2024/11に改装オープンしたANAインターコンチネンタル東京「カスケイドカフェ」の平日ランチを訪問しました。圧巻の料理ラインナップをご紹介します。
新装オープンした「カスケイドカフェ」を久々に訪問
普段は鉄道ネタばかりの弊ブログですが、旅には欠かせない「ホテル」の記事も地味にいくつか掲載していたりします。そんな中、このブログを立ち上げた頃に何度か記事にしたANAインターコンチネンタル東京「カスケイドカフェ」に久々に行ってきました。
このブログを立ち上げた頃はまだコロナの影響が色濃く残っていて、料理を取るためのトングを共有するホテルビュッフェを敬遠する雰囲気がまだありました。そのため、高級なホテルのビュッフェも案外安く利用できたものですが、今はそんな空気もなくなり、円安による食材費高騰の影響もあってビュッフェの価格もえらく上がってしまいました。
そのためカスケイドカフェへも足が遠のいていましたが、約2か月に渡る改装休業からの復活を記念して20%引きの格安プランが販売されているのを発見しました。普段は6,210円(平日ランチ)のところを5000円弱で訪問できるとのことで、これなら筆者の予算的にもなんとか大丈夫そうです。
という訳で、大改装を終えて2024年11月9日に再オープンしたばかりのカスケイドカフェをリポートしたいと思います。なお、訪問したのはランチの方で、他のブログ等を見るとディナーはだいぶ様子が異なるようです。
改装後の店内の様子は?
11月のとある平日、溜池山王駅から長い長い地下通路を久々に歩きます。途中には、かつての銀座線車両を模した自販機なんかがあったりします。
地下通路を出て階段を上がると「ANAインターコンチネンタル東京」の目の前にたどり着きます。エスカレーターを上がってすぐのところに「カスケイドカフェ」があるのですが、エスカレーター前にあった回転ドア(ただし使われていなかった)が撤去されていました。結構大規模な工事をしたんですね。
訪問日はまだ11月でしたが、ホテル入口には早くもクリスマスツリーの姿が。その奥にラウンジとカスケイドカフェがあるのですが、館内の雰囲気はあまり変わっていないようです。
到着したのは11時20分ごろで、予約時間の11時半よりずいぶん早かったのですが入店させてもらえました。他のお客さんは30代~50代ぐらいのマダムが多く、おじさん一人で訪問した筆者はやや場違い感がありましたが、平日のランチビュッフェは案外女性一人客も多いので(この日もちらほらと見かけました)、一人で訪れたとしても浮いてしまう心配はないでしょう。
店内はビュッフェ台の配置が大きく変わった(後述)ものの、テーブル周りは椅子のモケットが張り替えられた以外大きな変化は無さそうでした。
改装後のメニューは?
さて、以前のカスケイドカフェは「旅する〇〇(地名)」と題して特定の地域の料理を集中的に出しているのが特徴でしたが、最近は一般的なホテルビュッフェと同様、各国の料理を少しずつ出すスタイルとなりました。かなり長くなってしまいますが、公式サイトに記載されているランチメニューは以下の通りです。
ライブステーション
- オーストラリア産ローストビーフ、ビーフグレービー&マスタード
- サーディントースト ロースト野菜
- 味噌ラーメン(豚肉、わかめ、コーン、卵、もやし、海苔)
冷製料理
- 温泉卵、ラタトゥイユとチョリソ添え
- 生野菜とフムスのディップ オリーブオイル添え
- 白身魚の南蛮漬け
- プルドポークのエンパナーダ、ハラペーニョとワカモレ添え
- 海老のアヒージョ、ポテトサラダとレモンゼスト
- チーズとコールドカット(モルタデッラ、サラミ、パルメザン、ブリーベジ)
- ギリシャ風サラダ、カラマタオリーブ、キュウリ、トマト
- 詰め物をしたムール貝とピコ・デ・ガヨのビネグレット
