ラスベガス・ストリップ通りのカジノホテルを全部歩いてみた!~各ホテルの特徴をご紹介

ストリップ通り北エリアのホテル・ショッピングモール

Ceasers Palace, Forum Shops

お隣のBellagioと並び、宿泊者でなくても一度は訪問しておきたいホテルの1つです。その名の通り古代ローマがテーマのホテルで、入口にはシーザー(カエサル)の像があるほか、 コロシアムを模した建物(内部は劇場になっているらしい)が目立っています。ホテル本体の屋根も、ローマのパンテオン神殿を意識しているのか三角屋根となっているほか、館内には古代ローマ風の真っ白な彫刻が至る所に配されていて高級感があります。

ホテルだけでなく、カジノと直結する形で配置されたForum Shopsという大規模なショッピングモールもなかなか面白く、ぜひ訪問しておきたいスポットです。こちらも入口に手の込んだ古代ローマ風の彫刻があるほか、内装はかつてお台場にあった「ヴィーナスフォート」に類似しており(というかこちらがオリジナルなのですが)、ヨーロッパの街のような雰囲気です。

天井は青空のような彩色がなされ、定期的に夕暮れのような色に変化します。面積もお台場のものに比べてかなり広く、高級店がそろっているほかレストランもあります。

入口付近は巨大な吹き抜け空間になっていて、珍しい半円形のエスカレータが配置されています。館内にはトロイの木馬など大きなオブジェがいくつか並んでおり、 中でも最深部の彫像と噴水は大規模です。

実は最深部の彫像は単なるオブジェではなく、一定時刻になると動き出し、音楽・噴水・炎を交えた結構本格的なショーが行われます。Bellagioの噴水ほどダイナミックなものではなく、英語でのアナウンスが聞き取れないと話が分からないのが難点ですが、タイミングが合えば見ておくといいでしょう。

Flamingo, The LINQ

Ceasers Palaceの向かいにあり、その名の通りピンク色の外観が特徴的なホテル。カジノフロアやレストラン街はごく平凡ですが、中庭がなかなか凝っています。ホテル名に冠されたフラミンゴはかなりの頭数を飼っていて、ちょっとした名物となっています。フラミンゴは館内のレストランから眺めることも可能です。

中庭には大掛かりな人工の滝もあるほか、錦鯉や亀、複数種の鳥類も飼われており、 いずれも無料で観察することができます。ビルの立ち並ぶストリップ地区では貴重な癒しの空間となっています。

Flamingoの北側にあるThe LINQというホテルとの間の通りは、ラスベガスでは珍しい屋外型のショッピングモールとなっていて、レストランや土産物店が立ち並び多くに人で賑わっていました。この通りの奥にはLINQという観覧車があるほか、通りの上空にはジップラインも設置されていました。酷暑の時期でなければ歩いてみてもいいでしょう。

Venetian, Palazzo, Grand Canal Shops

ベネチアをテーマにしたホテルで、中の雰囲気や客層、施設の構造もCeasers Palaceによく似ています。ところどころにあるヨーロッパ調の大天井も豪華です。ベネチアということで屋外には水路が張り巡らされ、ゴンドラが浮かんでいます(後述する室内のものとほぼ同じ)。また、サンマルコ広場の鐘楼もストリップ通り沿いに建っていて、よく目立っています。

別館のPalazzoも含めたホテルの下層階全体が、Grand Canal Shopsというショップ群となっています。ここは上で述べたForum Shopsに負けないぐらいの広さがあり、店舗のラインナップもよく似ています。フロア内には水路が張り巡らされていて、実際にゴンドラに乗って回遊することもできます。また、水路沿いにレストランが配されていて、行き交うゴンドラを眺めながら食事をすることが可能です。

Treasure Island (TI)

Treasure Islandというタイトル通り、宝島や冒険をテーマにしたホテルで、 かつては入口付近で行われる本格的な海賊ショーが名物でした。しかし、近年はマンネリを防ぐためか脱テーマホテル化を進めており、海賊ショーもなくなってしまいました(といってももう10年ぐらい前の話ですが)。今は海賊船だけが残り、往時をしのばせています。

ちなみに海賊ショーは、セクシーなお姉さんが舞い踊る船に突如海賊がやってきて、武器でドンパチ戦ったところで最後は海賊船が爆破されてしまい、海に沈むというものでした。登場する役者の数も多く、セットも大掛かりで無料とは思えないほど立派なものでした。

Fashon Show Mall

WynnやTIに隣接した場所にある巨大ショッピングモールで、入口付近にある大きな楕円形の屋根と、それを支える円柱が特徴的です。モールの内部はとにかく屋根が高く、巨大な空間が広がっています。複数のデパートや専門店が入居しており非常に広大です。

これまで述べたGrand Canal ShopsやForum Shopsはやや高級志向で、浮世離れした店が多いのに対し、Fashon Show Mallは一般的なアメリカのモールに雰囲気が近く、庶民でも買い物しやすい印象です。この他、ラスベガスにはストリップ通りの南北2か所にPlemium Outletがあるので、比較してみるのもいいかもしれません。ちなみに、Fashon Show Mallの奥の方にはABC Storeがあり、安価なお土産の調達に使えます。

