神奈川県西部の相模線・東海道線・御殿場線の各駅を巡ってきました。途中で見つけた特徴的な駅についてご紹介します。
湘南エリアの全駅を訪問
首都圏の全駅訪問を目指している筆者ですが、これまであまり手を付けていなかった神奈川県西部の各駅を巡ってきました。
箱根など山の方の路線は大変そうなので、まずは相模線以西かつ小田急線以南・以東のエリアに絞って回ってきました。小田急線は過去に全駅を訪問済みなので、具体的には相模線・東海道線(平塚~小田原)・御殿場線(国府津~松田)の各駅が該当します。
日中20分おき・意外に苦戦した相模線
相模線は茅ケ崎・海老名・橋本といった主要駅を結び、沿線にも住宅が立ち並ぶ路線ながら単線で、日中は20分おきにしか電車が来ません。なので、全駅訪問も大変苦労しました。平日朝夕は列車本数が増えるのでその時間帯を利用したり、行き違い待ちでしばらく停車している間に駅の外に出てみたり、単線区間の全駅訪問の常套手段である行きつ戻りつを繰り返したり…と、あの手この手を使いました。
相模線の車両は近年、新型のE131系に置き換わりました。この車両はドア開閉ボタンが設置され、暑い夏でも待避中にエアコンの冷気が外に逃げることがなく、車内の快適性は上がりました。
まずは茅ケ崎から北上しようとしますが、東海道線からの接続が悪くいきなりの19分待ち…仕方ないので、猛暑の中ですが隣の北茅ヶ崎まで歩くことにします。距離は1kmに満たないので、余裕で歩けるはずです。
途中、暑さを避けるためにショッピングモールに入ったりしつつ、最後は線路沿いを歩いて北茅ヶ崎に到着です。昔ながらの駅舎が残る無人駅でした。
香川、寒川で下車し、次の宮山でも下車します。ここは寒川神社の最寄り駅で(寒川駅ではなくここらしい)、正月などは多くの客が訪れるためか臨時改札口を設けるスペースも確保されています。駅前は門前町、というには寂しい状況ですが、参拝土産の餅を売る商店がありました。
続いて倉見、門沢橋、社家と下車します。いずれの駅も駅前にこれといった商業施設もなく、時間つぶしには苦労しましたが…倉見は駅のすぐ脇を東海道新幹線が通り抜け、時々轟音が響き渡ります。以前、倉見に新幹線新駅を作るという話もあったはずですが、最近は聞かなくなりましたね。
あと、倉見と社家は非常に駅舎の造りがよく似ていて、駅看板がなければ見分けるのが難しいほどです。厚木、海老名で小田急線と接した後、いよいよ相模線北部へと入っていきます。
駅の目の前に田んぼ!入谷駅
そして、海老名の次にあるのが入谷という駅なのですが、ここは駅前に商店があるとかいうどころではなく、駅を出ると屋根のない駐輪場、そして田んぼが広がっています。神奈川県内、しかも海老名というターミナル駅のすぐ隣にこんな駅があるとは…
時間があるので、いろんなアングルから駅構内を撮影してみました。幅が狭く一面しかないホームの脇に広がるのは田んぼや草むらばかり… 首都圏とは思えない光景ですが、撮影したアングルだと見えないところに団地がありますし、少し歩けば住宅街もあるので決して「秘境駅」という訳ではありません。それでもなかなかインパクトのある駅でした。
よく「青海駅」と「青梅駅」を間違えた、みたいな笑い話がありますが、都内にある日比谷線の入谷駅と、この入谷駅を間違えた人がいたならさぞかしびっくりするでしょうね。
あとは淡々と駅巡りを続けます。下溝や番田など、相模線北部の最近建てられた駅舎は渋い茶色に塗られているケースが多いです。下溝あたりは相模川の形成した河岸段丘沿いを走るので、なかなか車窓も良かったです。
高架駅の上溝、近代的な橋上駅舎を備える原当麻や南橋本で下車しつつ、橋本に到着。これで相模線の全駅訪問を達成しました。
湘南の雰囲気漂う東海道線
次に、東海道線の平塚~小田原間を訪問します。大磯駅は古めかしい駅舎が健在で、大磯ロングビーチなどの観光地を訪れる客も多く、湘南の駅らしい風情が漂っていました。鴨宮の駅前広場には0系新幹線をかたどったオブジェが建っていました。かつて新幹線の実験線が鴨宮周辺に敷かれていたことを記念したものです。実験線は現在、東海道新幹線の一部として組み込まれています。
ICカードでの乗車は要注意・御殿場線
国府津電車区の最寄り駅ということで、乗務員用の施設を備えた国府津駅。この駅の3番線には御殿場線の電車が発着しています。今回、上記のエリア内にある御殿場線(国府津~松田間)も全駅訪問してきました。一連の全駅訪問でJR東海の駅を訪れるのは初めてで、写真の313系も10年以上ご無沙汰していました。最近は中央西線から転属してきたクロスシート車が御殿場線で走っているようです。
その御殿場線に乗る際に気を付けなければいけないのが「交通系ICカードで御殿場線とJR東日本管内の路線を跨いで乗ることはできない」点です(定期券は除く)。境界にある国府津駅には御殿場線用専用の出場改札があり、東海道線からの客とは改札が分離されています(入場改札は共通)。
筆者は例によってJR東日本のフリーきっぷ(のんびりホリデーSuicaパス)を使っていたので、念のため一旦出場して、別のSuicaで再度入り直すことに。
そして、御殿場線内の駅(写真は相模金子駅)には、「熱海・函南駅は自動改札機をご利用いただけません」との表示が。「国府津経由はNGだけど、御殿場・沼津経由なら(TOICAエリア内なので)OKなのでは?」と思いましたが、後で調べてみると「谷峨~下曽我間の各駅から熱海・函南へはTOICAを使えない」というローカルルールがあるのだそうで。…ややこしいですね。
その相模金子駅ですが、下曽我・上大井・松田の各駅が駅舎を構えているのに対し、小さな屋根と待合室があるだけのこじんまりとした駅です。入谷駅とは違って周囲は住宅街なのでそこまでインパクトはないですが、利用者は入谷駅よりも少なさそうです。
駅の待合室に座ると、東名高速から見える「あのビル(第一生命の元本社)」が。どうやら鉄道だとこの駅が最寄りのようです。誰もいない駅でしばらく待ち、313系が入線してくると何だかほっとしました。
これで、湘南エリアの駅をすべて訪問しました。あと少し頑張れば神奈川県の全駅訪問も達成できそうですが、箱根・熱海エリアは本数の少ない路線が多く、大変そうです。相模湖や藤野の方も行かないといけないですし…
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