JR東日本・横浜線の全駅を紹介~御朱印風駅スタンプ「獲れ印めぐり」に参加した

横浜線各駅で、御朱印風の駅スタンプ台紙を集めるイベント「獲れ印めぐり」に参加しました。横浜線各駅の特徴を合わせてご紹介します。

開催期間わずか6日・幻のラリーイベント

https://www.jreast.co.jp/info/2024/hachioji/20240904_hc01.pdf

東京都心から遠い・車種が単一・優等列車がない・ダイヤが単純・全国区の名所がない…と、首都圏各線の中でも一際地味な横浜線(沿線住民の方すみません)。そんな横浜線で、御朱印風の駅スタンプ台紙「獲れ印」を集めるイベント「獲れ印めぐり」が開催されています。昨年(2023年)に続き、2度目の開催となります。

駅掲示のポスター

東神奈川から八王子まで、全20駅の獲れ印を集めると景品のトートバックがもらえるという触れ込みなのですが、開催期間は2024年9月14日~16日と、21日~23日のたった6日限定という幻のようなイベントです。しかも、獲れ印がもらえるのは10:00~16:00の間だけという縛りもあります。

横浜線全線で有効なフリーきっぷは、2500円越えとそこそこ高額な「休日おでかけパス」「のんびりホリデーSuicaパス」しかないので、1日で一気に全駅を回りきってしまうのがよいでしょう。東神奈川から八王子まで、休憩なしで回っても4時間ほどかかるので、体力的にはなかなかヘビーかもしれません。まあ、筆者はつい先日京都から神戸の舞子まで全駅を巡ってきたばかりなので(そのうち記事にします)、それに比べれば物の数ではないですが。

なお、途中の矢部・相原・片倉の各駅は駅員不在の時間帯があり、訪問の際は不在時間に引っかからないよう注意が必要です。ちなみに筆者は朝10時に東神奈川を出て、ほぼ順番どおりに駅を巡りましたが(チェックポイントの八王子みなみ野は最後に回しました)、幸い不在時間を回避することができました。

今年の獲れ印は、昨年に比べてオシャレなデザインになりました。昨年の方が、御朱印っぽさはあったかもしれないですね。

2024年版の獲れ印
2023年版の獲れ印(一部)

横浜線全駅の特徴をご紹介

…と、地味な横浜線の、マイナーなイベント(失礼!)を紹介しても、PV数というかアクセス数的には非常に微妙でしょうし、ほぼ誰にも読まれぬまま埋もれていく可能性が高そうです。実は昨年も同じラリーに参加したのですが、どうせ誰も読まないだろうと思って別のラリーの記事の末尾でさらっと紹介しただけにとどめました。

そこで、せっかく横浜線の全駅を2度も回ったことですし、乗ったことのない人にも横浜線の雰囲気をお伝えすべく、筆者の独断と偏見で各駅の特徴を紹介していこうと思います。…これでアクセス数が増えるかは分からんけれども。

東神奈川駅(JH13):横浜線から羽田空港への玄関口

東神奈川は京浜東北線との分岐点ですが、すぐ隣に横浜駅があるからか地味な駅です。駅前の歩道を少し歩くと京急東神奈川駅とつながっており、横浜線沿線から羽田空港への結節点ともなっています。ただ歩道は屋根がなく、雨の日は使いづらそうなのが難点。

大口駅(JH14):古い駅舎が健在

横浜線の駅はどこも近代的な橋上駅が多いですが、この大口駅は開業時(1947年)に建てられたであろう古い駅舎が健在で、国鉄時代の雰囲気を残しています。

菊名駅(JH15):連絡通路新設でバリアフリー化

菊名駅は東横線との乗換駅ですが、かつては改札口への通路が駅の端っこに1つしかなく、しかも階段のみでエスカレーターやエレベーターがありませんでした。車いすやベビーカーの客にとっては「難所」として有名でしたが、今はバリアフリーの乗り換え通路が整備されています。

新横浜駅(JH16):横浜線通路は狭い

新幹線や地下鉄・私鉄各線と乗り換えができるターミナルですが、横浜線のコンコースはターミナルの割に狭く、帰省シーズンや横浜アリーナでの大規模イベント後は非常に混雑します。新横浜の中心部につながる改札口はなぜかJR東海が運営していて、JR東日本が運営する改札口(篠原口)は駅の裏につながっているためか改札機も少なく存在感がありません。この関係で、獲れ印やエキタグは篠原口の方にありますのでご注意を。

小机駅(JH17):イベント時以外は静か

すぐ近くに日産スタジアムがあるため、サッカー代表戦やコンサート開催時は非常に混雑するようです。そのため通路や改札口は広々としていますが、普段はとても静かな駅で、設備を持て余している感があります。

鴨居駅(JH18):ららぽーと横浜の最寄り駅

駅前は店舗などもさほど多くなく静かな駅ですが、駅横の鶴見川を渡った先に「ららぽーと横浜」があり、特に休日は訪問客で結構にぎわうようです。そのため、快速停車駅に選ばれているのでしょう。

