非鉄道業界関係者が「第9回鉄道技術展」に行ってみた~業界人でなくても楽しめる?

鉄道に関連する企業・技術が一堂に会するイベント「鉄道技術展」が開催されました。筆者は鉄道業界関係者ではありませんが、参加してみました。

幕張メッセ5面を使用、かなり大規模なイベント

幕張メッセ入口

「鉄道技術展」は、鉄道に関するあらゆる技術に関する企業展示会で、今回(2025年11月26~29日)で9回目の開催となります。このイベントは技術展示会ということで、原則として鉄道技術に関わっているプロ向けのイベントとなっています。

しかし、筆者の現業は鉄道には1mmぐらいしか関係がないですし、鉄道技術に関する知識も一般人よりはあるものの、広く浅くといった状況です。そんな人でもこの展示会を楽しむことができるのか、気になったので参加してきました。

参加の際は、氏名・社名などを専用サイトから事前登録し名札を印刷しておけば無料で入場できます。(現地で2000円を払っても入場できるようですが、それをやっている人は皆無のようでした) 入場の際は社名の分かるもの(名刺とか)をチェックされるわけでもなく、名札さえあればほぼ素通しでした。

会場は幕張メッセですが、コンベンションホールのうち5面を確保しており、端から端まで歩くだけで5~6分は掛かるほど広いです。そんな広いスペースに企業のブースが所狭しと並んでいて、これほど参加企業が多いのかと感心してしまいました。

参加企業はJR7社(東日本や西日本は子会社も多数参加)に加え、東京メトロ・小田急・東急といった各私鉄、三菱電機・NEC・富士通・日立といった大手電機メーカー、近畿車両や総合車両製作所といった車両メーカーなど有名企業がずらっと並んでおり、いわば「鉄道業界のオールスター」のようなラインナップでした。

これら各社のブースは非常に立派な上、有難いことにノベルティを頂けるところもあって、いくつか頂戴してきました。

館内は撮影禁止のため、パンフで代用

では、各社のブースを写真で紹介…と行きたいところですが、館内は全面撮影禁止とのことで写真はありません。最新技術を取り扱っているということで、知財の問題とかがあるのでしょう。そこで、各ブースでもらってきたパンフやノベルティの写真を代わりに並べることにします。

(写真1つ目)総合車両製作所では、E235系や東急2020系などに用いられるステンレス車体”sustina”をアピールしていたほか、ステージイベントも行っていました(後述)。

(写真2つ目)定番のJR東日本・東海のほか、畑違いなAWS(Amazonの運営するクラウドサービス)も出展していましたが、まあ今は鉄道会社のサービスも当たり前のようにAWSを使っているので違和感はありません。

(写真1枚目)JR九州、鉄道・運輸機構、近畿車両、東京メトロのパンフ。東京メトロアプリに表示されるリアルタイム混雑状況は、ホーム設置のカメラで乗車状況を観測しているという話は面白かったです。他社だと車両設置の重量センサで混雑率を読み取っているところが多いのですが、東京メトロは他社線の乗り入れが多く、車両から情報を取るのが難しいためカメラを使っているそう。

(写真2枚目)東鉄工業、JR東日本メカトロニクスなど子会社も多数出店。現場作業系のお話は専門外過ぎて正直ただただ話を聞くだけでしたけど面白かった。

会場の一角では、日本各地の三セク鉄道が並ぶブースもありました。観光パンフや各地に名産品などがずらっと並び、ここだけは一般の鉄道イベントのようでした。

鉄道界の有名人が見参

そしてしばらく会場を回っているうちに、総合車両製作所ブースで「ダーリンハニー吉川さんと製作所社長とのトークセッション」というイベントが始まりました。

一体何の話をするのやら、と思っていましたが、吉川さんが考える妄想鉄道「吉川急行電鉄」に納入する架空の車両を社長がプレゼンする、という内容でなかなか盛り上がっていました。(ここだけは写真を撮ってもよさげな雰囲気でしたので写真を掲載しました)

鉄道業界人でなくても楽しめる?

という訳で、筆者は何だかんだと4時間ぐらい滞在し、思った以上に楽しめました。内容的には畑違い過ぎて着いていけない展示も多かったですが、それでも鉄道に関わる企業が何百と並ぶ姿は圧巻で、各ブースを軽く眺めるだけでも面白かったです。

鉄道事業というのは土木・機械・電気・建築・IT・化学と、工学系の技術をほぼ全て取り入れることで成り立っているので、展示の内容は実に多岐にわたっていました。参加企業も有名大企業もあれば、ブースにぽつんと一人展示員がいるだけの無名な海外企業(何だか万博のコモンズ館のようでした)もあったりして実に多様でした。

筆者が訪問したのは土曜日だったため、中には子連れで来ている人もいたりしたので、業界無関係の一般人の参加もお断りという雰囲気ではなさそうでした。ただ、技術展示会というのはファン向けイベントではなくあくまで商談の場ですし、(筆者も経験がありますが)知らない人相手に技術の話をするのは結構疲れるので、一般人がガツガツとブースに乗り込むのはどうなのかという気もします。

なので一般人は業界関係者の迷惑にならない範囲で展示を眺めるべきでしょう。筆者は、興味のあるブースの前に行き、展示員さんが説明をしたそうにこちらを見ている場合のみお話を聞くようにしていました。

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