「リアル桃鉄でガチ沿線めぐり 第二幕」東武線版に参加した~基本ルール&参加費・お勧め路線をご紹介

桃太郎電鉄の世界を本物の鉄道路線上で再現する「リアル桃鉄」の東武鉄道版(第二幕)に参加してきました。2026年3月末まで開催中です。

「リアル桃鉄」で東武スカイツリーラインを巡る

草加駅に掲示されたポスター
リアル桃鉄でガチ沿線めぐり|東武鉄道公式サイト
2025年11月1日(土)~2026年3月31日(火)東武VS近鉄 新幹線で東西制覇!実際の駅をめぐるリアル桃鉄イベント。電車に乗って駅をめぐり、資産を増やしてステキな賞品をゲットしよう!

「桃太郎電鉄」はファミコン時代から続く有名ゲームで、全国の鉄道路線図を模したコース上を、サイコロを振りながら双六のように進むというものです。これを本物の鉄道路線を使ってやってみようという「リアル桃鉄」なる企画が近年盛り上がりを見せています。

既に全国各地の鉄道路線を舞台に展開されており、この度東武・近鉄の各線で2025年11月~2026年3月まで開催中です。両社を舞台とするのは2024年に続いて2回目となります。

東武線の開催エリアは以下の3路線で、開始時にいずれか1つを選ぶ形となっています。

  1. スカイツリーライン・伊勢崎線・日光線の浅草~羽生・栃木間
  2. 東上線の全線
  3. アーバンパークライン(野田線)の全線

筆者は個人的に関東近郊の鉄道全駅訪問を進めていて、2024年には本イベントを機にアーバンパークラインの全駅を制覇しました。東武線は広範囲が乗り放題となるフリーきっぷが販売されることが少ないのですが、「リアル桃鉄」イベント開催時には群馬・栃木エリアを除くほぼ全線が乗り放題となる切符が併売されますので、駅訪問の絶好のチャンスです。

今回も、伊勢崎線の春日部以北と、日光線の南栗橋までの区間の駅巡りを兼ねて参加してみることにしました。なお、日光線の南栗橋より先は日中30分に1本しか列車がなく、訪問が非常に面倒なため今回は断念しました。

今回はフリーきっぷに「1日券」も登場

今回筆者は「イベント参加券+各エリアの1日乗車券」のセットを2500円で購入しました。前回は「イベント参加券+3エリアの2日間乗車券」のセット(3750円)しかなく、高いなあと思っていたのですが、今回は価格的なハードルが随分下がりました。

なお、イベント参加券は改札口や観光客向けのインフォメーションセンターではなく、自動券売機の脇にあるこじんまりとした出札窓口での販売となりますのでご注意ください。

フリーきっぷと参加記念の「スペーシアXカード」

このフリーきっぷ、18きっぷなどと同じく券面に日付印を押した時点から有効になるのですが、当然ながら改札機は通れず駅員さんを呼ぶ必要があります。大きな駅は駅員さんが改札口に常駐しているのでいいのですが、小さな駅だと駅員さんが奥に引っ込んでしまっている場合も多くて、大声で呼ぶ必要があることもしばしばでした。

また、一部駅では改札が無人の場合もあり、やむなくそのまま改札を通りました(自動改札機が閉じてしまうことはなく、そのまま通れました)。

「リアル桃鉄」の基本ルール

参加の記録を書く前に、「リアル桃鉄」のルールを軽く書こうと思います。なお、ゲーム版の桃鉄の知識を前提とした記述となっていますのでご了承ください。

まず、ゲーム期間は1年(12か月)で、上半期と下半期でそれぞれ1か所ずつ設定される目的地を目指します。ゲーム版桃鉄と同じく1か月に1回サイコロを振って目的地を目指すのですが、途中駅に止まると実際にその駅で下車し、駅改札口付近にある専用ポスターのQRコードを読み取る必要があります。読み取った時点でイベントが発生し、それが終わると次のサイコロを振ることができます。

各駅で発生するイベントは以下のどれかです。

  • プラス駅:サイコロを振り、目の数に応じたお金がもらえる
  • ミッション駅:クイズに答えて正解すればお金をゲット&カードの購入が可能
  • ?駅:エンジェル・スリの銀二・キングボンビーがランダムで登場

なお、半期が終わる前に目的地に着いた場合、改めて目的地が選ばれることはなく、早く着いた分だけ賞金が増えます。ちなみに目的地にはちょうどのマスでなくてもゴールできますが、ぴったりの数でゴールした方が賞金が増えます

桃鉄名物のカードも健在で、「スペーシアXカード」(サイコロが2個に増える)や「虎につばさカード」(目的地での賞金が増える)などがあり、スタート時点では「スペーシアXカード」を1枚持った状態で始まります。

出発地として選べる駅は限られており、スカイツリーラインの場合は浅草・新越谷・栃木・羽生のいずれかです。また、出発駅でもQRコードを読み取る必要があるので、実際に訪問しなければなりません。

筆者は浅草から出発しましたが、目的地は上半期が新越谷で、下半期は栃木か羽生を選べるようになっていました。アプリの挙動を見る限り、最初に選んだ出発地によって目的地はほぼ固定される仕様ではないかと思われます。(本物の桃鉄だと目的地はランダムに選ばれる)

