東京メトロが主催する謎解きイベント「メトロタイムゲート 光の柱」に参加しました。難易度や所要時間・注意点などを説明します。
2024年夏開催の人気イベントの第2弾が登場


東京メトロは、いわゆる「謎解き」が広く一般に知られるようになる前から「地下謎への招待状」という謎解きイベントを開催しており、鉄道系謎解きのパイオニアといえる存在です。近年の鉄道系謎解きブームの流れに乗って立て続けに新作を送り出しており、2024年夏に開催された「メトロタイムゲート」の続編となる「メトロタイムゲート 光の柱」を2025年4月から8月3日まで開催中です。
本作品は、東京メトロの9路線をモチーフにしたキャラクターが登場するオリジナルのマンガがストーリー展開の軸となっているのが特徴です。キットの体裁は他の謎解きイベントと同じで、A3サイズのバッグに全アイテムが封入された形で販売されます。ストーリー展開や行先の指示は全てスマホの専用サイトで行われるので、参加の際はスマホが必須です。
謎解きキットは新宿・王子・赤坂見附の各駅の特設ブース(日時はかなり限定あり)、浅草・銀座・渋谷・秋葉原・新宿・池袋・新橋・東陽町・門前仲町各駅付近の店舗や施設、それに後楽園・葛西の駅構内(ローソンメトロス)売店で2500円で販売されています(乗車券は含まず)。ちなみに筆者は後楽園駅の売店で購入しましたが、ここは毎日朝7時から営業しており、駅を出て歩く必要もないので一番購入が楽かなと個人的には思います。
東京メトロの謎解きは毎回参加者も多く人気があるようですが、筆者は開始直後の土日に参加し無事クリアしました。参加時間帯が早朝だったのと、まだ開始直後ということもあってか、意外にも他の参加者に遭遇することはほぼありませんでした。
例によって謎に関するネタバレは厳禁とのことなので極力直接的な言及は避けつつ、初めて参加する方や参加検討中の方向けに難易度、参加にあたって注意すべき点などについてご紹介したいと思います。
以下の記事ではクイズの内容およびストーリーに関する直接的な記述は行っておりませんが、間接的にヒントとなりうる内容を含んでいます。謎解きに関する情報を事前に一切見たくない方は、以下の文章を読まないことをお勧めします。
イベントの大まかな流れ&巡る駅の数・範囲は?
本イベントの流れは、「メトロタイムゲート(第1弾)」やJRの「山手線謎めぐり」等と同じく、専用サイト上で指示された駅に行き、周辺にあるチェックポイント(公共のオブジェ等)と謎解きキット頼りに謎解き(各駅1~3題程度)を行っていく形となります。各駅の最終問題を解くと、次に行く駅の情報を入手できます。
本イベントでは、東京メトロの駅のうち7駅を巡ります。上で述べた通り、シナリオがスマホ上で展開するため、冊子を先読みして行くべき場所や順番をあらかじめ知ることは一切できません。ただし、前半の3駅に限ってはゲーム開始直後に判明するので、任意の順番で回ることができます。
今回の謎解きで巡る駅は全て都心部にあり、長い時間電車に乗る必要はありませんでした。今回、前半~中盤に回った駅は商業施設の多数ある中心部からはほんの少し離れた駅が多かったです。それでも、謎解きの合間の休憩や食事をするような店は比較的見つけやすいでしょう。
歩く距離は?雨天時のプレイは可能?
