、京阪の清水五条駅から電車に乗りました。2つ進んで、地上に出たところで東福寺駅に到着。ここでJR奈良線に乗り換えます。奈良線の電車は東京ではすっかり見なくなった205系。山手線などで走っていた乗降ドアが小窓のタイプで、一瞬懐かしい気分に浸っていると程なく京都に到着です。
この乗り継ぎ、奈良線の本数が少ないのでタイミングがうまく合わないとバス以上に時間を食う恐れもあるのですが、今回はタイミングが良かったので清水五条から10分ほどで京都駅に戻ってこられました。
京都駅からはいよいよあの名物列車に試乗します。
コメント