JR総武本線130周年を記念した謎解き「古びた地図と忘れ去られた秘宝」に参加しました。難易度や所要時間・注意点などを説明します。
総武本線は今年で開業130周年
https://www.jreast.co.jp/press/2024/chiba/20240822_c02.pdf
総武本線は明治27年(1894年)に最初の開業区間である本所(現・錦糸町)~佐倉間が開業し(ただし、本所~市川間は数か月遅れて開業)、今年で開業130周年を迎えました。筆者はあまり総武線方面には縁がないのですが、久々に来てみると各駅の構内には「130周年」の文字が踊り、盛り上がっているようですね。
沿線ではスタンプラリーなど様々な記念イベントが行われていますが、その一環として謎解きイベント「古びた地図と忘れ去られた秘宝」が12月9日まで開催されています。かつて東京側のターミナルだった錦糸町駅のNewDays限定で販売されている専用キット(1300円)とスマホを用いながら、シナリオに沿って総武線(錦糸町~佐倉間)の各地を巡り謎を解き明かすというものです。
筆者は「山手線謎めぐり」(以下「山手線-」と表記)に続き参戦し、無事エンディングまでクリアしてきました。クイズやシナリオについてはネタバレ厳禁とのことなので極力直接的な言及は避けつつ、初めて参加する方や参加検討中の方向けに難易度、参加にあたって注意すべき点などについてご紹介したいと思います。
「山手線-」とは開催期間が重複していることもあり、筆者のように「山手線-」クリア後に参加される方や、「山手線-」とどちらに参加しようか迷っている方が多いと思いますので、本記事も「山手線-」と比較しつつ紹介していきます。
以下の記事ではクイズの内容およびストーリーに関する直接的な記述は行っておりませんが、間接的にヒントとなりうる内容を含んでいます。謎解きに関する情報を事前に一切見たくない方は、以下の文章を読まないことをお勧めします。
謎解きキットの構成は?
上記の通り、キットは錦糸町駅南口のNewDaysで販売されています。購入してさっそく中身を確認してみると、小冊子と数点の紙類が薄いビニール袋に入っていました。「山手線-」とは違ってケースは付属していないため、カバンの中で紙類がぐちゃぐちゃにならないようクリアケース等を持参するとよいでしょう。「山手線-」の冊子とサイズは全く同じなので、「山手線-」クリア済みの方はガワの部分を持参するとよいです。
冊子の方は色々と凝っていた「山手線-」と比べて至ってシンプルで、解くべき謎のみが記載されています。「山手線-」と比べるとキットのお値段も安いので、まあ妥当なところでしょうか。ストーリー展開はほぼ専用サイトの方でなされていく感じでした。
大まかな流れ&持っていくべきもの
本イベントでは、総武線(錦糸町~佐倉間)のうち7駅を巡ります。「山手線-」と違って、巡るべきチェックポイントは全て駅構内に設置されているので、雨天時や夜間のプレイでも特に支障はありません。(ただし、あまり夜遅いと終電の心配が出てくるのでご注意を。)
巡るべき駅やチェックポイントの設置場所は、1~4番目の駅については冊子内に明記されています。一方、5番目以降の駅については謎を解き、シナリオを進めないと分からない仕組みとなっています。また、途中の某駅ではあるアイテムを(物理的に)入手する必要があります。これを入手しないと先へ進めませんので気を付けてください。
「山手線-」の記事にも書いたのですが、迷路系の謎解きで試行錯誤しながらルートを何度も引き直す可能性が高いため、なるべく消しゴムを持って行った方がいいでしょう。
謎解きの難易度&所要時間は?
謎解きの難易度ですが、個人的な体感としては「山手線-」よりやや難しいかなと思いました。謎そのものはそこまで難しくないのですが、万事懇切丁寧に説明がなされていた「山手線-」と比べて説明が全体的にザクっとしているため、出題者側の真意を汲み取るのが所々難しく感じられました。まあ、サイト上にヒントや解答が載っていますので、完全に行き詰まる心配はほとんどないでしょう。
公式サイトによるとクリアに要する時間は最低4時間とのことですが、途中の移動距離が結構長いですし、複雑な謎を解かないと先に進めない箇所もあるので、4時間を切るのは相当難しいのではないでしょうか。都内からスタートする場合、ゴールから都内まで戻ってくるのにそこそこ時間が掛かりますし。
フリーきっぷは必要?
本イベントでは途中下車の回数も多く、フリーきっぷの使用を検討されている方も多いと思います。キットを入手できる錦糸町駅から途中のチェックポイントを回り、ゴールにたどり着くまでに必要な電車代は1492円です。仮に出発地を都内西部、例えば新宿駅とした場合に必要な電車代は(新宿から錦糸町、ゴール駅から新宿までの運賃を加算)2546円となります。
総武線(錦糸町~佐倉間)が乗り放題となるフリーきっぷとしては「休日おでかけパス」(2720円)、「のんびりホリデーSuicaパス」(2670円)がありますが(どちらも土休日のみ有効)、微妙に元が取れない計算となりますね。出発地が錦糸町からより遠い場合や、経路のどこかしらで途中下車する場合ならば元が取れそうです。
ちなみに筆者は謎解きのついでに浅草橋から千葉まで全駅で下車し、「エキタグ」を集めていたので(むしろこちらがメインという説も…)迷わず「のんびりホリデーSuicaパス」を使用しました。
全体的な感想
今回の謎解きプレイした感想ですが、「山手線-」と比較すると概ね以下のように言えるのではないかと思います。
- 「山手線-」:どちらかというと初心者向け。電車移動は少なくて済む。街歩き要素あり。謎解きの問題数は多め。冊子のデザイン性は高いが価格も高い。
- 「古びた地図-」:どちらかというと上級者向け。移動距離が多く遠出できる。街歩き要素はなし。謎解きの問題数は少なめ。冊子のデザインはシンプルな分お安い。
といった感じで、どちらがお勧めかは「個人の好みによる」というところに帰着してしまいそうです。個人的には、初心者の方は「山手線-」本編あたりで経験値を積んでから、「古びた地図-」に参加した方がいいかなとは思います。
謎解きのついでに全駅訪問
(以下の記事は「古びた地図と忘れ去られた秘宝」とは直接関係ありません。)
謎解きと並行して、総武線の浅草橋から千葉までの各駅のデジタルスタンプを「エキタグ」で集めました。浅草橋~船橋間は既に一度訪問していたのですが、その頃はまだ物理スタンプしかなく、インクが薄かったりスタンプの状態のよくない駅が散見されたので、この機会に再収集しました。
JR千葉支社管内は統一フォーマットのスタンプが配備されたのが相当昔らしく、浅草橋など一部の駅にしか残っていません。そのため、各駅が独自フォーマットのスタンプを導入しており、個性に富んでいます。錦糸町は総武快速線のE235系導入後にスタンプを新調したみたいですね。
そして、帰路は京葉線を経由して新木場までの各駅を巡りました。こちらも古いスタンプが残っている駅、近年新調した駅、過去のスタンプラリーで作られたっぽいスタンプを使いまわしている駅、そもそもスタンプがない駅(市川塩浜、二俣新町など)と、駅ごとにポリシーが見事にばらばらです。
千葉みなと駅は駅名の通り、駅前の道路を少し進んだ先が海になっています。駅前広場の看板も何だかおしゃれ。
二俣新町駅も駅名の通り、駅前で線路が二股に分かれていました(京葉線と武蔵野線)。この日は休日だったこともありどの駅も人出が多く、南船橋駅は構内が若い女性でごった返していました。(何かアイドル関係のイベントでもあったのだろうか?)
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