- ブリのカルパッチョ、アボカド、レモンドレッシング、ゴマ
- 寿司 4種
- サラダバー
ロメインレタス / ミックスサラダ / ケール / サニーレタス / フリッセ / トマトスライス 等温製料理
- カニのタイ風チャーハン、コリアンダーとライム
- バジルと赤唐辛子のグリーンチキンカレー
- 中華風、海老と豚肉の蒸し餃子
- ローストポークショルダー ズッキーニとモレソース
- リガトーニボロネーゼ
- 北海道産洋ネギのスープ
- イカ墨のパエリア、イカ、シシトウと唐辛子
- グリルサーモン、オレンジソース、チンゲン菜
- ロメスコとサフランのアリオリを添えた鯛
- 鶏もも肉のロースト コーンソースとフェタチーズを添えて
タンドリー釜
- タンドリーチーズナン、ガーリックナン
- ベジタリアンサモサ ミントソース添え
- レンズ豆マサラパパドブレッド
- タンドリーフィッシュティッカ ヨーグルト&スパイス添え
- 南インドのマサラチャイティー
デザート
- オレンジとバニラのヴェリーヌ仕立て
- パンナコッタ ストロベリーソース
- レモンゼリーとブドウのコンポート
- バラが香るラズベリーのゼリーとタピオカコンポート
- マロンクリームとチョコレートクランチ
- メイプル風味のクレームブリュレ
- 抹茶わらび餅
- 渋皮マロンとクルミ バニラクリーム
- レモンケーキ
- ダブルチーズケーキ
- オレンジチョコレートムース
- ピスタチオとカラメルのチョコレートタルト
- カシスと洋梨のケーキ
- フルーツタルト
- キャラメルアップルマフィン
- ミックスベリーマフィン
- チョコレートブラウニー
- 生キャラメルシュークリーム
- ザッハトルテ
- ガトーショコラ
- 洋梨のタルト
- スフレチーズケーキ
- 笹団子
- メイプルウォールナッツ
- クリスマススイーツ
- ストロベリーショートケーキ
- ジンジャーマンクッキー
- スノーボールクッキー
- シュトーレン
- パネトーネ
- パンケーキ
- チョコレートフォンデュ
ただし上記はあくまでメニュー例とのことで、日によってかなり入れ替えが激しいです。この日も「サーディントースト」はなく、おそらく違うものに変わっていたはずです。
この日は早めに到着したので席で待っていると、他のお客さんたちがビュッフェ台をスマホでさかんに撮影しています。どうやら開始時間前でも撮影だけならOKとのことなので、筆者も参戦してきました。
まず、回転扉が取り払われた後のスペースにドリンクバーが設けられ、アイスの紅茶やコーヒー、チャイが7種類ほど置かれるようになりました。従来、ドリンクは食後にコーヒー・紅茶を注文できるだけだったので、フリーで飲めるようになったのは有難いですね。(なお、ホットのコーヒー、紅茶は引き続き係の方に注文する必要があります)
なお、ドリンクバーにジュース類はないのでどうしても飲みたければ有料で頼むしかありません。溜池山王という土地柄もあってか、全体的にファミリー層よりも「映え」を意識する大人の女性をターゲットとしている感じがします。
ドリンクバーの後ろはパン&ご飯のコーナーになっています。パンはこの他にもデニッシュとかもあって計10種類ほどあり、脇にはホットチョコレートと星形の看板に飾られたドーナツが数種類ありました。あとはパンケーキを自動で焼いてくれる機械とかもあったような…
ご飯は機械で自動で盛りつけてくれ、横には食べるラー油やふりかけ、鰹節などがあります。このあたりは朝食と共通運用(?)なのでしょう。
一方、このエリアに本来あった冷菜類は、入り口近くに新たに設けられた冷蔵棚に移されました。やや風情には欠けますが、品数は概ね過去と同数が確保されているように見えます。最初の写真の一番上の段が見えにくくなってしまいましたが、ここにはチーズ2種が置かれていました。
