最終更新日:2020/8/23

山梨・長野・群馬山越え旅―吾妻線新ルートを初踏破する

 2015年の正月明け、一日暇ができたのでふらりと列車に乗りに出かけた。 年末には関西に出かけたばかりだし、北の方は寒そうなので、 久々に近場の中央本線・小海線・吾妻線に乗りに行くことにした。これらの路線はいずれも何度も乗っているのだが、 小淵沢で駅弁を買いたくなったのと、吾妻線で先日大規模な線路付け替えが行われたため、 一応乗りなおしておくことにした。

目次

2015/1/5

八王子9:39発〜小淵沢11:08着 あずさ9号

 八王子から「あずさ」の自由席に乗る。この日は正月休みを過ぎた最初の平日とあって車内は空いており、 客層もビジネス客が主体だった。窓側の席が軽く埋まる状態で八王子を発車。
 車窓についてはいつもどおりなので多くは語らないが、この日は天気も良く、南アルプスや八ヶ岳の山々がきれいに望めた。 八王子を発車した時点では都内区間のトラブルの影響で4分ほど遅れていたが、 懸命の回復運転のおかげで小淵沢にはほぼ定刻に到着した。

小淵沢11:19発〜小諸13:30着

小諸13:38発〜軽井沢14:03着 しなの鉄道

 小淵沢で下車すると、目の前に駅弁の売店があって6種類ほどの駅弁が売られている。 ここで「元気甲斐」「高原野菜とカツの弁当」を買う。どちらも小淵沢の名物駅弁だ。 最近は東京駅などで日常的に東日本各地の駅弁が売られているが、この2つについてはほとんど見たことがない気がする。 それゆえ、小淵沢まで来ないと買い求めるのは難しい。
 駅弁を片手に小海線ホームへ向かう。キハ110の2連が停車していた。観光シーズンから外れているためか車内は空いていて、 一人がけのクロスシートをゆうゆう確保できた。
 列車は小淵沢を出ると大きなカーブでぐるりと180度向きを変え、八ヶ岳山麓の別荘地を東へと進む。 やがて、八ヶ岳山麓に深く刻まれた沢を恐る恐る超えると、程なく清里に到着する。 清里は沿線随一の観光地だが下車客は多くない。見ていると、18きっぷを片手に小諸まで乗りとおす客が多そうだった。 JR最高地点の野辺山を過ぎ、北海道の富良野線と見まがうような高原野菜の畑作地帯を抜けると千曲川の源流に沿って進み、 小海につく。ここからはごく普通のローカル線の車窓となる。しかも、部活帰りの学生や、街に遊びにでも行く若者で次第に混んできた。 みんなどこに行くんだろうと見ていると、新幹線との乗換駅である佐久平に停車。ここには大きなショッピングモールがあり、 結構な数の若者が降りた。その後も車内はローカル線にしては賑やかな状態のまま、小諸に到着。
 小諸からはしなの鉄道で軽井沢に向かう。停車していた列車は115系の2連で、トイレなしかつワンマン運転可能な車両だった。 塗装がまだJRのものだったので、最近導入されたらしい。 しなの鉄道は以前は最低でも3両編成だったと思うので、合理化策でこういう車両を導入したのだろうか。 列車は浅間山を左手に高原をひた走り、30分弱で軽井沢に着いた。


久々に乗車した小海線。しばらく来ないうちに、後ろの中央本線の列車も115系から211系に変わった。

軽井沢駅14:30発〜万座鹿沢口駅15:21着 西武高原バス

 軽井沢では時間が余ったので、駅前に出てみる。バス停などがある正面側とは反対の方に出ると、軽井沢プリンスホテルの巨大なショッピングモールがあった。 首都圏にある大型モールのような立派なもので、観光客でにぎわっていた。
 一方、バスターミナルは工事中で遠くに追いやられており、しかもほとんど人がいない。 停車していた万座鹿沢口方面行きのバスに乗るが、他の客は誰もいない。結局、下車するまで貸し切り状態だった。 軽井沢から万座鹿沢口までのバスに乗るのは3回目である。過去2回は夏場に乗車したのだが、それでも客は少なかった。 真冬の今はなおさら客が少ないのだろう。よく廃止にならないものだと思う。
 バスは軽井沢を発車し、しばらくしなの鉄道と並走して中軽井沢駅に立ち寄る。軽井沢の賑わいとは対照的に駅前はひっそりとしている。 中軽井沢からは北に向かい、浅間山の裾野へと登っていく。途中から、道路はつづら折りの急坂となる。 坂を登り終えると、「鬼押ハイウェー」というひたすらまっすぐな有料道路へと入る。途中の鬼押出し園は冬季閉鎖中のようで、 バス停や駐車場は雪に埋もれていた。
 鬼押出し園を出た時点で、バスは数分遅れていた。この後の万座・鹿沢口での乗り継ぎ時間は7分しかないのだが、 間に合うかどうか心配になってきた。バスはその後もマイペースで走り、途中信号待ちもあったりして気が気でなかったが、 何とか発車2分前に駅に到着した。

万座・鹿沢口15:28発〜大宮17:43着 草津4号

 慌ててホームに上がると、真っ白なボディーの車両が発車を待っていた。 かつて常磐線の「スーパーひたち」として走っていた651系だ。今は「草津」など高崎線系統の特急に使用されている。 自由席は空いており、窓側の席に楽々座れた。実はこの列車、軽井沢駅で確認した時は指定席が満席となっていた。 これから先そんなに混んでくるのだろうか。
 万座・鹿沢口を静かに発車した列車は、吾妻川沿いの渓谷をゆっくりと走る。 しばらく走ると、真新しい長野原草津口駅に到着。駅にはホームからあふれんばかりの客が待っており、車内は一気に満席となった。 どうやら今日はまだ正月休みの余韻が残っているからか、草津温泉からの帰宅客が相当多いようだ。
 長野原草津口からはいよいよ新線区間に入る。八ッ場ダム建設に伴うもので、この先の川原湯温泉駅はダム建設で水没してしまうため高台に移転している。 新線はずっとトンネルで、あまり見どころはない。移転した川原湯温泉駅からの乗客もあまりなかった。 ルート付け替えで吾妻川沿いの曲がりくねった線路からトンネル経由のまっすぐな線路に変わり、線形が良くなったにもかかわらず、 ダイヤはまだ変更されていないようで、トンネル内ではノロノロ運転が続いた。
 トンネルを抜けるとすぐに旧線と合流し、あとは引き続き川沿いを進む。渋川を過ぎ、高崎、本庄と停車するが、 これらの駅からも案外乗車があり、自由席には立つ客も出た。高崎からは新幹線もあるし、 普通列車のグリーン車もあるのでレアな特急にわざわざ乗ってくる人は少ないと思っていたが、意外だった。 やがて列車は大宮に到着。外はすっかり暗くなっていた。