雨の日に東京都心を傘なしでどこまで移動できる?~茅場町から六本木一丁目まで屋内移動に挑戦

多少の外歩きを挟みつつ、公共の地下道や屋内通路を使って東京都心部をどこまで移動できるかを実地検証してみました。

大手町~東銀座は地下道あり、もっと距離を延ばせるか?

いよいよ春本番を迎え、だんだんと雨の日が増えてきましたが、そんな日の移動の助けとなるのが公共の地下道です。有名なところだと、東京駅などを含む東京都心部は地下道が非常に発達しており、北は大手町から南は東銀座までつながっています。(下記リンク先から、三菱地所提供の地下道マップを参照できます)

https://office.mec.co.jp/assets/pdf/concept/environment/underpass_map.pdf

では、地下道だけでなく屋内歩道を加え、かつ多少の外歩きを許容すればもっと長い距離を傘なしで歩くことはできないでしょうか? 筆者は前々から気になっており、以下の条件を加えてGoogleマップでルートを探してみました。

  • 100m程度の外歩きは許容する(ダッシュすれば20秒くらいで乗り切れるはず!?)
  • 駅の地下道に加え、オフィスビル・ショッピングモールの通路やホテルのロビーなど、誰でも立ち入れるエリアも利用する

100mの外歩きを挟めば、茅場町まで移動可能

まず東京駅の東の方向に目を向けると、東京駅と日本橋の間に位置する呉服橋交差点付近でわずかに地下道が途切れているものの、ちょっと歩けば別の地下道に移動可能です。

具体的には、東西線大手町駅から地下道で直結している「鉄鋼ビル」の東端の入口から出て、100mほどダッシュすれば東西線日本橋駅のA3入口(呉服橋交差点のやや東)に行けます。

日本橋駅からは、隣の茅場町駅までは地下道が繋がっているので(以下の図だと繋がっていないように見えますが、実際には繋がっています)、間に100mの地上ダッシュを挟むことで茅場町から東銀座まで地下道で移動できます。

東京メトロ公式サイトより
東京メトロ公式サイトより

ちなみに、常盤橋タワーの北端の入口を出て、北へダッシュすれば100mに満たない距離で半蔵門線の三越前駅のB2出口に行けます。ただし、そこからさらに地下道で東に進むには駅改札内に入らなければなりません。

地上通路を使えば新橋まで移動できる

では、南に目を向けるとどうでしょうか。丸の内線銀座線の南に直結している「銀座ファイブ」という商業施設があり、この中を通っていくと南西の方へ移動可能です。ちなみにこの施設は首都高八重洲線の高架下を活用しており、細長い構造となっています。

銀座ファイブの南端まで行くと、横断歩道を挟んで「日比谷グルメゾン」というJR高架下にある飲食店街があります。ここを進めば、雨に濡れることなく新橋方面へ進めます。

「銀座ファイブ」南端
その目の前にある「日比谷グルメタウン」

途中、「日比谷OKUROJI」「銀座裏コリドー」と名前を変えつつも、高架下の通路は延々と続きます。高架の隙間から所々空が見えたりもしますが、雨に濡れる心配はなさそうです。最後の方はディープな飲み屋街となりますが、新橋駅のすぐ近くまで来ることができました。

「銀座裏コリドー」の通路
「銀座裏コリドー」南端

銀座裏コリドーの南端から線路西側の道路へ移動し、南方向へ数十mダッシュすれば銀座線新橋駅の7番入口があり、地下通路を通って汐留の方まで行くことができます。

新橋から六本木一丁目まで、やや強引に屋内移動

「第一ホテル東京」東側
「第一ホテル東京」西側

一方、銀座裏コリドーの南端から西へ移動すると、道路一本を挟んで「第一ホテル東京」があります。地下通路もありますが、地上をダッシュしても10秒ぐらいで移動できるでしょう。ホテルのロビーをお借りし、西側のこじんまりとした出口から外に出ます。

すると、道路の向かいに「アーバンネット内幸町ビル」というビル(地図上では「サ・ブラッサム日比谷」というホテルの表記となっている)があるので、こちらの軒先を借りてさらに西へ向かいます。

写真の「赤い輪」というオブジェから先はいよいよ屋内通路が途切れるため、三田線内幸町駅のA2出口までダッシュするしかありません。ここは距離にして170mほど離れており、公約違反の形となってしまいました。

