2008/4/27
新横浜13:16発〜新大阪16:53着 こだま557号
昼下がりの新横浜駅から、300系こだま号のグリーン車に乗り込む。
なぜグリーン車、それもこだま号なのかとお思いの方も多かろうが、
JRの「エクスプレス予約」サービスでは、予約の際にポイントが蓄積され、
ポイントに応じて無料にグリーン車に乗れるのだ。
だが、手持ちのポイントではこだま号にしか乗車できない。
しかも、ポイントの期限切れが間近に迫っており、やむなく今回利用することにした。
車内はやはり空いていた。グリーン車だけあって乗客は熟年層が多く、落ち着いた雰囲気だ。
シートはブラウン系の落ち着いた色合いで、座り心地も良い。
300系といえば今やこだま号として走ることが多いが、かつてはのぞみを中心に活躍し、
このグリーン車にも東京大阪間を行き交う著名人などを乗せたことだろう。
座席には、ビジネス誌の「WEDGE」や、JR東海の車内誌
(JR北海道や九州に存在することは知っていたが、東海が発行していることは初めて知った)
が備え付けられており、この席が選ばれしビジネスマンのためのものなのだと実感した。
そんなことに思いをはせつつ、西へと進む。
小田原、三島などでのぞみ号を先行させ、今日は富士山は見えないなと思っていると静岡に着く。
ここまででほとんどの客は下車してしまい、残っているのは自分と熱海から乗ってきた親子連れのみとなった。
安倍川、大井川、天竜川と渡り、浜名湖を眺め、豊橋に着く。
ここで今日何度目かののぞみ待避をするのでホームに出てみる。
こだま号は途中の停車時間が長いので、ホームの売店で買い物もしやすい。
グループ客なら、こだま号に乗って各駅の駅弁食べ比べなどをしても面白いのではないだろうか。
岐阜羽島で親子連れが下車してしまい、いよいよグリーン車は貸し切り状態となった。
新横浜から新大阪まで3時間半、
のぞみ号より時間はかかったがこんなに落ち着いた気分で大阪まで移動できたのは久しぶりのことだ。
新大阪〜大阪17:03発〜久宝寺17:23着
新大阪からはやや遅れていた321系の各駅停車で大阪へ移動し、 大阪ではすぐにやってきた大和路快速に飛び乗って久宝寺へ向かう。 大和路快速は休日の夕方としてはかなりの混雑で、乗り降りに時間がかかって少し遅延気味だった。 221系6連ではちょっと苦しいのではないかと思った。 途中の西九条では工事中の阪神なんば線の様子が見えた。来年春開通ということで もう随分工事が進んでいるようだった。
久宝寺17:43発〜JR河内永和17:52着
久宝寺駅に降り立ち、いよいよおおさか東線に乗り換えようとして驚いた。 次の列車まで何と20分待ちではないか。おおさか東線の列車本数が少ないことは知っていたが、 大阪市内でまさか20分も待たされるとは。 仕方ないので、やって来る列車を観察する。すると、東西線・おおさか東線経由の直通快速がやってきた。 ぴかぴかの223系8連だが乗車率は良くなく、特に最後尾の車両などがらがらであった。 先ほどの大和路快速と車両をコンバートしてほしいぐらいだ。 次に、快速の難波行きがやってきたが、これが何と環状線のオレンジの201系8連だった。 車両運用的には興味深いところだ。
ようやくやってきたおおさか東線の列車に乗る。車両は201系6連で、
新車とはいかないものの車内はきれいにリニューアルされている。
201系といえば東京では廃車が進行しているが、関西ではまだまだ使うということなのだろう。
もともと昭和50年代後半の車両であり、廃車するにはまだ惜しい車両だと個人的には思う。
久宝寺駅を発車し、しばらく大和路線と併走した後、右にカーブして新加美に着く。
この駅は大和路線の加美駅のすぐ近くで、
先ほどの大和路快速から駅の様子がよく見えた。新加美からはやや距離が離れてJR長瀬。
この駅はおおさか東線の駅で唯一、
他線との連絡がない。おおさか東線は既存の貨物線を再利用した路線で、
既に他の鉄道がある地域ばかりを通っている。
しかも、あまり需要のない南北方向の路線ということで、
乗客は少ないものと想像していたが、案外客は乗っている。
とはいえ運転間隔もまだまだ長く、折角作った新路線でありながらまだ十分に活用されているとは言い難い。
この路線が本領を発揮するのは新大阪まで延長されたときになるのだろうと思う。
車窓に目を移すと、ごく普通の住宅街が続き見所は特にない。
JR俊徳道では近鉄大阪線の下を、JR河内永和では近鉄奈良線の下をくぐる。
そのJR河内永和で途中下車した。このおおさか東線では開業記念にスタンプラリーを実施しており、
それに参加するためである。
JR河内永和18:03発〜放出18:09着
特に目立った店もないJR河内永和から再びおおさか東線に乗車する。
高井田中央は巨大な阪神高速の下にあり、
地下鉄中央線とも接続する。やがて学研都市線と合流し、終点の放出に到着する。
これで無事おおさか東線を乗りつぶし、JR全線完乗のタイトルを奪還したのだった。
次に開業するJR新線は、九州新幹線博多〜新八代間か、あるいは東北新幹線の八戸〜新青森間ということになろう。
両方とも東京からは遠く、開通したとしてもすぐに駆けつけるのは大変そうだ。
どちらも開業まではまだ数年掛かるものと思われるが、
完乗タイトル維持は前途多難である。