各駅のチェックポイントは一部を除き駅からやや離れていて、前半~中盤にかけては屋外を10分以上歩き回るケースもありました。ちなみに今回は歩いているうちに気づけば隣の駅に到達している、というケースも何度かあり、第1弾に比べると全般的に歩きは長めだった気がします。そのため、雨の日や夜間のプレイはお勧めしません。
なお、公式サイトにある通り2章に16:00以降、4章に20:00以降入れない場所があります。加えて、最後の駅のチェックポイントは商業施設の中に置かれていて、営業時間が11:00~22:30に限られているので注意が必要です。いずれもヒントを使うことにより次の問題へ進むことが可能です。普通の時間にプレイすれば引っかかる可能性は低いですが、早朝や夜間にプレイしたい場合は要注意です。
チェックポイントへの行き方は「〇番出口を出て右に進み、目の前の階段を上がる…」といった具合に文章で説明されるほか、駅から離れたチェックポイントについては事細かな地図も提示されるので、道に迷う心配はほとんどないでしょう。
謎解きサイト記載の乗り継ぎが最適とは限らない
謎解きサイト上では、駅からチェックポイントへの道順のほか、地下鉄をどのように乗り継げばよいかまで懇切丁寧に説明されます。ですが、別の駅を使う方が楽に乗り継げるのに、と思う場面もいくつかありました。これは登場キャラがメトロの各路線をモチーフにしているという演出上の都合もありそうです。
そもそも都心部はメトロの駅がひしめき合っており、ある場所に向かう際に利用できる駅が複数考えられるケースもままあります。また、わざわざ駅まで歩いて1駅だけ地下鉄に乗るより、直接次の駅に歩いてしまった方が早いケースもしばしばあります(東京の地下鉄駅は深い場所にあることも多く、出入りにも時間が掛かるため)。
なので、土地勘に自信がある人はサイトの指示に素直に従うよりも、地図アプリなどを見て自分でルートを考えた方が早く楽に移動できるかもしれません。(自信のない人は、素直にサイトの指示に従いましょう)
所要時間は?
公式サイトによると標準所要時間は6~8時間とされています。筆者はかなり急いだので、何回か中断を挟みつつトータル5時間ほどでクリアできました。体感だと一駅あたり最低40分(謎解き20分+次駅への移動20分)は必要で、慣れた人でも最低4時間半程度はかかると思います。
ただ、各駅での徒歩移動がそこそこある関係上、最初から最後までぶっ通しでプレイするのは体力的にかなりしんどいです。よって、休憩時間を考慮して十分に時間に余裕をもってプレイすることをお勧めします。
謎解きの難易度は?
謎解きの難易度は、個人的な体感だと前回の「メトロタイムゲート(第1弾)」よりも多少簡単になったかも、と思いました。とはいえ、最後の方の謎は結構難解ですし、手の込んだ紙工作のような作業も要求されるので、キットの値段に見合った解きごたえはあります。専用サイト内にヒントも書いてありますので、謎解きに慣れていない人でも手詰まりに陥る心配はありません。
また、マンガで展開されるストーリーが謎解きに深く関わっているのが今回の特徴です。そこそこボリュームがあるので熟読すると結構時間が掛かりますし、ストーリーもやや込み入っているのですが、焦って読み飛ばすと何が何だか分からなくなり、謎解きにも支障をきたすことになるので気を付けてください。
ちなみに、今回のイベントでは序盤~中盤にかけて、冊子が「初級者用」と「中級者以上用」と分かれているのが特徴です。とはいえ、内容の方を見比べてみると「初級者用」は多少ヒントが追加されているぐらいで、謎解きの内容そのものは違いはありません。
自分が初心者か中級者か分からない、という人は、まずは「中級者以上用」でプレイし、行き詰ったら対応する「初級者用」の問題を解いてみるといいでしょう。なお、難易度の高い最後の方の謎は初心者といえども避けて通れないため、「初級者用」で苦戦しているようだとまず間違いなく行き詰まるでしょう。(最悪ヒントを見ればどうにかなりますが)

「東京メトロ24時間パス」よりお得なきっぷも
謎解き参加の際は、東京メトロ全線が乗り放題となる「東京メトロ24時間パス」(700円)が安価でお勧めです。これに加えて、首都圏の多くの私鉄駅では「東京メトロの駅までの往復切符」+「東京メトロの一日乗車券」がセットになった、よりお得なきっぷが販売されています。お住まいが私鉄沿線の方はぜひ料金をチェックしてみてください。
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