Wynn, Encore

茶色く光沢を放つ外観と、カーブを描いた独特の形状が印象的なホテルです。写真ではそうは見えませんが建物自体もかなり大きく、別館のEncoreを含めた2棟が立ち並ぶ姿は遠くからでも目立ちます。

このホテルはBellagioなどラスベガスの数々のホテルを手掛け、ホテル王と呼ばれたWynn氏という人の名前を冠したホテルです。そのため、Bellagioとは似通っている点がいくつかあります。まず、入口には(Bellagioには規模は及ばないものの)噴水池があり、音楽に合わせて様々な光を放っています。 その横には人口の滝があって、その後ろに独特のカーブを描くWynn本館が見えます。

館内に入ると、Bellagioにもあった高級品店が並ぶ回廊を進むことになります。 雰囲気に圧倒されたところでカジノやロビーへ。吹き抜けのロビーの向こうには巨大な池があり、 その手前にはレストランやカフェが配置されています。

調度品も自然の花や植物を使った豪華なもので、Bellagioにもあった屋根がガラス張りの庭園もあります。訪問時はクリスマスシーズンでしたが、Bellagioと違ってクリスマスらしさはそれほど感じませんでした。

Wynnの館内は全体的にBellagioをよりゴージャスかつ落ち着いた感じにしたもの、という印象です。 当然値段もトップクラスですが、観光客の喧騒の真っ只中にあるBelaggioよりも落ち着いたホテルステイを楽しみたい場合はこのWynnを選べばいいのではないでしょうか。

ちなみに、Wynnあたりまではストリップ通りを歩く人通りも常に多いのですが、Wynnから先はホテル同士の距離がややある上、人通りもぐっと少なくなるので、夜間などは徒歩での移動は避けた方がいいかもしれません。

Resort World

コロナ渦真っ只中の2021年、Encoreの北西に開業したホテルです。アジア系の資本が入っているようで、同名のホテルがシンガポールのセントーサ島にもあります。そのためホテルのテーマは「アジア」で、アジア屋台風のフードコートもあるそうです(筆者は行っていないので詳細分からず)。

実際に行ってみると館内はアジアの雰囲気はそれほど強くないものの、カジノフロア・ショッピングモールともに他ホテル並みの広さがあります。ショッピングモール内には「ミニ・スフィア」とでもいうべき球形の巨大なディスプレイがあり、よく目立っていました。

Circus Circus

こちらの記事をご覧ください

Fontainbleau

Fontainbleauは2023年に開業した高層ホテルですが、コロナ渦前にラスベガスを訪問した方もその姿に見覚えがあるかもしれません。実はこのホテル、2007年に建設が始まったものの完成間際で資金難のために建設がストップ、10年近くも放置されていたそうです。Resort Worldと同じくこちらも館内は広いものの、ショッピングモールの方はテナントが埋まっていない区画も散見されました。

このホテルは特にテーマはないようですが、新しいだけあって館内の装飾は現代的で、カジノフロアは天井が高く開放的です。ロビーにある羽のようなオブジェに付けられた金属板は、固定されておらず波のようにゆらゆらと動くのが特徴的でした。

Sahara

SAHARAは歴史あるホテルで、モノレールの終着駅ともなっていますが、一時期は建て替えのため更地となっていました。今は近代的なビルに建て替えられ、館内は非常にきれいです。ラスベガスのカジノホテルとしてはそれほど規模は大きくなく、わざわざ訪れるような施設もないですが、カジノフロアにラクダがいたりして砂漠の雰囲気は一応あります。

The STRAT

Wynn付近から見たSTRATのタワー(2007年撮影のため、Fontainbleauは未完成)

このホテルも一応ストリップ通り沿いにはありますが、一番近いSaharaからでも少し距離があるので、 他のホテルからアクセスする際はタクシーやバスを使うのが無難です。ちなみに安いツアーだとこのホテルに泊まる場合もあるようですが、ストリップ中心部へのアクセスが不便な点は覚悟しておく必要があります。

このホテルの旧名は”Stratsphere”(日本語だと成層圏)で、さすがに成層圏には届かないものの350mもの高さを誇るタワーがこのホテルの名物です。巨大ホテルが並ぶラスベガスでもこれに匹敵するほど高い建物はFontainbleauぐらいしかなく、遠くからでもその姿は目立ちます。

タワーから見た夜景

筆者は2007年にこのホテルを訪問し、タワーに登ったことがあります。やや場末感があるカジノフロアを抜け(今は改装され奇麗になっているらしい)、チケットを買ってエレベータ乗り場に向かいます。結構厳重なセキュリティチェックを受けた後、しばらく待ってエレベータで展望台へ。展望台の高さは260mなのですが、周辺のビルは全て見下ろす形となり高さを実感しました。ラスベガスにやってきた航空機が旋回しながら空港へ続々と着陸する様子もよく見えました。

また、展望台の高さを生かしたアトラクションがあるのも面白いです。フリーフォール、回転ブランコのほか、(暗くてわかりにくいが)写真のようなゴンドラごと展望台の外にせり出し、高さ260mの恐怖を味わえるという乗り物もありました。椅子に座るとアームがタワーの外に出てぐるぐると大回転し、空中に放り出された気分が味わえます。

※本記事は以下の記事を加筆・修正しました。
https://rail20000.jpn.org/foreign/foreign5a.html

コメント

タイトルとURLをコピーしました