中山駅(JH19):横浜線では珍しい「連絡改札」

中山駅は、横浜駅で唯一地下鉄(グリーンライン)との連絡改札があります。ただし、途中には地上へ出られる階段もあるので、地下鉄駅にしか行けない訳ではありません。獲れ印やエキタグは地上改札口にありますのでお間違いのないように。

十日市場駅(JH20):快速通過駅にしては立派なバスターミナル

快速の止まらない十日市場駅ですが、横浜市北部の若葉台団地や青葉台駅へ向かうバスが多数発着するため、バスターミナルは広々としています。

長津田駅(JH21):乗り換え通路は「駆け足禁止」

長津田は東急田園都市線との乗換駅ながら、駅周辺はあまり開発が進んでおらず、駅構内の通路も狭いです。駅構内には「駆け足は危険ですのでおやめください」の看板が。「駆け足禁止」の看板はこことかつての大垣駅でしか見たことがありません。

成瀬駅(JH22):横浜線の平均的な駅

国鉄時代から変わらないであろう、ペンキで直書きした駅名表示が印象的な成瀬駅。乗降客数、駅前の賑やかさ共に横浜線の「平均点」といえる駅です。

…とそれだけでは何なので特徴を追加しますと、この駅は傾斜地にある関係で写真のアングルだと高架駅に見えますが、反対側は地面と線路がほぼ同レベルにあり地上駅のように見えます。こういう駅は結構珍しいかも。

町田駅(JH23):ナゾの裏口がある!?

常に人でごった返す中央改札
対照的に静かなターミナル改札口への通路

町田は乗降客数、駅前の賑やかさ共に横浜線ナンバー1で、中央改札前はいつ行っても人でごった返しています。しかし、そんな町田駅に閑散とした「裏口」があるのはあまり知られていません。その名は「ターミナル口」といい、ホームから長い通路を延々と歩いた先にあります。町田駅が昭和末期に小田急線に近い現在地に移転する前は、ターミナル口付近に駅舎があったそうです。

古淵駅(JH24):ショッピングが充実

駅前にはそれほど大きな建物もなく、やや地味な古淵駅ですが、少し歩いた国道16号線沿いにイオンやヨーカドーのSCがあり、そちらに向かう客が多いためかそこそこ乗降客数は多いです。

淵野辺駅(JH25):通学路は「吊り橋」?

青山学院や桜美林大学のキャンパスの最寄り駅で、快速通過駅にしておくのがもったいないぐらい乗降客は多い駅です。駅からキャンパス方面へ向かう通路は細長い吊り橋のような独特の形状で、歩くと軽く揺れているのが分かります。

矢部駅(JH26):淵野辺駅からわずか800m

横浜線は郊外を走る路線ゆえ総じて駅間は長めなのですが、淵野辺~矢部間はわずか800mしか離れておらず、ホーム端から隣の駅を眺めることができます。このあたりは沿線が米軍基地の用地で、その関係でこのような形態になったみたいです。

相模原駅(JH27):政令指定都市の代表駅

政令指定都市たる相模原市の名を冠する相模原駅ですが、その名に恥じないぐらい駅前は都会的です。バスターミナルは広々としていて、その上にかかる歩道橋も堂々たるものです。ちなみに、小田急相模原駅とは名前は似ていますが場所は全然違います。

橋本駅(JH28):駅と駅の隙間にマンションが

京王相模原線との乗換駅の橋本駅ですが、初めて来たときにびっくりしたのがこのマンションです。駅と駅との隙間の狭い空間に建っていて、どういう経緯でこうなったのか謎です… なお、京王の駅はリニア開業に合わせて移転する計画となっており、今後この風景は大きく変わりそうです。

相原駅(JH29):飛び地の中の飛び地?

町田駅を出た横浜線はしばらく相模原市内を進みますが、ここ相原で再び町田市に戻ります。といっても町田市中心部と分離している訳ではなく、町田市が細長い妙な形をしているのが原因でこのようになっています。町田市自体も東京都の他市とは山で隔たった飛び地のような場所なので、相原は「飛び地の中の飛び地」といえるかもしれません。

八王子みなみ野駅(JH30):横浜線で一番若い駅

八王子みなみ野駅は横浜線で唯一、平成になって誕生した駅で、駅舎も駅前もまだまだ新しいです。構内には「ここは八王子駅ではありません」という趣旨の掲示がありましたが、いまだに間違える人がいるのでしょうか。

片倉駅(JH31):横浜線で一番静かな駅

片倉は横浜線で最も乗降客数が少ない駅で、駅構内も静かです。ちなみに京王片倉駅は500m近く離れており、標高差もあるので乗り換え駅として使うのはやや厳しそうです。

八王子駅(JH32):ホーム先端部が狭い

八王子駅はかつて八王子機関区があり、横浜線ホームの横には多数の側線がありました(現在は機関区廃止のため撤去が進んでいます)。その関係でホーム用地の制約が厳しかったようで、横浜線ホームの先端部は非常に狭いです。しかも最近になってホームドアを設置したためより狭くなり、幅は1mもありません。阪急の中津や春日野道駅を思い出してしまいました。

こうやって全駅を振り返ってみると、静かな駅から賑やかな駅、古めかしい駅から新しい駅まで意外に変化に富んでいて、2度目の全駅訪問でしたがそれほど飽きずに巡ることができました。

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