「全駅訪問」のルール・対象駅・訪問記録

筆者は首都圏を中心に鉄道の「全駅訪問」に取り組んでいます。全駅訪問に際して決めたルールと対象駅、駅巡りの記録をご紹介します。

「乗りつぶし」の次は「全駅訪問」

2023年の5月に、ケーブルカーを含む日本全国の鉄道の乗りつぶしを達成した筆者。次なる目標をということで、鉄道全駅訪問を目指すことにしました。

とはいえ、日本には9000以上もの駅があり、中には本数の少ないローカル線の駅も数多くあるため、日本の全ての鉄道駅を訪問するのは流石に現実的ではありません。鉄道全線完乗を目指して全国を巡っていた頃と比べると筆者も年を取り、朝から晩まで鉄道漬けの旅行をする気力も体力も時間も無くなってしまいましたし。

そこで、まずはスモールスタートということで、列車本数も多く自宅から気軽に通える首都圏エリアの「全駅訪問」にトライすることにしました。ここ数年、JR・東京メトロ・都営地下鉄のデジタルスタンプ集めにハマり、都内各駅を巡ってきたのもきっかけの一つでした。

「全駅訪問」のルール

「乗りつぶし」は既に多くの鉄道ファンがライフワークとして取り組んでおり、「すべての路線を列車で通過する」というルールも明解です(対象路線の定義に多少ブレはあるが)。しかし、鉄道ファンの中でも「全駅訪問」に取り組んでいる人は決して多くなく、ルールも人それぞれのようです。

かつて国内全駅訪問を達成した作家の横見浩彦さんは「駅の構内図を描く」ことで訪問の証拠としていたそうです。しかし、今では多くの鉄道会社がネット上で各駅の公開図を公開しています。他にも「訪問した駅でICカードのチャージすることで証拠とする」という人もいましたが、ICカードの履歴は古いものから順に消えてしまいます。

そもそも、何をもって「訪問した」「下車した」と見なすかも、人によって色々バリエーションが考えられそうです。一歩でもプラットホームに降り立てばOKなのか、改札口を通過しないといけないのか、等々…　個人的には「一歩降り立つ」だけでは流石にダメで、その駅で何かしら記念なることをするべきだろうと思います。

あと、折角やるからには単なる「自己申告」ではなく、極力客観的な証拠を残しておきたいところです。今の時代、ネット上にある駅施設の写真を剽窃することも容易にできるので、そうではないと証明する工夫が必要です。

そこで、首都圏の鉄道各社の多くが各駅にスタンプを配備していることを生かし、以下のようなルールを決めました。

1. 対象駅にスタンプ(デジタル・リアル問わない)が配備されている場合、それを押すことで訪問したとみなす(イベント等で一時的に配備されているものも可)。ただし、駅にいるか否かの判定をGPSの位置情報のみで行うものは不可(通過列車でも押印できてしまうため)。
2. 同一駅に複数の会社が乗り入れている場合、全ての会社の駅を訪問しなければならない。ただし、相互乗り入れを行っている会社間の境界駅で、独自の改札口を持たない会社の駅は対象外(例：東京メトロ中目黒駅・代々木上原駅など)。なお、JR旅客6社は同一の会社とみなす。
3. 対象駅にスタンプがない場合、駅名標・駅外観(駅舎もしくは改札口を改札外から見たもの)を撮影し、駅名標の前で自撮りする(画像がネット上からのコピーでないことを示すため)。ただし、他社線の同一駅を訪問済みの場合は、駅名標のみでも可。
   ＃自撮り画像の公開予定はありませんのであしからず。
4. 訪問方法は列車以外の公共交通機関や、隣駅からの徒歩でも可。タクシーや自家用車は不可。
5. 訪問記録が曖昧なため、2020年以前の記録はゼロリセットする。

降りつぶし？全駅下車？全駅踏破？

そもそも「全駅訪問」は鉄道趣味界でもややマイナーな概念で、呼び名も一定していません。「乗りつぶし」と対比して「降りつぶし」と呼ぶ人もいますし、先述の横見さんは「全駅下車」と呼んでいるようです。しかし、筆者のルールでは列車から「降りる」ことで駅を訪問するとは限らない（徒歩など別手段で駅にたどり着いてもOK）ため、「降りつぶし」「全駅下車」と呼ぶのは違和感があります。

個人的には「全駅踏破」がいいかなと思っていたのですが、この呼び名は某ゲームで使われてしまっているので、SEO対策的な観点から「全駅訪問」と呼ぶことにしました。

対象となる駅一覧（首都圏）

次に訪問対象とする範囲ですが、「首都圏」といっても時や場合によってその定義は様々です。筆者は今のところ、以下の地図の範囲を訪問対象としています（ただし、随時拡張中）。

神奈川エリア

© OpenStreetMap contributors

小田急小田原線（小田原～海老名）、相模線（海老名～橋本）、横浜線（橋本～八王子）のラインより東のエリアを対象としています。（小田原付近では伊豆箱根鉄道の路線も微妙に絡んでいますが、ひとまずは対象外）

東京・埼玉エリア

© OpenStreetMap contributors

横浜線（橋本～八王子）、八高・川越線、東武野田線（大宮～新鎌ヶ谷）のラインより東もしくは南のエリアと、八王子～高尾・高尾山口間の中央線・京王線を対象としています。ただし、八高・川越線（八王子～川越）は本数が少なく、巡るのが大変なので一旦対象外としています。いずれ気が向いたら行くかもしれませんが。

千葉エリア

© OpenStreetMap contributors

東武野田線（大宮～新鎌ヶ谷）、北総鉄道（新鎌ヶ谷～印旛日本医大）、京成成田空港線（印旛日本医大～成田空港/東成田）、総武線・成田線（千葉～成田空港）のラインより東のエリアと、柏～取手間の常磐線、千葉～蘇我間の外房線を対象としています。（千葉付近では千葉モノレールの路線も微妙に絡んでいますが、ひとまずは対象外）

駅一覧表

訪問対象とした駅の一覧は以下の通りです。

対象となる駅一覧（関西）

首都圏の駅をあらかた回ったところで、ついに首都圏に飽き足らずに関西でも全駅訪問を始めました。とはいえ、訪問できる機会は首都圏に比べるとずっと少ないため、範囲は決めずに巡れた駅のみを掲載していきます。当面の目標は、京・阪・神の各市内とそれらを結ぶ路線の制覇でしょうか。

次ページで、駅を訪問したことを証明するスタンプや駅名標などの画像をご紹介します。（画像数が多いのでご注意ください）