そして、隣の棚にはデザートが「これでもか」とばかりにてんこ盛り。これを全種食べるのは相当厳しそうですね…
そして、冷蔵ケース脇のエリアには冷蔵でないスイーツと、チョコフォンデュ(ダークチョコ、抹茶、ホワイトチョコの3種)が設置されています。クリスマスということでシュトーレンやジンジャークッキーも置かれていました。以前は、マーブルチョコなどお菓子類も置かれていましたがそれは無くなり、代わりに前はなかった生フルーツ(メロンとパイナップル)がありました。
スイーツコーナー付近にはサラダバーもあります(筆者は満腹過ぎて結局食べられませんでしたが…)。野菜の種類は非常に豊富で、ナッツやチーズ、サラダチキンも添えられています。巨大なチーズの内部は粉状に削られていて、自由に振りかけることができます。
サラダの脇には寿司4種類(エビ、穴子、海苔巻き、カリフォルニアロール)もありました。
入口から店舗奥までは、冷蔵物でない前菜と温菜(合計20種類弱)、実演コーナーがずらっと並んでいます。温菜は蓋がされているので、写真は基本的に割愛します。
そんな中、巨大な鉄板に盛られた「イカ墨のパエリア」はよく目立っていました。あと、インド料理に割と力を入れているようで、カレー2種とチーズナン、ガーリックナン、サモサが並んで置かれていました。ナンはシェフの方がその場で生地をこね、焼いておられました。
このあたりのオードブル類の盛り付けは非常にきれいですね。
いざ、実食
11時半になると料理を取るのが解禁され皆さん一斉に向かいます。最初は冷菜からと思っていたら、考えることは皆同じで行列ができてしまっていました。仕方ないので、初手はこれにしてみました。
おいおいと突っ込まれそうなところですが、実はこれには似非ビュッフェマニアとしてのこだわりがあるのです。ローストビーフは切ってからしばらく放っておくと肉汁が落ちて温度が下がり、味が如実に落ちるんですよね…なので、回転の速い入店直後からしばらくの時間帯を狙い、フレッシュな状態のものを食べるのがお勧めです。
メニュー表を見ると肉はオーストラリア産のようで、以前よりはやや硬めな気もしましたが、脂の乗りや風味の方は良好です。ビュッフェのローストビーフのソースは濃い味のものが多いですが、ここのは肉汁を軽く味付けしただけのグレイビーソースで、肉の味を邪魔しないので個人的には好みですね。筆者はグレイビーソースに塩コショウ、レフォールで味を付けて食べるのが定番です。
ちなみに2枚目は1枚目より焼きが浅く、脂も多めでした。筆者好みの条件が揃っていますが、肉もそこそこ厚くお腹にたまるのでこれで打ち止めとしました。
ローストビーフ(1枚目)を食べ終えてもまだ冷菜コーナーは混んでいたので、先に温菜を取りました。写真上部の並びは左から順にエビカレー、キッシュ、茶わん蒸し、その下はイカ墨のパエリア、白身魚の南蛮漬け。中央の並びは左から、ビリヤニ、「プルドポークのエンパナーダ ハラペーニョとワカモレ添え」、ローストポークショルダー。写真下部の並びは左から順に焼き野菜、タンドリーフィッシュティッカ、スモークサーモン、鮭の入ったクリームパスタ。
このうち一番謎だったのが「プルドポークのエンパナーダ」ですが、強いて言えばタコスのような味だったかな… このラインナップだと茶碗蒸しはやや浮いていますが、銀杏や鶏肉も入った本格的なものでした。
ようやく冷菜コーナーが空いたので次は冷菜を取ってきました。写真上部の並びは左から順に「海老のアヒージョ ポテトサラダとレモンゼスト」、ギリシャ風サラダ、「アーモンドブラン イクラと菊の花添え」。写真下部の並びは左から順に「生野菜とフムスのディップ」、ブリのカルパッチョ、「詰め物をしたムール貝とピコ・デ・ガヨのビネグレット」、チーズとコールドカット(サラミ、ブルーチーズ、オレンジ色のチーズ)。