内幸町駅は南北に広い地下通路があるので、これを北の方まで移動します。

「富国生命ビル」入口
「日比谷国際ビル」西側の出口

地下で直結している「富国生命ビル」から、隣の「日比谷国際ビル」は直結しており、ビル内を進むことで距離を稼げるはずです。あいにく筆者が訪問したのは日曜だったため全館閉鎖されており、実際に中を通ることはできませんでした。

ちなみに、日比谷国際ビルから北西方向へ、ビル内の通路を進んでいくと千代田線霞ヶ関駅までつながっているみたいです。ただし、そこから別の駅に進むのは難しそうです。

「日比谷フォートタワー」東端
「日比谷フォートタワー」西端

日比谷国際ビル西端の出口の目の前には「日比谷フォートタワー」というビルがあり、1階が店舗となっているので西の方へ進みます。

「日土地ビル」東端
「日土地ビル」西端

日比谷フォートタワーの西端から100m強離れたところに、「日土地ビル」というビルがあるので次はここに移動します。途中、「大同生命霞が関ビル」の軒先を借りれば(平日ならばビル内に立ち入りもできるかも)、外歩きの距離は50mぐらいで済むはずです。

日土地ビルも日曜は閉鎖されていて中の様子は確認できませんでしたが、1階は飲食店などが入居しており、平日ならば中を通り抜けることが可能なようです。日土地ビル西端から30mほど外を歩けば、銀座線虎ノ門駅の7番出口にたどり着けます。

新橋から虎ノ門までは外歩きの連続で、素直に地下鉄に乗った方が早い気もしますが…ともかく虎ノ門駅まで来れば、日比谷線虎ノ門ヒルズ駅まで地下通路で繋がっているので一気に移動が可能です。

東京メトロ公式サイトより

虎ノ門ヒルズ駅の改札前を通り、西の方へエスカレーターで上がっていくと、虎の門病院まで続く連絡通路があり、屋根の下を通行できます。病院を通り抜けるのも何なので、北に隣接する「虎ノ門アルセアタワー」という新しいビルに入ります。

虎ノ門ヒルズから虎の門病院への通路
「虎ノ門アルセアタワー」南端

虎ノ門アルセアタワーを北側に抜け、50mほど外を歩くと隣接する「住友不動産虎ノ門タワー」に移動できます。2つのビルは接しているものの、建物同士を直接つなぐ通路は無さそうでした。

住友不動産虎ノ門タワーの西側から出ると、残念ながら次のビルまでは少し距離があります。「赤坂インターシティAIR」の「TWELVE GARDENS」という飲食店横の入口までは外を歩かざるを得ません。

「住友不動産虎ノ門タワー」西端
「赤坂インターシティAIR」東端

地図上で確認すると、両者の距離は200mぐらいでしょうか。途中、道路を渡る必要もあるのでダッシュしても1分ぐらいは掛りそうです。ちなみに、経路の途中にはアメリカ大使館があって警官が常に巡回しているので、不審人物と思われないよう注意が必要です。

赤坂インターシティAIRからは溜池山王駅の通路に地下でつながっているので、これを南端まで歩きます。すると、13出口の目の前に「ANAインターコンチネンタル東京」が現れるので、50mほど外をダッシュして1階ロビーに入りましょう。(エスカレーターか階段で2階へ上がり、「カスケイドカフェ」横の通路を通っても大丈夫です)

ANAインターコンチネンタル東京からアークヒルズ、アークヒルズサウスタワーへは屋根付きの通路でつながっているので、これを辿っていけば南北線六本木一丁目駅まで行けます。

溜池山王駅出口から見た「ANAインターコンチネンタル東京」
「アークヒルズ」内の通路

六本木一丁目駅から、「住友不動産六本木グランドタワー」の下を通れば六本木通りに出られますが、その先の六本木駅までは500m近くも離れているので、流石に雨の中外歩きでたどり着くのは難しそうです。また、溜池山王駅から赤坂見附方面も少し距離がありそうです。

六本木一丁目駅の改札前
麻布台ヒルズの森JPタワー

一方、六本木一丁目からは麻布台ヒルズへ直結する地下道が間もなく完成する見込みです。麻布台ヒルズから日比谷線神谷町駅までの通路は既に完成しているので、近い将来六本木一丁目からさらに先の神谷町まで屋内移動できることになりそうです。

© OpenStreetMap contributors

これが今回の移動ルート図です。青線が屋内移動できる区間、赤線は外歩きを余儀なくされる区間を表します。

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