都営地下鉄・京王の無料謎解き「鉄道探偵と40年越しのスーブニール」に参加した~難易度・所要時間を解説

都営地下鉄・京王が主催する無料の謎解きイベント「鉄道探偵と40年越しのスーブニール」に参加しました。難易度や所要時間・注意点などを説明します。

10度目開催の恒例イベントに参加

東京都交通局,ピックアップ情報,大人のための謎解きイベント『鉄道探偵と40年越しのスーブニール』を実施します
東京都交通局のウェブページです。

鉄道系の謎解きというと、東京メトロが古くから開催していることが知られていますが、実は都営地下鉄・京王電鉄も、「謎解き」が広く一般に知られるようになる前の2015年からイベントを開催し続けています。有料イベント中心で年々派手になっていくメトロに対し、都営の方はイベント開始時とほぼ変わらない体裁で無料イベントをコツコツと実施しており、両者の体質がこんな所にも現れている…のかも?

それはさておき、都営地下鉄・京王は今年も無料の謎解きイベント「鉄道探偵と40年越しのスーブニール」を3月16日まで開催しています(冊子は都営・京王各駅で配布)。本イベントは都営編と京王編の2つに分かれており、どちらか片方だけのプレイもできるようになっているのが特徴です。もっとも、内容的には両パートはつながっており、両方をクリアすると真のエンディングが見られるようになっています。

また、「大人のための謎解きイベント」を自称する通り、他社のイベントのような子供や若年層向けのキャッチーな要素はほぼないのも特徴です。筆者の見る限り、実際の参加者層も大人が多かった気がします。

車両にもさりげなくステッカーが張り付けられ、イベントをアピール

筆者は昨年都営編に参加したものの、クイズの内容が難解かつヒントも少なめだったため、最後の訪問駅が見つけられずクリアを断念した苦い記憶があります。とはいえ筆者もここ1年で数々の謎解きに参加し経験値を積んだので、その成果を見せるべく都営編・京王編両パートにチャレンジしてきました。

例によって謎に関するネタバレは厳禁とのことなので極力直接的な言及は避けつつ、初めて参加する方や参加検討中の方向けに難易度、参加にあたって注意すべき点などについてご紹介したいと思います。

以下の記事ではクイズの内容およびストーリーに関する直接的な記述は行っておりませんが、間接的にヒントとなりうる内容を含んでいます。謎解きに関する情報を事前に一切見たくない方は、以下の文章を読まないことをお勧めします。

イベントの大まかな流れ&巡る駅の数・範囲は?

本イベントの大まかな流れは、

  • 冊子に書かれた謎解きを行い、次に行くべき駅を導き出す
  • 指示された駅に行き、駅構内にあるチェックポイント(既存のオブジェまたはイベント専用のポスター)を見つける
  • それを頼りに導き出されたキーワードをサイト上で入力するとシナリオが先に進む
  • 次の謎を解く

…という作業の繰り返しになっています。チェックポイントは全て駅構内(改札内・改札外どちらか)にあり、アクセスできる時間の制限はありません。以下、都営編と京王編に分けて細かく説明します。

都営編

都営編では、都営地下鉄の駅のうち8駅を巡ります。上で述べた通り、シナリオがスマホ上で展開するため、冊子を先読みして行くべき場所や順番をあらかじめ知ることは一切できません。

昨年の謎解きでは、路線網の隅々にまで行く必要があり移動が大変だった記憶があるのですが、今回巡る駅はごく一部を除き都心部にあり、それほど長い電車移動はありませんでした。とはいえ、駅数が多いので移動時間もそれなりに多い印象です。

京王編

一方の京王編では、京王線・井の頭線・相模原線の駅のうち7駅を巡ります。こちらもシナリオがスマホ上で展開していくのは同じですが、謎解き冊子をよくよく読めば、行くべき駅は何となく察しが付くかも…

ちなみに、巡るべき駅はなかなかいやらしい配置になっていて、都心に近いエリアから多摩地域まで広範囲に分散しているうえ、一部区間に至っては2往復する必要がありました。大手私鉄では比較的営業範囲の狭い京王電鉄ですが、それなりにタフな移動を強いられると思っておいた方がいいでしょう。

所要時間は?

公式サイトによると、標準所要時間は都営編・京王編ともに最低3時間半とのことですが、この時間で回るのは相当難しいかなと個人的に思いました。

今回巡るべき駅を回るのに要する時間(スタート駅・ゴール駅へのアクセスに要する時間は含まず)を乗換アプリで調べてみると、都営編・京王編ともに2時間弱でした。途中、一駅あたり謎解きに20分掛けたとすると、都営編・京王編ともにトータルで最低4時間程度はかかる計算になります。

各駅でのチェックポイントの捜索と、謎を解く作業を各駅10分程度でさくっと終えないと、3時間半でクリアするのは難しい気がします。

謎解きの難易度は?

謎解き自体の難易度は、個人的な体感だと「地下謎への招待状」「山手線謎めぐり」(2024年版)など他社の有料イベントに比べればやや低めかなと思いました。全体的に、京王編より都営編の方が難易度高めな気がしました。

一方、サイト上で展開されるテキストは長めでシナリオも難解な上、ストーリーをヒントに推理をするパートもあったりしてこちらは非常に苦労しました。例によって筆者はシナリオを読み飛ばし、結局ストーリーは完璧には理解できないまま終わってしまいましたが…

なお、ヒントは設けられていますが、ストーリーの後半になるほど情報量が少なくなり、謎解きに慣れていないと途中で手詰まりに陥る可能性もありそうです。筆者も都営編の最後はかなり悩みましたが、どうにかクリアできました。

今回、専用サイト内に「X」や「Instagram」などを模した疑似アプリを操作する機能が仕込まれており、それが謎解きで大きな役割を果たします。専用サイトにアクセスしたら隅々まで触ってみるとよいでしょう。

(なお上記の疑似アプリですが、筆者のプレイ中に一時的に応答しなくなる事象が発生しました。その事象が起きたのは最もプレイヤーが多いであろう休日日中で、夕方以降になると解消したため、多数のアクセスによるゲームサイトの負荷増大が原因な気もします… 参加の際はお気を付けください。)

疑似アプリ以外にも、音声や動画がヒントになっていたり、LINEアプリを使う局面があったりと、全体的にギミックは凝っている印象でした。

クリア画面

都営編で使うべきフリーきっぷは?

謎解き冊子の案内において、都営編については「都営まるごときっぷ」(700円)、京王編については「京王線・井の頭線一日乗車券」(1000円)の利用が推奨されています。

京王編については異論はないですが、都営編については都営地下鉄に加え東京メトロが乗り放題となる「都営地下鉄・東京メトロ共通一日乗車券」(900円)という選択肢もあります。渋谷・池袋・北千住などの都営線の路線がない駅からスタートする場合、謎解きのスタート駅やゴール駅への移動に東京メトロを使うはずですので、後者を買っておく方がよいでしょう。

ただし、「都営まるごときっぷ」は地下鉄だけでなく都バスや都電等も乗り放題なのに対し、「都営地下鉄・東京メトロ共通一日乗車券」は地下鉄にしか乗れないので注意が必要です。

コメント

タイトルとURLをコピーしました