東武鉄道が主催する謎解きイベント「あの街で待っている」に参加しました。難易度や所要時間・注意点などを説明します。
史上初!?観光ガイドブック付きの謎解きが登場

これまで本格的な謎解きイベントを行う機会の少なかった東武鉄道ですが、2025年春に「TRAIN:CHORD(トレインコード)」というイベントを開催したのに続いて、東京下町を題材とした謎解きイベントを2025年7月17日から2026年3月31日まで開催中です。
謎解きキットは東京近郊の東武鉄道主要駅のほか、オンラインでも購入できます。価格は2500円です(乗車券は含まず)。
開催エリアは、スカイツリーライン浅草駅・押上駅~北千住駅および亀戸線曳舟駅~亀戸駅です。東武鉄道ではこのエリアをカバーするフリーきっぷ「台東・墨田 東京下町周遊きっぷ」(1日券500円、2日券700円)を通年販売しています。値段も安いことから、基本的にはこのフリーきっぷを利用するのがお勧めです。
今回の謎解きキットには、上記の写真にある観光ガイドブックのような冊子が同梱されているのが大きな特徴です。この冊子、約30ページとなかなかのボリュームな上、内容も本物のガイドブックさながらにきちんと取材されていて、実際に観光に活用することも可能です。
なお、謎解きのストーリー展開は主にLINEで行われるので、参加の際はLINEの利用できるスマホが必要となります。
筆者は早々にキットを入手したのですが、夏の暑さを避けたり他の謎解きを先にプレイしたり、急遽大阪万博に行ったりしていてなかなかプレイできず、10月に入ってようやくクリアしました。
例によって謎に関するネタバレは厳禁とのことなので極力直接的な言及は避けつつ、初めて参加する方や参加検討中の方向けに難易度、参加にあたって注意すべき点などについてご紹介したいと思います。
以下の記事ではクイズの内容およびストーリーに関する直接的な記述は行っておりませんが、間接的にヒントとなりうる内容を含んでいます。謎解きに関する情報を事前に一切見たくない方は、以下の文章を読まないことをお勧めします。
イベントで巡る駅の数・範囲は?
本イベントでは、上記のスカイツリーライン・亀戸線の駅のうち5駅を巡ります(ただし、うち1駅は一瞬下車するのみ)。上で述べた通り、シナリオがスマホ上で展開するため、冊子を先読みして行くべき場所や順番をあらかじめ知ることは一切できません。
…が、訪問する駅は冊子を読めばほぼ類推できますし、移動範囲もそれほど広くはないので、移動で苦労することはありません。ちなみに、冊子には6つの駅が紹介されているものの、残る1つの駅は実際に訪問しなくても謎が解けるようになっています(もちろん訪問してもOK)。
途中、長考が必要となりそうな駅の周辺には商業施設も多数あるので、カフェや喫茶店などに入ってじっくり謎解きをしてもよいでしょう。
歩く距離は?雨天時のプレイは可能?
各駅のチェックポイントは駅からやや離れていて、屋外を10分近くは歩き回ることになります。そのため、雨の日や夜間のプレイはあまりお勧めしません。
なお、推奨されるプレイ時間の指定は特には無いですが、一か所だけ追加アイテムを受け取るため某施設を訪問する必要があります。当然ながら営業時間内でないと受け取れなので、早朝や深夜にプレイすると完全に行き詰まることになるので要注意です。
チェックポイントへの行き方は、LINE上で「〇番出口を出て右に進み、目の前の階段を上がる…」といった説明が写真入りであるほか、事細かな地図も提示されるので、道に迷う心配はほとんどないでしょう。
所要時間は?謎解きの難易度は?
公式サイトによると標準所要時間は4~6時間とされています。筆者は2日間に分けてプレイしたうえ、余計な寄り道もしたので正確なタイムは不明ですが、少なくとも4時間は超えていたはずです。
謎解きの難易度は、個人的な体感だと「地下謎への招待状」「山手線謎めぐり」とほぼ同レベルぐらいかなと思いました。しかし、今回の謎解きはストーリーがやや入り組んでいて、後半はそれをきちんと理解していないと解けない上、例の冊子をじっくり読みこまないと解けない問題もあり、純粋な謎解き以外の部分でかなり苦労しました。
また、疑似的なSNSや掲示板を題材とした問題もあるので、冊子・LINE・Web画面の3つを行ったり来たりする場面もあり、これもややこしさに拍車をかけていました。
あと、SNSや掲示板はパスワードを入れないと先に行けない仕組みになっていて、再度開こうと思うとパスワード入力からやり直しになってしまうのも地味に面倒でしたね… 画面数はそこまで多くないので、一度ログインしたら全てのスクショを取っておくと楽に進めるかもしれません。
なお公式サイトにもある通り、ゲームプレイ開始時に難易度を「ノーマル」「ハード」の2つから選べるようになっていて、「ノーマル」を選ぶと一部の場面で多少ヒントが表示されます。とはいえ別途ヒントのページも用意されているので、迷ったらとりあえず「ハード」を選んでみて、困ったらヒントを見る、というスタンスでもよい気がします。

「東京下町周遊きっぷ」で東武博物館入場料が100円に

ところで、前述のガイドブックでも取り上げられている東向島駅の高架下には「東武博物館」という鉄道博物館があります。謎解きの際、ここに立ち寄る必要があるかはノーコメントとさせていただきますが、「東京下町周遊きっぷ」を持っていればわずか100円(通常料金は200円)で入場できますので、ぜひ立ち寄ってみることをお勧めします。


館内は高架下にしては案外広く、東武鉄道創業時に製造されたSLから、最新の「スペーシアX」に至るまで、様々な車両が展示されています。レトロな茶色(鉄道業界でいうところの「葡萄色」)の電車も各種並んでいました。


懐かしい旧型車両のロングシートから、「スペーシア」の個室に至るまで、車両の中の様子も観察できます。


車両以外にも、信号や接客関係の設備の展示のほか、鉄道博物館ではおなじみの大型ジオラマもありました。また、いわゆる企画展も実施されていて、定期的に内容が入れ替わるようです。
筆者はこれまで東急・小田急・京王など私鉄各社のミュージアムは色々見てきましたが、ここはそれらの中でも最も本格的な博物館なので、ぜひ訪問してみて下さい。
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