新幹線を手軽に予約できる「LINEからEX」を使ってみた~料金・利用上の注意点を解説

2025年10月、東海道・山陽・九州新幹線の新予約サービス「LINEからEX」が登場しました。使いやすさ・料金・注意点などを実体験を踏まえて解説します。

東海道・山陽・九州新幹線の新予約サービス出現

LINEからEX
LINEからカンタンに新幹線予約!

2025年10月、東海道・山陽・九州新幹線の新予約サービス「LINEからEX」が登場しました。(東北・上越・北陸・北海道の各新幹線は対象外です)

東海道・山陽・九州新幹線には、既に「エクスプレス予約」「スマートEX」といった会員制の予約サービスが存在します。それらのサービスと比較すると、「LINEからEX」は会員登録の必要がなく、LINEとPayPayさえあれば簡単に新幹線の予約が行えるのが特徴です。

以下、「LINEからEX」の特徴をご紹介します。

決済はクレジットカードではなくPayPayで行う

「エクスプレス予約」「スマートEX」の会員となるにはクレジットカードを持つことが必須ですが、「LINEからEX」では決済はPayPayで行います。クレカは無いけどPayPayはある、という人がどれほどいるかは分かりませんが、乗車サービスとしての裾野が多少は広がることになります。

座席位置指定、予約後の列車変更は不可

一方、注意すべきと点として、予約の際は基本的に座席の位置や号車を選べません。ただし、「A列・B列~E列」といった列単位では選べます。また、一度購入した乗車券の時刻を変更することもできません。どうしても変更したい場合は一旦乗車券を払い戻し(手数料320円)、改めて買いなおすしかありません。

なお、その点はJR側も気にしているようで、払戻手数料320円を支払ったのと同日に切符を買いなおした場合、次回の「LINEからEX」で利用できるPayPay商品券(160円分)を配付しているとのこと。

運賃は紙の切符より若干安い

「LINEからEX」は、紙の切符より若干ですが運賃が安くなります。例えば、東京~新大阪間の「のぞみ」(通常期)を例にとると、運賃は以下の通りとなります。

  • 紙の切符:14720円
  • LINEからEX:14620円
  • スマートEX(会員制、会費無料):14520円
  • エクスプレス予約(会員制、年会費1100円):14230円

このように、スマートEXの安さにはやや劣るものの、紙の切符よりは100円安く買えます。

改札通過時は交通系ICカードかQRコードで

予約した切符は紙で受け取ることはできず、交通系ICカードに予約を紐付けるか、予約画面上に表示されるQRコードを用いて改札を通過することになります。(なお、紙の切符に引き換えて乗車することはできません)

とはいえ、新幹線の前後では在来線を利用することがほとんどでしょうから、交通系ICカードに紐付ける方がスムーズに移動できるはずです。交通系ICカードはカード型以外にも「モバイルSuica」などモバイル端末でも構いません。

実際に乗ってみる

サービス開始から数日後、筆者も試しに「LINEからEX」を利用してみました。

まずは、公式サイトのQRコードを読み込み、LINEで友達追加します。すると、「新幹線予約」というボタンが出てくるので、これを押すと例の予約画面が出現… ここまでせいぜい10秒ぐらいしかかからず、実にスムーズです。

あとは乗車日時・座席の種類(グリーン車・普通車指定席・自由席など)を選ぶのですが、やはりシートマップを見ながらの座席指定はできなくなっています。それ以外はいつもの「エクスプレス予約」「スマートEX」とほぼ変わらず、PayPayで支払いを行うとあっさり予約が完了しました。確かに、予約システムにアカウントがない人であれば非常に早く予約ができそうです。

「LINEからEX」向いている人は?

この「LINEからEX」、向いているのはズバリ、普段ほとんど新幹線に乗らないライト層でしょう。かつ、「席にはこだわらず乗車直前にパッと切符を取りたい」「自由席でもいい」という人であれば向いていると思います。

一方、ある程度新幹線に乗り慣れてくると、「時間が余ったor足りないので直前に乗車便を変更したい」「快適な車両中央部のシートを選びたい」など、色々こだわって予約することも増えてきます。そうなってくると、「LINEからEX」では力不足、となってしまいそうです。何より、乗り慣れた人たちは既に「エクスプレス予約」「スマートEX」に加入している人が大半でしょうし。

この「LINEからEX」、どういう客層をつかむのか、あるいは普及しないまま終わるのか、注視していきたいと思います。

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