冷菜は総じて美味しかったけど、特に「海老のアヒージョ」」のエビがプリプリで良かったですね。
次は取り漏らしていた温菜を。写真上部の並びは左から順に「ロメスコとサフランのアリオリを添えた鯛」、パッタイ、カニのタイ風チャーハン。写真下部の並びは左から順にグリーンカレー、イカしゅうまい。そしてスープは「オマールエビとカリフラワーのスープ」。
グリーンカレーは、以前食べたときは本格的な激辛の味付けでしたが、今回はスパイスの風味は強いものの辛さはかなり控えめでした。しゅうまいは、イカ以外にも2種類ほど並んでいました。
次は炭水化物を中心に。寿司は最初と微妙にラインナップが変わってましたが、3種類(穴子、マグロの手毬寿司、カリフォルニアロール)をゲット。同じ皿にあるのは牛肉を使った肉団子で、ハンバーグと中華風の肉団子の中間のような不思議な味でした。実演コーナーで提供される味噌ラーメンは味付けこそごく普通ですが、チャーシューが厚切りなのと、スープが熱々なのがよかったです。
だいぶ満腹になってきましたが、いよいよスイーツに移ります。左上から反時計回りに、ガトーショコラ、洋梨のタルト、クレームブリュレ、ショートケーキ、「ピスタチオとカラメルのチョコレートタルト」、チーズケーキ。
先程紹介した通りスイーツだけでも尋常ではない種類が並んでいるのですが、筆者は甘いものは嫌いではないものの、スイーツだけを大量に食べ続けるのは得意ではないので数を絞らざるを得ません。経験上、四角いケーキ(シート状の冷凍品をカットしたものが多いのだとか)より三角形のケーキやグラスに入ったものが美味しい傾向にあると分かったので、それらを優先時に取ることにしました。
クレームブリュレは表面がパリパリかつクリームも濃厚でなかなか良かったです。ピスタチオとカラメルのチョコレートタルトはクリスマスツリーのようで何だかかわいいですね。
スイーツを食べているうちに、注文しておいたホットコーヒーが到着。ホットコーヒーで透明なグラスというのは珍しいですが、持っても熱くないよう2重構造になっているんですね。
次にとってきたのは、左上から時計回りに「バラが香るラズベリーのゼリーとタピオカコンポート」「バラが香るラズベリーのゼリーとタピオカコンポート」「パンナコッタ ストロベリーソース」「渋皮マロンとクルミ バニラクリーム」「メイプルウォールナッツ」。
もはやお腹が限界ですが、やっぱりグラス系は総じて美味しいですね。
最後の力を振り絞り、「マロンクリームとチョコレートクランチ」とフルーツ2種を試食。メロンはやや硬めだったけど、パイナップルは甘くてジューシーでした。
総評
という訳で久々のカスケイドカフェでしたが、改装を経たものの料理の豊富さやクオリティは最初に来た頃からほぼ変わっていないなと感じました。むしろ、ドリンクバーや寿司コーナーの設置などでパワーアップしているぐらいです。その分原材料費の高騰の影響はもろに受けているのか、平日¥6,210、土日祝¥7,475にまで値上がりしてしまいました。なかなか気軽に来るのは難しいプライスになってしまいましたが、時折公式予約サイトで割引セールもやっているようですので、チェックしてみてください。
あと、料理の種類が非常に多い分、ランチの制限時間90分というのは人によっては案外短いかもしれません。筆者のように一人黙々と食っていれば足りないことはまずないのですが、おしゃべりしながらだと取りたいものが取れぬままタイムアップ、ということにもなりかねません。この店は時間チェックが厳しめで、入店から90分を過ぎると割と容赦なく追い出されてしまうので、90分間はおしゃべりを封印し食べるのに集中した方がいいかもしれません。
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