なので、どのコースでも路線の端の駅を出発地に選んだ場合、途中下車を繰り返しつつ反対側の端まで走破することになります。よって、ゲームの所要時間は順調に進んだとしても3時間~4時間ぐらいになるでしょう(休憩時間やゴール駅から戻る時間を除く)。

まとめると、途中の駅で時折出されるクイズに答えて賞金を稼ぎつつ(超簡単なものから意外に難しいものまで幅広い)、カードを駆使して早くかつぴったりゴールを目指すことがゲームのミッションといえるでしょう。「スペーシアXカード」は使う機を逃さないよう早めに投入するほか、サイコロの出目を選べるようになる「リバティカード」を可能ならば入手しておくといいでしょう。

新ルール「街歩きミッション」

今回から新たなルールとして、「街歩きミッション」というルールが新たに追加されました。特定の駅に停車した際、駅近辺の指定された施設(商業施設の場合が多い)に設置されたQRコードを読み取ることで賞金がもらえるというルールです。対象となる駅に停車できればラッキーですね。

浅草駅から最終目的地・羽生駅を目指す

前置きが長くなってしまいましたが、浅草駅にてイベント参加券を購入、さっそく専用サイトにアクセスしてゲームをスタートします。

盤面に表示されるコマはスペーシアXをデザインしたものですが、途中下車する駅は各停しか停まらない駅であることが多く、もっぱらお世話になるのは東京メトロ13000系や東武70000系といった各停用の車両となります。どちらも新しい車両なので、乗り心地はなかなか悪くない感じでした。

途中、東武動物公園までは概ね10分に1本電車が来るのですが、東武動物公園から先は20分に1本にまで減少し、各駅での待ち時間も長くなります。しかも、駅前にコンビニやスーパーがあればまだいい方で、降りても時間のつぶしようのない駅も散見されました。東武動物公園のお隣、和戸は駅から少し歩くと何とものどかな風景となります。

その次の久喜で半蔵門線直通急行から伊勢崎線各停に乗り換え、1つ目の鷲宮で下車してみると、駅ビル内のスーパーはずっと前に閉店したようで空き家となっていました… そこそこ乗り降りの多い駅ながら駅前にはコンビニもありません。

羽生の1つ手前、南羽生駅はこじんまりとした駅舎がぽつんと立ち、駅前は静かなロータリーが広がるばかりで、商店の類は何一つありません。筆者はこういう駅を巡るのが趣味なのでどうということはないですが、一般のリアル桃鉄参加者は寒い冬場にこんな感じの駅に取り残されたら困惑すること間違いなしでしょう。

筆者はサイコロの出目に関係なく、春日部~羽生間の全駅を訪問していたので時間は掛かりましたが、無事最終目的地の羽生駅に到着することができました。

今回は全般的にサイコロの出目がよく、キングボンビーの被害にも遭わずに済んだので賞金のほうはかなり稼げ、クリア時点で32位にランクインすることができました。前回記事にも書いたとおり、リアル桃鉄は基本的にサイコロの出目任せの運ゲーで、戦略うんぬんで上位を狙えるものではないので、あくまで運がよかっただけかなと。

楽にプレイするならアーバンパークラインがお勧め

という訳で、筆者のような駅巡りが好きな人にとっては高相性な「リアル桃鉄」ですが、上にも述べた通り春日部より先の駅はカフェや飲食店はおろか、スーパーやコンビニも無いところが多いので要注意です。

日中の運転間隔も伊勢崎線(羽生方面)は20分おき、日光線の南栗橋~栃木間は30分おきにまで減少するので、何もない駅で放り出されても大丈夫なよう防寒対策などは念入りにしていく方がよいでしょう。なお、日光線は運転間隔が開く上にゴールまでの距離も長い(東武動物公園~栃木間の距離は東武動物公園~羽生間の倍ほどある)ので、楽にクリアしたいのならゴールは羽生を選んだ方がよいです。

ちなみに、東上線の末端部である森林公園~寄居間も日中30分おきな上に、駅前の雰囲気も似たり寄ったりなのでご注意を。スカイツリーラインや東上線を東京側からプレイする場合、「スペーシアXカード」は最初で使ってしまわずに最後の方に温存しておくほうがよさそうですね。

なお、アーバンパークライン(野田線)は全線に渡って日中10分おきの運転となっており、大宮や柏・船橋といった都会に近いところを走るので駅前も賑やかなところが多いです。また、起終点である大宮・船橋の両駅は都心からのアクセスもよく(羽生や寄居まで来てしまうと戻るのが大変)、楽にプレイしたいならばアーバンパークラインを選ぶのがお勧めです。

「全駅訪問」も無事完遂

羽生から東武動物公園に戻り、日光線の南栗橋までの各駅もついでに巡ってきました。しかし、都心から距離のある南栗橋で「中目黒」「中央林間」といった行き先が並んでいるのを見るとなかなか違和感があります…

そして、全駅巡りの成果はこちら通りです。ちなみに筆者は、今回の訪問で「東京メトロ・都営地下鉄からの直通列車がある駅の全訪問」を達成しました(箱根や成田の方も既に訪問しているので)。だからどうしたという記録ではありますが…

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